埼玉県上尾市の市立中学校で2022年、当時3年の女子生徒が男子生徒からいじめを受け卒業まで不登校になっていたことが明らかになった。市教委は23日、弁護士や医師らでつくる第三者委員会の調査報告書を公表。報告書は学校の対応が不十分だったと批判している。
【写真特集】傷だらけのスーツケースと父の10年 大津いじめ自殺 報告書によると、女子生徒は21年9月以降、同学年の男子生徒からリュックを引っ張られて倒されたり、腹を殴られたりするなどの被害を繰り返し受けた。22年6月から不登校の日が多くなり、10月には心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断された。同月中旬以降、女子生徒は1日も登校できないまま卒業した。
学校は22年7月にいじめ防止対策推進法の「重大事態」に認定。第三者委は男子生徒の一連のいじめ行為で生じた恐怖心が不登校の原因と認めた。 報告書は、女子生徒へのいじめについて集中的に議論した形跡がなく、夏休み中に女子生徒に一切連絡をしないなど、学校の対応に問題が多いと指摘。また、学校が重大事態に認定しながら女子生徒側に速やかに伝えなかったことなども挙げ、「被害者がどれほど傷ついているか評価を誤った。認識が甘く対応がずさん。女子生徒の今後の人生に大きな影を落とすことになった」と批判した。【増田博樹】
報告書によると、女子生徒は21年9月以降、同学年の男子生徒からリュックを引っ張られて倒されたり、腹を殴られたりするなどの被害を繰り返し受けた。22年6月から不登校の日が多くなり、10月には心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断された。同月中旬以降、女子生徒は1日も登校できないまま卒業した。
学校は22年7月にいじめ防止対策推進法の「重大事態」に認定。第三者委は男子生徒の一連のいじめ行為で生じた恐怖心が不登校の原因と認めた。
報告書は、女子生徒へのいじめについて集中的に議論した形跡がなく、夏休み中に女子生徒に一切連絡をしないなど、学校の対応に問題が多いと指摘。また、学校が重大事態に認定しながら女子生徒側に速やかに伝えなかったことなども挙げ、「被害者がどれほど傷ついているか評価を誤った。認識が甘く対応がずさん。女子生徒の今後の人生に大きな影を落とすことになった」と批判した。【増田博樹】