百貨店そごう・西武の売却を巡り、労働組合が31日にストライキを実施した西武池袋本店(東京都豊島区)。SNSにはさまざまな反応が寄せられ、この日、「池袋西武」「西武池袋本店」などのワードがX(旧ツイッター)でトレンド入りした。
大手百貨店のストは昭和37年に阪神百貨店で行われて以来、61年ぶり。同店はシャッターが閉められ、店頭には「ストライキ実施の影響により、誠に勝手ながら全館臨時閉館とさせていただきます」などと書いた張り紙が貼られた。ストの実施は31日のみの予定で、対象はそごう・西武の全国10店舗のうち西武池袋本店のみとなり、組合員約900人が終日勤務しない。
「スト頑張れ~!」「文化的なデパートが減るのは困る」
これを受けSNSには、「池袋西武の屋上とうどん屋さんが好き…働いている人にはいい環境でいて欲しい」「池袋西武そごうのスト頑張れ~!」といった声が殺到。「西武が近くにある民としては池袋西武は変えない方が絶対いいと思うから頑張れ…!」「文化的なデパートが減るのは困る」「西武デパートなくなったら、そもそも池袋に行かなくなるんだけど」などという投稿も相次いでいる。
一方、「労働者の権利なんだから池袋西武が営業してなくて迷惑なんて言うんじゃないって言ってる人多いけど客からしたら迷惑は迷惑でしょ」などと否定的な意見のユーザーもおり、「池袋西武休業は不便だな。働く従業員さんたちが良い方向に進むことを祈ります」「不便だけど仕方ないね」など、一定の理解を示す利用者も少なくなかった。
親会社のセブン&アイは31日の臨時取締役会で、そごう・西武をフォートレス・インベストメント・グループに売却することを決議し、9月1日に売却手続きを完了させたい意向。今後も労組との協議を続ける考えを示してはいるが、早期売却の方針は譲らない構え。そごう・西武の売却を巡っては、西武池袋本店の主要エリアに売却先の米投資ファンドと連携する家電量販店ヨドバシカメラが大規模に出店する計画。だが、百貨店事業の継続や雇用維持が難しくなるとして労組などが反発を強め、当初は今年2月1日を予定した売却は2度延期されていた。