神戸市西区でスーツケースに入った6歳児の遺体が草むらで見つかり、監禁されていた容疑者たちの母親(57)が逃げ出して保護された事件は、逮捕された4きょうだいのうち、唯一の男性である次男(32)が主導的な役割をはたしていたことがわかった。一方で幼少期から一家を知る人たちからは「あの子らは罪の意識が希薄だと思う」との声も聞かれる。また、逃げ出した母親の異変に気づいて110番通報した男性が集英社オンラインの取材に応じ、なんとも緊迫感に欠ける「脱出劇」の様子が浮き彫りになった。

主犯は次男の大地容疑者か この事件は母親を自宅に監禁したなどの疑いで兵庫県警が22日、長女の穂坂沙喜(34)、次男の大地(32)、双子の次女の朝美(30)と三女の朝華(30)の4容疑者を逮捕、行方がわからなくなっていた沙喜容疑者の長男、修くん(6)の遺体を自宅近くで発見したというものだ。 母親はシングルマザーで、逮捕された4人に長男を加えた5人の子供とともに、神戸市垂水区の公営団地で長年暮らしていた。西区のアパートに転居してきたのは沙喜容疑者がお腹に修くんを宿していたころのようだ。当時は母親と3姉妹だけが入居し、後に修くんが産まれ、大地容疑者が同居するようになったのは昨年からとみられる。 社会部記者が語る。 「今回の件は、母親を保護するまで県警が一家の事情を全く把握していなかったこともあり、事実確認に時間がかかっています。逮捕容疑の母親の監禁と虐待の調べが優先で、修くんの死体遺棄事件はまだこれからですね。逮捕された4人のうち主犯格は大地容疑者で、彼が昨年末に同居するようになってから修くんは保育園を休みがちになり、きょうだいを支配したとみられている。双子については警察がマスコミに写真や映像を撮らせないように配慮していることからも、関与の度合いも低いとみられます」 移送される際の大地容疑者(写真/共同通信社) 保護された母親は普段から車いすで、移動もひとりでは困難なことから脱出時には協力者がいた可能性がある。 「複数の被疑者が知的障害者向けの療育手帳を持っていましたが、警察が実名発表に踏み切った以上、責任能力はじゅうぶんにあるとみています。沙喜容疑者は高校卒業後は携帯電話販売会社や保育園で働いていましたが、修くんを出産してからは無職でした。戸籍上では父親が確認できないため、県警も所在確認に苦労しています」 母親が沙喜容疑者ら子供たちの育児にあまり熱心でなかった様子は♯1で報じたが、取材を進めるうちに穂坂一家が周囲から浮いていた存在だったこともわかってきた。 垂水区の団地の住人はこう語る。 「長男も次男の大地くんも粗暴で、投石や女の子に殴る蹴るなどの暴力を振るうだけでなく、飼っていた雑種犬を木の棒で叩いたりしていましたよ。キャンキャン鳴いて必死で逃げる犬を、ヘラヘラ笑いながら兄弟で叩いてたんです。まだ2人とも小学校高学年くらいでしたけど、その残虐性には大人の私でも引いてしまいました。母親から虐待を受けていることも有名でしたから、問題児だけど可哀想な子たちって印象でした」 かつて一家が住んでいた集合住宅(撮影/集英社オンライン) 沙喜容疑者の同級生の父親も、今回の事件については思うところがあるようだった。 「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」 一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えた 大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
神戸市西区でスーツケースに入った6歳児の遺体が草むらで見つかり、監禁されていた容疑者たちの母親(57)が逃げ出して保護された事件は、逮捕された4きょうだいのうち、唯一の男性である次男(32)が主導的な役割をはたしていたことがわかった。一方で幼少期から一家を知る人たちからは「あの子らは罪の意識が希薄だと思う」との声も聞かれる。また、逃げ出した母親の異変に気づいて110番通報した男性が集英社オンラインの取材に応じ、なんとも緊迫感に欠ける「脱出劇」の様子が浮き彫りになった。
