三重県桑名市の伝統行事「上げ馬神事」で馬が骨折し、安楽死の措置が取られたことを受け、主催者の多度大社と氏子は見直し案をまとめた。
馬が跳び越える壁の高さを現状の半分とするなどし、馬の負担軽減につなげる。今月中に県へ報告し、年内にも具体策を決める見通し。
多度大社などによると、乗り越える土壁の高さを約2メートルから1メートル程度に下げるほか、馬が走る坂の傾斜を緩やかにする。馬への暴力や威嚇行為の禁止を徹底するため神事の参加者に誓約書の提出を求め、行為が発覚した場合は参加を断ることも想定しているという。
多度大社の権禰宜(ごんねぎ)木村寛さんは「乗馬の専門家や獣医師らの意見も聞いて時代に合った神事とし、来年5月に実施したい」と話した。