地域政党「大阪維新の会」からセクハラ・パワハラ疑惑による除名処分を受けていた笹川理府議に対して、今年9月、被害を受けた女性市議が警察へ被害届を提出していたことを共同通信などが報じた。笹川府議は、報道各社の取材に対して性的暴行を否定している。
【画像】パワハラやストーカー被害があったという“美人市議”の宮脇氏
笹川府議による女性市議へのセクハラ・パワハラ疑惑をいち早く報じたのは「週刊文春」だ。発端となった記事のスクープ速報を再公開する(初公開:2023年5月17日/年齢・肩書きは当時のまま)。
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先月の統一地方選で首長と地方議員の数が774人に達し、勢力を拡大する日本維新の会。その中核組織である「大阪維新の会」の府議団代表に、女性議員へのパワハラの疑いがあることが「週刊文春」の取材で分かった。
疑惑の人物は、この5月8日に府議団代表に就任した笹川理(おさむ)大阪府議(41)だ。
笹川理大阪府議(自身の公式HPより)
「関西大の院修了後、リクルートを経て、2011年に29歳の若さで府議に初当選、現在4期目です。府議団政調会長などを歴任した“維新のホープ”。プライベートでは3人の子を持つ既婚者です」(地元記者)
だが今回、笹川氏が「府議団代表にふさわしいのか?」と疑問視する声が地元関係者の間で上がっているという。話は2015年にさかのぼる。当時、笹川氏の地元・東淀川区選出の維新市議だったのが同年に初当選した宮脇希氏(36)だ。
「外資系証券会社勤務やモデル活動を経て現在3期目の“美人市議”です。2020年に夫から性感染症をうつされた体験を市議会で明かし、性教育の重要性を訴えたことでも話題になった」(同前)
当時笹川氏は、市議になりたての宮脇氏を先輩として指導する立場にあった。「しかし、宮脇さんは『笹川さんにパワハラやストーカー行為をされている』と漏らし、関係者に相談していました。笹川さんは当時独身で1人暮らしだった宮脇さんの自宅を深夜に訪れてインターホンを押したり、LINEや電話でひっきりなしに連絡していたそうです」(宮脇氏の知人)別の議員の車に乗せてもらったら…東大阪市議選の時の決定的な出来事 当時すでに妻帯者だった笹川氏だが、“片思い”は次第に過激化したという。「宮脇さんが夜に事務所で1人残って作業していると笹川さんが事務所前に車を停め、じーっと中を見ていたそうです。宮脇さんが『やめてください』と伝えても『勝手に見ているだけだから問題ないやろ』と言って帰路につく宮脇さんのあとをつけたりしていた」(同前) 決定的だったのが、2015年9月に行われた東大阪市議選の時の出来事だ。維新関係者が明かす。「笹川先生の車に同乗したくなかった宮脇先生が、茨木市の実家に帰るため、距離的に近い高槻市在住の池下卓府議(現衆院議員)の車に乗せてもらった。すると、笹川先生が、なぜだ! と激怒しはじめたのです」 小誌が入手した当日のLINEによれば、笹川氏は〈こいや〉〈ふざけんなや〉〈おれ、あの場でめっちゃかっこわるいやん〉などとメッセージを連投している。「上下関係を僕が意識してなかった」 当事者はどう答えるのか。 宮脇氏を直撃すると、「証拠をお持ちだというのであれば否定しません。過去の話なので、コメントは差し控えます」 笹川氏を直撃した。――ああいうLINEを後輩議員に送っているのは、パワハラにあたるのでは?「今考えれば適切ではない。上下関係を僕が意識してなかったというところが、申し訳ないかもしれない」――宮脇市議の事務所の前にずっといた?「会いたいとかではなかったと思う。行き過ぎだといわれたら、それはもう……。深夜にガラス張りの事務所で作業しているのが心配だと連絡が(有権者から)あり、早く帰ってもらいたくて事務所の近くにいた。『帰ったら僕も帰るから』とは言ったが、家までついていった記憶はない」 日本維新の会は、5月14日、15日に4月の統一地方選で大量に当選した新人の研修会を大阪市内で開いた。この場で、馬場伸幸代表は新人に「社会人として当たり前のルールやマナーを徹底してほしい」と釘をさしていた。ただ、女性議員へのハラスメントが問題となる中、指導役となるはずの中核組織・大阪維新の会の府議団代表がパワハラやストーカーを疑われる事案を起こしていたことで、維新の政党としてのガバナンスが問われることになりそうだ。 5月17日(水)正午配信の「週刊文春 電子版」、および18日(木)発売の「週刊文春」では、笹川氏のストーカー行為と思われる言動の詳細や、妻帯者である笹川府議が宮脇市議に贈ったとされる指輪について、さらに詳しい笹川氏の釈明も含めて報じている。〈《女性市議が被害届を提出》〈一回えっちさせたる〉維新・大阪府議団 笹川理代表のセクハラ・ストーカー疑惑に新証拠 性的関係要求か 「週刊文春」取材申し入れ直後に辞意〉へ続く(「週刊文春」編集部/週刊文春 2023年5月25日号)
