休職中の社員を「退職させよう」との書き込み。ビッグモーターの異様なLINEを入手した。
連日、新たな問題が発覚するビッグモーター。
FNNは、パワハラをめぐる新たなLINE画面を入手した。
社員の1人が、ストレスにより、心身に影響が及ぶ適応障害を発症。
仕事を休んでいることがグループLINE上で明かされると、ある社員が信じがたい発言を行った。
社員のメッセージ「退職させよう!」
退職を促すかのような書き込み。
適応障害を発症した社員はその後、まもなく退職した。
LINEグループに参加していた現役社員は、当時の異様さを振り返る。
現役社員「適応障害で休暇が必要というものに対して、明確に退職でいいだろうと指示があったので、言葉を失った。スタッフのことは何も考えていない。恐怖政治で働かされているなと」
従業員の体調を軽視するかのような、社内の空気はほかにも。
2021年12月、新型コロナウイルスに感染した従業員が当時、定めていた7日間の自宅療養を行うことが報告されると…。
ある社員が「5日でよくない?」と療養期間を短くさせようとするかのような発言をした。
別の元社員も、自らが新型コロナに感染した際、上司から次のような指示を受けたという。
元従業員「僕がコロナに感染した状態で、内緒で納車にお願いしてという感じの強要。(上司はコロナ)『知らない。かかったのは、おたくのせいでしょ』というのがあった」
こうした労働環境について、専門家は…。
弁護士法人ユア・エース 正木絢生代表弁護士「会社にパワハラを防止するための対策を講じる義務が課されている。そういった整備を怠っていると認定されれば、違法な状態になる」
店舗の清掃状況などをチェックする環境整備点検で、強権を発動した兼重宏一前副社長らにより、強まっていったとされるパワハラ体質。
しかし、宏一氏は問題発覚後、いまだに姿を見せていない。
一方、父親の宏行前社長も、先日の会見以降公の場に姿を見せていない。
兼重宏行前社長「ゴルフボールを靴下に入れて振り回して、ゴルフを愛する人に対するほんと冒涜(ぼうとく)ですよ」
このゴルフ発言について、故郷・山口県にいたころの宏行氏を知る人は、「『こんな昼間からゴルフする人、ろくなやつがおらん』、『遊び人がすることだ』と言ってたから、あの時言ったことと今は全然違うなと」と話した。
一方で、宏行氏の経営手法は、時代を先取りし、顧客の立場を考えていたと振り返る。
しかし、組織が大きくなるにつれ、利用客との向き合い方も変わったのだろうか。
2019年には、次のような客と社員の電話音声も記録されている。
ビッグモーターと客のやりとりの音声社員「裁判やりますので。お車は返しません」
利用客によると、ビッグモーターに、車のエアコンの修理を依頼。
修理を終え代金を支払ったところ、あとになって追加料金を要求されたという。
さらに、肝心のエアコンも直っていなかったことが判明。
ビッグモーターと客のやりとりの音声社員「ここまで来たら、お客さまじゃないんですよ。お金(追加料金)払わないで」
この利用客は、当時を振り返り、「なんせ譲らない。なんとしてでも金を取ると言う姿勢が見受けられたので」と話した。