徳島県の保育所で、あわせて30件の虐待行為などが確認された問題。被害児童の保護者がJNNの取材に応じました。
徳島県佐那河内村にある、村唯一の保育所・村立「佐那河内保育所」。村はきのう、ここで保育士5人が当時1歳から2歳の園児らに「吐き出した物を食べさせる」「園児の鼻水を別の園児の体につけ病気をうつそうとする」といった虐待行為などが、あわせて30件行われていたと発表しました。
被害児童の保護者「なんでそんなことができる。見ていないところでされたと思ったら、やっぱり悔しいですよね」
きょう、JNN取材に応じたのは被害にあった児童の保護者です。
被害児童の保護者「(Q.(怒り憤り悔しさ)どういう気持ちが一番強かったですか?)やっぱり悔しいです。(子どもは)まだしゃべれないし、母親や家族から離れて保育所に行くのは慣れていない時期で、かわいがられる時期ですよね…」
一連の虐待をめぐっては、保育所の所長が保育士から「過去に不適切な保育があった」という趣旨の申告を受けていながら、聞き取りなどの対応をしていなかったことが分かりました。
佐那河内保育所 梯卓義所長「(Q.どういった報告があったのか?)『保育士としてはちょっとダメなこと』というような感じだった。私がその時に根掘り葉掘り、深掘りをしていかなかったというところも(問題が)大きくなった原因かなと思います。それはすごく反省しています」
調査に対して保育士の1人は「力のある同僚の方針に逆らえなかった」と話しているということです。
村は虐待行為に関わった保育士らの刑事告発も検討しています。