主犯は次男の大地容疑者か この事件は母親を自宅に監禁したなどの疑いで兵庫県警が22日、長女の穂坂沙喜(34)、次男の大地(32)、双子の次女の朝美(30)と三女の朝華(30)の4容疑者を逮捕、行方がわからなくなっていた沙喜容疑者の長男、修くん(6)の遺体を自宅近くで発見したというものだ。 母親はシングルマザーで、逮捕された4人に長男を加えた5人の子供とともに、神戸市垂水区の公営団地で長年暮らしていた。西区のアパートに転居してきたのは沙喜容疑者がお腹に修くんを宿していたころのようだ。当時は母親と3姉妹だけが入居し、後に修くんが産まれ、大地容疑者が同居するようになったのは昨年からとみられる。 社会部記者が語る。 「今回の件は、母親を保護するまで県警が一家の事情を全く把握していなかったこともあり、事実確認に時間がかかっています。逮捕容疑の母親の監禁と虐待の調べが優先で、修くんの死体遺棄事件はまだこれからですね。逮捕された4人のうち主犯格は大地容疑者で、彼が昨年末に同居するようになってから修くんは保育園を休みがちになり、きょうだいを支配したとみられている。双子については警察がマスコミに写真や映像を撮らせないように配慮していることからも、関与の度合いも低いとみられます」 移送される際の大地容疑者(写真/共同通信社) 保護された母親は普段から車いすで、移動もひとりでは困難なことから脱出時には協力者がいた可能性がある。 「複数の被疑者が知的障害者向けの療育手帳を持っていましたが、警察が実名発表に踏み切った以上、責任能力はじゅうぶんにあるとみています。沙喜容疑者は高校卒業後は携帯電話販売会社や保育園で働いていましたが、修くんを出産してからは無職でした。戸籍上では父親が確認できないため、県警も所在確認に苦労しています」 母親が沙喜容疑者ら子供たちの育児にあまり熱心でなかった様子は♯1で報じたが、取材を進めるうちに穂坂一家が周囲から浮いていた存在だったこともわかってきた。 垂水区の団地の住人はこう語る。 「長男も次男の大地くんも粗暴で、投石や女の子に殴る蹴るなどの暴力を振るうだけでなく、飼っていた雑種犬を木の棒で叩いたりしていましたよ。キャンキャン鳴いて必死で逃げる犬を、ヘラヘラ笑いながら兄弟で叩いてたんです。まだ2人とも小学校高学年くらいでしたけど、その残虐性には大人の私でも引いてしまいました。母親から虐待を受けていることも有名でしたから、問題児だけど可哀想な子たちって印象でした」 かつて一家が住んでいた集合住宅(撮影/集英社オンライン) 沙喜容疑者の同級生の父親も、今回の事件については思うところがあるようだった。 「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」 一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えた 大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
主犯は次男の大地容疑者か この事件は母親を自宅に監禁したなどの疑いで兵庫県警が22日、長女の穂坂沙喜(34)、次男の大地(32)、双子の次女の朝美(30)と三女の朝華(30)の4容疑者を逮捕、行方がわからなくなっていた沙喜容疑者の長男、修くん(6)の遺体を自宅近くで発見したというものだ。 母親はシングルマザーで、逮捕された4人に長男を加えた5人の子供とともに、神戸市垂水区の公営団地で長年暮らしていた。西区のアパートに転居してきたのは沙喜容疑者がお腹に修くんを宿していたころのようだ。当時は母親と3姉妹だけが入居し、後に修くんが産まれ、大地容疑者が同居するようになったのは昨年からとみられる。 社会部記者が語る。 「今回の件は、母親を保護するまで県警が一家の事情を全く把握していなかったこともあり、事実確認に時間がかかっています。逮捕容疑の母親の監禁と虐待の調べが優先で、修くんの死体遺棄事件はまだこれからですね。逮捕された4人のうち主犯格は大地容疑者で、彼が昨年末に同居するようになってから修くんは保育園を休みがちになり、きょうだいを支配したとみられている。双子については警察がマスコミに写真や映像を撮らせないように配慮していることからも、関与の度合いも低いとみられます」 移送される際の大地容疑者(写真/共同通信社) 保護された母親は普段から車いすで、移動もひとりでは困難なことから脱出時には協力者がいた可能性がある。 