2023年 7月 の投稿一覧

「家から出るのを待って刃物で傷つけた」「よりを戻そうとしたが説得できなかった」
男は元交際女性をメッタ刺しにした事情について、警察へこう供述しているという。
凄惨な事件が起きたのは６月29日午前10時過ぎ。神奈川県横浜市鶴見区の自宅マンションから出てきた女子大生・冨永紗菜さん（18）を、自称会社員の伊藤龍稀容疑者（22）が持っていた包丁で刺殺したのだ。
冨永さんの母親が「娘が血を流して倒れている」と110番通報した約10分後、伊藤容疑者は神奈川県警鶴見署に出頭し殺人の疑いで緊急逮捕された。冨永さんは上半身を複数回刺され、病院に搬送されたが死亡が確認された。死因は出血性ショックだった。
「冨永さんと伊藤容疑者は、２年ほど前からつき合っていたようです。伊藤容疑者が店長を務めていた飲食店で、冨永さんがアルバイトをしていたことから交際を開始。しかし伊藤容疑者は束縛が強く、２人の間ではトラブルが絶えなかったといいます。
’21年10月から今年６月にかけ、冨永さんや友人らが警察へ４回通報。’22年12月には、対応した警察官に冨永さんはこう話していたそうです。〈『別れるなら殺す』と言われました。首を絞められた〉と。また事件直後に複数の報道陣の取材に応じた彼女の同級生によると、〈馬乗りになって殴られるなど暴力を振るわれた〉〈『本当に別れてもいいんだな。どうなっても知らないからな』と言われた〉などと説明していたようです」（全国紙社会部記者）
事件の１週間ほど前の６月22日にも、冨永さんと伊藤容疑者はトラブルになっていた。
伊藤容疑者の車の中で、暴力をともなうケンカに。冨永さんは自宅のカギの入ったリュックサックを残し、車内から去ったという。翌日、警察がリュックサックを回収したがカギはなかった。伊藤容疑者は、冨永さんの忘れたカギを使い事件現場のマンション敷地内に入り待ち伏せていた可能性がある。
「冨永さんは明るく積極的な性格で、多くの友人から慕われる人気者だったそうです。子供の頃は子役として芸能活動をし、都内の劇場で上演された舞台に出演したこともあったとか。しかし伊藤容疑者とつき合い始めてから、友人たちはなかなか会えなくなってしまいました。拘束欲の強い伊藤容疑者が、冨永さんが友人たちと仲良く接するのを嫌ったのかもしれません。
冨永さんの住むマンションから２kmほど離れた、伊藤容疑者の自宅アパートでも異変がありました。住民によると、深夜に一方的に怒鳴りつける男性や女性の叫び声が聞こえたといいます。物が割れたり、何かが激しくぶつかる音もあったそうです」（同前）
冨永さんの遺族の弁護士によると、事件の１週間ほど前に伊藤容疑者とは別れていたという。だが冨永さんの元には、その後も執拗にダイレクトメッセージが。冨永さんが強い恐怖心を抱いていたことは、想像に難くない。
「警察は、双方の親族と連絡をとり２人を交え話し合いの場を設けていました。伊藤容疑者が暴力行為を行わないか、断続的に確認していたんです。しかし結果的に悲惨な事件が起きてしまった。警察は一連の対応が適切だったか、今後調査していくとしています」（同前）
常軌を逸した執着心から、元交際相手の命を奪った伊藤容疑者。遺族は〈気持ちの整理がつかず悲しみに暮れています〉とのコメントを発表している。