宗教団体「エホバの証人」の元2世信者の団体が、教団内での性被害についての調査結果を公表した。さらに、団体とは別の女性は「肘で胸をつんつんされた時が嫌だった」と、エホバの証人の信者から受けたという性被害の実態を語った。
11月28日午後2時、宗教団体「エホバの証人」の元2世信者がつくる団体が会見を開き、教団内で行われていた性被害の実態を訴えた。
JW自動虐待被害アーカイブの発起人・道子さん：私自身もエホバの証人の教団内で幼い頃、性被害を受けた当事者です。生きるための自分の力、言葉、全て奪われた状態で性被害を受けている
団体は、教団内で性被害を受けたとする人を対象に、アンケートと一部対面で調査を実施。回答が159件寄せられ、うち37人が「信者から性暴力を受けたことがある」と答えた。
被害当時の年齢は、大半が小学生以下だった。また「年齢に見合わない、性的な表現を含んだ資料を見せる行為や、口頭で伝える行為」を受けたのは139人に上った。
JW自動虐待被害アーカイブ 綿和孝代表：私もここで口に出して読み上げるのも、はばかられる内容ですけれども、未就学児や小学生の段階でさらされるのは、常識的に考えられないこと
団体とは別の元2世信者、中島みきさん（30代）も幼い頃、教団内で性被害を受けたと訴えている。
元2世信者 中島みきさん：はっきりと覚えているのは9歳です。よく触られたのはお尻とか太ももとか、肘で胸をつんつんされた時が嫌だった
母親がエホバの証人の信者で、3歳から教団の中で生活を送ったという中島さん。性被害は“兄弟”と呼ぶ信者の男性から受けたという。
元2世信者 中島みきさん：携帯を使って、盗撮ごっこみたいな感じでスカートの中を撮られた記憶があります。雑居ビルの階段で、集会の後に“兄弟”との交わりというか、遊んでいたその延長線上でされた。母に助けを求めるのですが、「あの方がそんなことをするはずはない」と。私自身、こういうものなんだと受け入れるしかなかったです
中島さんは、性被害の背景に“信者同士の濃密な関係”があると指摘。家族に理解してもらうことも難しく、精神的に追い詰められることが多かったと話した。
教団は取材に対し「エホバの証人は、いかなる形態の児童虐待も容認していません」などと回答している。（「イット！」11月28日放送）