「複数の被疑者が知的障害者向けの療育手帳を持っていましたが、警察が実名発表に踏み切った以上、責任能力はじゅうぶんにあるとみています。沙喜容疑者は高校卒業後は携帯電話販売会社や保育園で働いていましたが、修くんを出産してからは無職でした。戸籍上では父親が確認できないため、県警も所在確認に苦労しています」 母親が沙喜容疑者ら子供たちの育児にあまり熱心でなかった様子は♯1で報じたが、取材を進めるうちに穂坂一家が周囲から浮いていた存在だったこともわかってきた。 垂水区の団地の住人はこう語る。 「長男も次男の大地くんも粗暴で、投石や女の子に殴る蹴るなどの暴力を振るうだけでなく、飼っていた雑種犬を木の棒で叩いたりしていましたよ。キャンキャン鳴いて必死で逃げる犬を、ヘラヘラ笑いながら兄弟で叩いてたんです。まだ2人とも小学校高学年くらいでしたけど、その残虐性には大人の私でも引いてしまいました。母親から虐待を受けていることも有名でしたから、問題児だけど可哀想な子たちって印象でした」 かつて一家が住んでいた集合住宅(撮影/集英社オンライン) 沙喜容疑者の同級生の父親も、今回の事件については思うところがあるようだった。 「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」 一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えた 大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
この事件は母親を自宅に監禁したなどの疑いで兵庫県警が22日、長女の穂坂沙喜(34)、次男の大地(32)、双子の次女の朝美(30)と三女の朝華(30)の4容疑者を逮捕、行方がわからなくなっていた沙喜容疑者の長男、修くん(6)の遺体を自宅近くで発見したというものだ。 母親はシングルマザーで、逮捕された4人に長男を加えた5人の子供とともに、神戸市垂水区の公営団地で長年暮らしていた。西区のアパートに転居してきたのは沙喜容疑者がお腹に修くんを宿していたころのようだ。当時は母親と3姉妹だけが入居し、後に修くんが産まれ、大地容疑者が同居するようになったのは昨年からとみられる。 社会部記者が語る。 「今回の件は、母親を保護するまで県警が一家の事情を全く把握していなかったこともあり、事実確認に時間がかかっています。逮捕容疑の母親の監禁と虐待の調べが優先で、修くんの死体遺棄事件はまだこれからですね。逮捕された4人のうち主犯格は大地容疑者で、彼が昨年末に同居するようになってから修くんは保育園を休みがちになり、きょうだいを支配したとみられている。双子については警察がマスコミに写真や映像を撮らせないように配慮していることからも、関与の度合いも低いとみられます」 移送される際の大地容疑者(写真/共同通信社) 保護された母親は普段から車いすで、移動もひとりでは困難なことから脱出時には協力者がいた可能性がある。 「複数の被疑者が知的障害者向けの療育手帳を持っていましたが、警察が実名発表に踏み切った以上、責任能力はじゅうぶんにあるとみています。沙喜容疑者は高校卒業後は携帯電話販売会社や保育園で働いていましたが、修くんを出産してからは無職でした。戸籍上では父親が確認できないため、県警も所在確認に苦労しています」 母親が沙喜容疑者ら子供たちの育児にあまり熱心でなかった様子は♯1で報じたが、取材を進めるうちに穂坂一家が周囲から浮いていた存在だったこともわかってきた。 垂水区の団地の住人はこう語る。 「長男も次男の大地くんも粗暴で、投石や女の子に殴る蹴るなどの暴力を振るうだけでなく、飼っていた雑種犬を木の棒で叩いたりしていましたよ。キャンキャン鳴いて必死で逃げる犬を、ヘラヘラ笑いながら兄弟で叩いてたんです。まだ2人とも小学校高学年くらいでしたけど、その残虐性には大人の私でも引いてしまいました。母親から虐待を受けていることも有名でしたから、問題児だけど可哀想な子たちって印象でした」 かつて一家が住んでいた集合住宅(撮影/集英社オンライン) 沙喜容疑者の同級生の父親も、今回の事件については思うところがあるようだった。 「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」 一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えた 大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
