だれでもひとつは“コンプレックス”を抱えているもの。その代表が“薄毛”です。日本には薄毛というコンプレックスを乗り越えた人も、これから乗り越えようとしてる人も参加できるコミュニティがあるのをご存知ですか? 今回は「HAGE会」「NOHAIRS」という2つのコミュニティにリアルな声を聞きました。なにかしらコンプレックスを乗り越えるヒントが見つかるかもしれません。同じ悩みを共有する“同志”が集まれば、もはや怖いものなし? ◆薄毛は個性!コンプレックスがあなたの強みに
まずは「HAGE会」のメンバーにお話をうかがってみました。 ――HAGE会はいつから活動していますか? SALAさん:2019年2月に発足しました! ――HAGE会のポリシーや目的を教えてください。 Lokiさん:HAGEであることに前向きな人を増やすこと! KIYOさん:キッカケは皆同じだが、そんな仲間が集まることで自分たちをより開放できる場所を作りたい。 ――普段はどんな活動をしていますか? SALAさん:基本的には毎月集まれるメンバーで集まって(15~25人くらい)飲み会を開催しています! 今までに挑戦したことは……。 ・ミスコンの盛り上げ隊(「Miss Viviana Japan」にて2年連続でパフォーマンスを実施) ・HAGE行(滝行数回)・HAGEボーリング・HAGEボート・HAGE屋敷(花屋敷)・浅草神社HAGE巡り・プロレスHAGEサポーター・お祭りHAGE神輿・HAGE運動会・HAGE農業・HAGE筋トレ ――HAGE会に入るには? ハゲマネさん:HAGE会に入っている方からの紹介だったり、インスタのDMからなど。 Lokiさん:HAGEである以外、(条件は)特にありません。HAGE会の根底にあるのは、コンプレックスを乗り越えること。HAGEであることを自分の個性や強みに変えた人ばかりが集まっています。そのことに共感してもらえれば、HAGEでなくても入ってもらっていいと思っています。 ――今後の展望や野望は? Lokiさん:ずいぶん人数が増えてきました。集まって外を歩けば、意図せずとも、もの凄い注目を浴びますし、それはけっこう気持ちの良いものです(笑)。個人的には、富士登山をやりたいですね。能動的に何かをやるというよりかは、見た人が面白がってくれて、バズったりすれば愉快だなと。 SALAさん:毎月の恒例飲み会をしながら、年に2~3回は新しい事にもチャレンジしていきたいとは考えています!
◆“ハゲ”の認識をヘアスタイルのひとつにしたい

youさん:いつでも迎えてくれる同郷の様な場所Ryoさん:年の差を感じない大人の遊び場 ――今後、HAGE会でやってみたいことは? ナカムラさん:ギネス記録に挑戦!まるちゃんさん:ドバイでHAGE会monmonさん:キャンプ乗せ師さん:ラグビー観戦Ryoさん:関西でもHAGE会を開催したいので企画します!
◆「薄毛で悩むことが一切無くなった」
――ハゲにまつわるエピソードを教えてください。 ナカムラさん:消防士になったけどハゲてたから消防カット(短髪やスキンフェードなど)ができず教官に怒られました。 むかゆうさん:ハゲにしてからの方がモテるようになった。自分に自信がついたからかもしれない。 SmileSpiceさん:10代の頃から薄毛に悩み、ソフトモヒカンなどでごまかしながら生きていくも、30代後半で坊主に。とはいえ、コンプレックスはあったので、基本的に帽子を被って日々を過ごしてきました。ある時、私が営んでいるカレー屋に光り輝く“HAGEメン”が美女を連れてご来店。この人は……と感じ、話しかけるとすぐに意気投合、HAGE会のことを教えてもらいました。前のめりで参加したその日の夜、42歳で人生2度目のスキンヘッドに。以降は、薄毛に関して悩むことは一切無くなりました。 ザッシーさん:去年、プロレスを観に行く企画があったのですが、その後、飲みに行った時に『月曜から夜更かし』の撮影があり、ちょっとだけテレビに映りました(笑)。毎回楽しくHAGE会に参加してます! 名無しさん:薄毛時代に床屋に行ったら、切る前の霧吹きを、おしぼりで代用されました。 ――全国の薄毛の方へメッセージをお願いします。 Sadaさん:肌の色、目の色、人種と同じ、髪があろうがなかろうが関係ない。差別に負けることなく、自分を貫け! 名無しさん:世の中明るく照らしていきましょう! youさん:うすらハゲで隠してるアナタ!スパッといく(スキンヘッドにする)ことで第二の人生始まるよー! 毎日の髪型に悩む時間がもったいないから勇気を出してヒト刈り行こう! ◆“薄毛だからこれをやろう”ではなく…
続いて、イケてる薄毛のためのスタイルメディア「NOHAIRS」は、コミュニティー活動も行っているそうです。運営会社であるPassion monster inc.代表、高山芽衣さんにお話をうかがいました。 ――コミュニティー活動としてはどんなことをしているんですか? 高山さん:毎月朝のゴミ拾いをしたり、やりたい人でお米を育てたりしてますね。“薄毛だからこれをやろう”というわけじゃなく、いろいろやっています。 ――NOHAIRSのメンバーになるには? 高山さん:サイトに登録ボタンがあるのでそこから。審査は特にないです。他人を傷つけないとか、コミュニティーマナーは守っていただいてます。 ――メンバーは仲良しですか? 高山さん:知り合い同士が今は多いですね。 ――HAGE会さんと掛け持ちしているメンバーも多いですか? 高山さん:多いです多いです。あんまり外から見たら違いはないですよね(笑)。

それならば、そもそも私たちが一緒に働ける場所を作ったらいいのではないかと。そこでメディア事業だけでなく、軽配送業を始めます。見た目にかかわらず、意欲とか誠実さだけがあれば働けるようなことを今後は会社としてもやっていきたいなと思っています。 ――スキンヘッドがダメとかいまだにそんな会社があるんですね。 高山さん:結構聞くんですよ。会社として「こういう組織」っていう決められた理念があるなら良いと思うんですけどね。ただ、そんななかでも外国人のスキンヘッドの人が来たらOKなのかと。髪型ひとつで決めつけない方がいいんじゃないかなとは思いますね。 ――立ち上げるのは……軽配送業ですか? 高山さん:はい、Amazonとかネットショップとかの配達ですね。 ――実現の目処はどんな感じですか? 高山さん:今年の7月くらいから始める予定でしたが、意外と集まったので5月の時点でもう動いていて、1年で30人規模にはしていきたいなと思っています。 ――じゃあ働きたいってなったらもう働けるんですか? 高山さん:はい。ただ、“仕事”なので。当たり前のことは当たり前にできる方、誠実な方が良いですね。 ――ハゲじゃなくても働けるんですか? 高山さん:もちろんもちろん。重要なのは目的意識だと思うので、なんのためにやるか、ですね。 ――働くためにはどうしたらいいですか?
高山さん:ホームページやSNSからご連絡ください。
◆コンプレックスから繋がる仲間と仕事
以上、薄毛に関する2つのコミュニティーにそれぞれお話をうかがいました。「髪を無くした結果、それ以上に価値あるものを得られるコミュニティに出会えた」という声もあがっており、皆さんの喜びも伝わってきました。一人では高すぎる壁も仲間と一緒なら乗り越えられそう……!コンプレックスに悩んでいる方は、同志を見つけてみるのも良いかもしれませんね。
<取材・文/麻衣阿>