当時笹川氏は、市議になりたての宮脇氏を先輩として指導する立場にあった。
「しかし、宮脇さんは『笹川さんにパワハラやストーカー行為をされている』と漏らし、関係者に相談していました。笹川さんは当時独身で1人暮らしだった宮脇さんの自宅を深夜に訪れてインターホンを押したり、LINEや電話でひっきりなしに連絡していたそうです」(宮脇氏の知人)
当時すでに妻帯者だった笹川氏だが、“片思い”は次第に過激化したという。
「宮脇さんが夜に事務所で1人残って作業していると笹川さんが事務所前に車を停め、じーっと中を見ていたそうです。宮脇さんが『やめてください』と伝えても『勝手に見ているだけだから問題ないやろ』と言って帰路につく宮脇さんのあとをつけたりしていた」(同前)
決定的だったのが、2015年9月に行われた東大阪市議選の時の出来事だ。維新関係者が明かす。
「笹川先生の車に同乗したくなかった宮脇先生が、茨木市の実家に帰るため、距離的に近い高槻市在住の池下卓府議(現衆院議員)の車に乗せてもらった。すると、笹川先生が、なぜだ! と激怒しはじめたのです」
小誌が入手した当日のLINEによれば、笹川氏は〈こいや〉〈ふざけんなや〉〈おれ、あの場でめっちゃかっこわるいやん〉などとメッセージを連投している。
「上下関係を僕が意識してなかった」 当事者はどう答えるのか。 宮脇氏を直撃すると、「証拠をお持ちだというのであれば否定しません。過去の話なので、コメントは差し控えます」 笹川氏を直撃した。――ああいうLINEを後輩議員に送っているのは、パワハラにあたるのでは?「今考えれば適切ではない。上下関係を僕が意識してなかったというところが、申し訳ないかもしれない」――宮脇市議の事務所の前にずっといた?「会いたいとかではなかったと思う。行き過ぎだといわれたら、それはもう……。深夜にガラス張りの事務所で作業しているのが心配だと連絡が(有権者から)あり、早く帰ってもらいたくて事務所の近くにいた。『帰ったら僕も帰るから』とは言ったが、家までついていった記憶はない」 日本維新の会は、5月14日、15日に4月の統一地方選で大量に当選した新人の研修会を大阪市内で開いた。この場で、馬場伸幸代表は新人に「社会人として当たり前のルールやマナーを徹底してほしい」と釘をさしていた。ただ、女性議員へのハラスメントが問題となる中、指導役となるはずの中核組織・大阪維新の会の府議団代表がパワハラやストーカーを疑われる事案を起こしていたことで、維新の政党としてのガバナンスが問われることになりそうだ。 5月17日(水)正午配信の「週刊文春 電子版」、および18日(木)発売の「週刊文春」では、笹川氏のストーカー行為と思われる言動の詳細や、妻帯者である笹川府議が宮脇市議に贈ったとされる指輪について、さらに詳しい笹川氏の釈明も含めて報じている。〈《女性市議が被害届を提出》〈一回えっちさせたる〉維新・大阪府議団 笹川理代表のセクハラ・ストーカー疑惑に新証拠 性的関係要求か 「週刊文春」取材申し入れ直後に辞意〉へ続く(「週刊文春」編集部/週刊文春 2023年5月25日号)
当事者はどう答えるのか。
宮脇氏を直撃すると、「証拠をお持ちだというのであれば否定しません。過去の話なので、コメントは差し控えます」
笹川氏を直撃した。
――ああいうLINEを後輩議員に送っているのは、パワハラにあたるのでは?
「今考えれば適切ではない。上下関係を僕が意識してなかったというところが、申し訳ないかもしれない」
――宮脇市議の事務所の前にずっといた?
「会いたいとかではなかったと思う。行き過ぎだといわれたら、それはもう……。深夜にガラス張りの事務所で作業しているのが心配だと連絡が(有権者から)あり、早く帰ってもらいたくて事務所の近くにいた。『帰ったら僕も帰るから』とは言ったが、家までついていった記憶はない」
日本維新の会は、5月14日、15日に4月の統一地方選で大量に当選した新人の研修会を大阪市内で開いた。この場で、馬場伸幸代表は新人に「社会人として当たり前のルールやマナーを徹底してほしい」と釘をさしていた。ただ、女性議員へのハラスメントが問題となる中、指導役となるはずの中核組織・大阪維新の会の府議団代表がパワハラやストーカーを疑われる事案を起こしていたことで、維新の政党としてのガバナンスが問われることになりそうだ。
5月17日(水)正午配信の「週刊文春 電子版」、および18日(木)発売の「週刊文春」では、笹川氏のストーカー行為と思われる言動の詳細や、妻帯者である笹川府議が宮脇市議に贈ったとされる指輪について、さらに詳しい笹川氏の釈明も含めて報じている。
〈《女性市議が被害届を提出》〈一回えっちさせたる〉維新・大阪府議団 笹川理代表のセクハラ・ストーカー疑惑に新証拠 性的関係要求か 「週刊文春」取材申し入れ直後に辞意〉へ続く
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2023年5月25日号)