この事件は母親を自宅に監禁したなどの疑いで兵庫県警が22日、長女の穂坂沙喜(34)、次男の大地(32)、双子の次女の朝美(30)と三女の朝華(30)の4容疑者を逮捕、行方がわからなくなっていた沙喜容疑者の長男、修くん(6)の遺体を自宅近くで発見したというものだ。
母親はシングルマザーで、逮捕された4人に長男を加えた5人の子供とともに、神戸市垂水区の公営団地で長年暮らしていた。西区のアパートに転居してきたのは沙喜容疑者がお腹に修くんを宿していたころのようだ。当時は母親と3姉妹だけが入居し、後に修くんが産まれ、大地容疑者が同居するようになったのは昨年からとみられる。 社会部記者が語る。 「今回の件は、母親を保護するまで県警が一家の事情を全く把握していなかったこともあり、事実確認に時間がかかっています。逮捕容疑の母親の監禁と虐待の調べが優先で、修くんの死体遺棄事件はまだこれからですね。逮捕された4人のうち主犯格は大地容疑者で、彼が昨年末に同居するようになってから修くんは保育園を休みがちになり、きょうだいを支配したとみられている。双子については警察がマスコミに写真や映像を撮らせないように配慮していることからも、関与の度合いも低いとみられます」 移送される際の大地容疑者(写真/共同通信社) 保護された母親は普段から車いすで、移動もひとりでは困難なことから脱出時には協力者がいた可能性がある。 「複数の被疑者が知的障害者向けの療育手帳を持っていましたが、警察が実名発表に踏み切った以上、責任能力はじゅうぶんにあるとみています。沙喜容疑者は高校卒業後は携帯電話販売会社や保育園で働いていましたが、修くんを出産してからは無職でした。戸籍上では父親が確認できないため、県警も所在確認に苦労しています」 母親が沙喜容疑者ら子供たちの育児にあまり熱心でなかった様子は♯1で報じたが、取材を進めるうちに穂坂一家が周囲から浮いていた存在だったこともわかってきた。 垂水区の団地の住人はこう語る。 「長男も次男の大地くんも粗暴で、投石や女の子に殴る蹴るなどの暴力を振るうだけでなく、飼っていた雑種犬を木の棒で叩いたりしていましたよ。キャンキャン鳴いて必死で逃げる犬を、ヘラヘラ笑いながら兄弟で叩いてたんです。まだ2人とも小学校高学年くらいでしたけど、その残虐性には大人の私でも引いてしまいました。母親から虐待を受けていることも有名でしたから、問題児だけど可哀想な子たちって印象でした」 かつて一家が住んでいた集合住宅(撮影/集英社オンライン) 沙喜容疑者の同級生の父親も、今回の事件については思うところがあるようだった。 「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」 一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えた 大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
母親はシングルマザーで、逮捕された4人に長男を加えた5人の子供とともに、神戸市垂水区の公営団地で長年暮らしていた。西区のアパートに転居してきたのは沙喜容疑者がお腹に修くんを宿していたころのようだ。当時は母親と3姉妹だけが入居し、後に修くんが産まれ、大地容疑者が同居するようになったのは昨年からとみられる。
社会部記者が語る。
「今回の件は、母親を保護するまで県警が一家の事情を全く把握していなかったこともあり、事実確認に時間がかかっています。逮捕容疑の母親の監禁と虐待の調べが優先で、修くんの死体遺棄事件はまだこれからですね。逮捕された4人のうち主犯格は大地容疑者で、彼が昨年末に同居するようになってから修くんは保育園を休みがちになり、きょうだいを支配したとみられている。双子については警察がマスコミに写真や映像を撮らせないように配慮していることからも、関与の度合いも低いとみられます」 移送される際の大地容疑者(写真/共同通信社) 保護された母親は普段から車いすで、移動もひとりでは困難なことから脱出時には協力者がいた可能性がある。 「複数の被疑者が知的障害者向けの療育手帳を持っていましたが、警察が実名発表に踏み切った以上、責任能力はじゅうぶんにあるとみています。沙喜容疑者は高校卒業後は携帯電話販売会社や保育園で働いていましたが、修くんを出産してからは無職でした。戸籍上では父親が確認できないため、県警も所在確認に苦労しています」 母親が沙喜容疑者ら子供たちの育児にあまり熱心でなかった様子は♯1で報じたが、取材を進めるうちに穂坂一家が周囲から浮いていた存在だったこともわかってきた。 垂水区の団地の住人はこう語る。 「長男も次男の大地くんも粗暴で、投石や女の子に殴る蹴るなどの暴力を振るうだけでなく、飼っていた雑種犬を木の棒で叩いたりしていましたよ。キャンキャン鳴いて必死で逃げる犬を、ヘラヘラ笑いながら兄弟で叩いてたんです。まだ2人とも小学校高学年くらいでしたけど、その残虐性には大人の私でも引いてしまいました。母親から虐待を受けていることも有名でしたから、問題児だけど可哀想な子たちって印象でした」 かつて一家が住んでいた集合住宅(撮影/集英社オンライン) 沙喜容疑者の同級生の父親も、今回の事件については思うところがあるようだった。 「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」 一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えた 大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「今回の件は、母親を保護するまで県警が一家の事情を全く把握していなかったこともあり、事実確認に時間がかかっています。逮捕容疑の母親の監禁と虐待の調べが優先で、修くんの死体遺棄事件はまだこれからですね。逮捕された4人のうち主犯格は大地容疑者で、彼が昨年末に同居するようになってから修くんは保育園を休みがちになり、きょうだいを支配したとみられている。双子については警察がマスコミに写真や映像を撮らせないように配慮していることからも、関与の度合いも低いとみられます」
移送される際の大地容疑者(写真/共同通信社) 保護された母親は普段から車いすで、移動もひとりでは困難なことから脱出時には協力者がいた可能性がある。 「複数の被疑者が知的障害者向けの療育手帳を持っていましたが、警察が実名発表に踏み切った以上、責任能力はじゅうぶんにあるとみています。沙喜容疑者は高校卒業後は携帯電話販売会社や保育園で働いていましたが、修くんを出産してからは無職でした。戸籍上では父親が確認できないため、県警も所在確認に苦労しています」 母親が沙喜容疑者ら子供たちの育児にあまり熱心でなかった様子は♯1で報じたが、取材を進めるうちに穂坂一家が周囲から浮いていた存在だったこともわかってきた。 垂水区の団地の住人はこう語る。 「長男も次男の大地くんも粗暴で、投石や女の子に殴る蹴るなどの暴力を振るうだけでなく、飼っていた雑種犬を木の棒で叩いたりしていましたよ。キャンキャン鳴いて必死で逃げる犬を、ヘラヘラ笑いながら兄弟で叩いてたんです。まだ2人とも小学校高学年くらいでしたけど、その残虐性には大人の私でも引いてしまいました。母親から虐待を受けていることも有名でしたから、問題児だけど可哀想な子たちって印象でした」 かつて一家が住んでいた集合住宅(撮影/集英社オンライン) 沙喜容疑者の同級生の父親も、今回の事件については思うところがあるようだった。 「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」 一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えた 大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
移送される際の大地容疑者(写真/共同通信社) 保護された母親は普段から車いすで、移動もひとりでは困難なことから脱出時には協力者がいた可能性がある。 「複数の被疑者が知的障害者向けの療育手帳を持っていましたが、警察が実名発表に踏み切った以上、責任能力はじゅうぶんにあるとみています。沙喜容疑者は高校卒業後は携帯電話販売会社や保育園で働いていましたが、修くんを出産してからは無職でした。戸籍上では父親が確認できないため、県警も所在確認に苦労しています」 母親が沙喜容疑者ら子供たちの育児にあまり熱心でなかった様子は♯1で報じたが、取材を進めるうちに穂坂一家が周囲から浮いていた存在だったこともわかってきた。 垂水区の団地の住人はこう語る。 「長男も次男の大地くんも粗暴で、投石や女の子に殴る蹴るなどの暴力を振るうだけでなく、飼っていた雑種犬を木の棒で叩いたりしていましたよ。キャンキャン鳴いて必死で逃げる犬を、ヘラヘラ笑いながら兄弟で叩いてたんです。まだ2人とも小学校高学年くらいでしたけど、その残虐性には大人の私でも引いてしまいました。母親から虐待を受けていることも有名でしたから、問題児だけど可哀想な子たちって印象でした」 かつて一家が住んでいた集合住宅(撮影/集英社オンライン) 沙喜容疑者の同級生の父親も、今回の事件については思うところがあるようだった。 「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」 一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えた 大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
移送される際の大地容疑者(写真/共同通信社)
移送される際の大地容疑者(写真/共同通信社)

保護された母親は普段から車いすで、移動もひとりでは困難なことから脱出時には協力者がいた可能性がある。 「複数の被疑者が知的障害者向けの療育手帳を持っていましたが、警察が実名発表に踏み切った以上、責任能力はじゅうぶんにあるとみています。沙喜容疑者は高校卒業後は携帯電話販売会社や保育園で働いていましたが、修くんを出産してからは無職でした。戸籍上では父親が確認できないため、県警も所在確認に苦労しています」 母親が沙喜容疑者ら子供たちの育児にあまり熱心でなかった様子は♯1で報じたが、取材を進めるうちに穂坂一家が周囲から浮いていた存在だったこともわかってきた。 垂水区の団地の住人はこう語る。 「長男も次男の大地くんも粗暴で、投石や女の子に殴る蹴るなどの暴力を振るうだけでなく、飼っていた雑種犬を木の棒で叩いたりしていましたよ。キャンキャン鳴いて必死で逃げる犬を、ヘラヘラ笑いながら兄弟で叩いてたんです。まだ2人とも小学校高学年くらいでしたけど、その残虐性には大人の私でも引いてしまいました。母親から虐待を受けていることも有名でしたから、問題児だけど可哀想な子たちって印象でした」 かつて一家が住んでいた集合住宅(撮影/集英社オンライン) 沙喜容疑者の同級生の父親も、今回の事件については思うところがあるようだった。 「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」 一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えた 大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
保護された母親は普段から車いすで、移動もひとりでは困難なことから脱出時には協力者がいた可能性がある。
「複数の被疑者が知的障害者向けの療育手帳を持っていましたが、警察が実名発表に踏み切った以上、責任能力はじゅうぶんにあるとみています。沙喜容疑者は高校卒業後は携帯電話販売会社や保育園で働いていましたが、修くんを出産してからは無職でした。戸籍上では父親が確認できないため、県警も所在確認に苦労しています」 母親が沙喜容疑者ら子供たちの育児にあまり熱心でなかった様子は♯1で報じたが、取材を進めるうちに穂坂一家が周囲から浮いていた存在だったこともわかってきた。 垂水区の団地の住人はこう語る。 「長男も次男の大地くんも粗暴で、投石や女の子に殴る蹴るなどの暴力を振るうだけでなく、飼っていた雑種犬を木の棒で叩いたりしていましたよ。キャンキャン鳴いて必死で逃げる犬を、ヘラヘラ笑いながら兄弟で叩いてたんです。まだ2人とも小学校高学年くらいでしたけど、その残虐性には大人の私でも引いてしまいました。母親から虐待を受けていることも有名でしたから、問題児だけど可哀想な子たちって印象でした」 かつて一家が住んでいた集合住宅(撮影/集英社オンライン) 沙喜容疑者の同級生の父親も、今回の事件については思うところがあるようだった。 「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」 一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えた 大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「複数の被疑者が知的障害者向けの療育手帳を持っていましたが、警察が実名発表に踏み切った以上、責任能力はじゅうぶんにあるとみています。沙喜容疑者は高校卒業後は携帯電話販売会社や保育園で働いていましたが、修くんを出産してからは無職でした。戸籍上では父親が確認できないため、県警も所在確認に苦労しています」
母親が沙喜容疑者ら子供たちの育児にあまり熱心でなかった様子は♯1で報じたが、取材を進めるうちに穂坂一家が周囲から浮いていた存在だったこともわかってきた。 垂水区の団地の住人はこう語る。 「長男も次男の大地くんも粗暴で、投石や女の子に殴る蹴るなどの暴力を振るうだけでなく、飼っていた雑種犬を木の棒で叩いたりしていましたよ。キャンキャン鳴いて必死で逃げる犬を、ヘラヘラ笑いながら兄弟で叩いてたんです。まだ2人とも小学校高学年くらいでしたけど、その残虐性には大人の私でも引いてしまいました。母親から虐待を受けていることも有名でしたから、問題児だけど可哀想な子たちって印象でした」 かつて一家が住んでいた集合住宅(撮影/集英社オンライン) 沙喜容疑者の同級生の父親も、今回の事件については思うところがあるようだった。 「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」 一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えた 大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
母親が沙喜容疑者ら子供たちの育児にあまり熱心でなかった様子は♯1で報じたが、取材を進めるうちに穂坂一家が周囲から浮いていた存在だったこともわかってきた。
垂水区の団地の住人はこう語る。 「長男も次男の大地くんも粗暴で、投石や女の子に殴る蹴るなどの暴力を振るうだけでなく、飼っていた雑種犬を木の棒で叩いたりしていましたよ。キャンキャン鳴いて必死で逃げる犬を、ヘラヘラ笑いながら兄弟で叩いてたんです。まだ2人とも小学校高学年くらいでしたけど、その残虐性には大人の私でも引いてしまいました。母親から虐待を受けていることも有名でしたから、問題児だけど可哀想な子たちって印象でした」 かつて一家が住んでいた集合住宅(撮影/集英社オンライン) 沙喜容疑者の同級生の父親も、今回の事件については思うところがあるようだった。 「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」 一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えた 大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
垂水区の団地の住人はこう語る。
「長男も次男の大地くんも粗暴で、投石や女の子に殴る蹴るなどの暴力を振るうだけでなく、飼っていた雑種犬を木の棒で叩いたりしていましたよ。キャンキャン鳴いて必死で逃げる犬を、ヘラヘラ笑いながら兄弟で叩いてたんです。まだ2人とも小学校高学年くらいでしたけど、その残虐性には大人の私でも引いてしまいました。母親から虐待を受けていることも有名でしたから、問題児だけど可哀想な子たちって印象でした」 かつて一家が住んでいた集合住宅(撮影/集英社オンライン) 沙喜容疑者の同級生の父親も、今回の事件については思うところがあるようだった。 「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」 一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えた 大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「長男も次男の大地くんも粗暴で、投石や女の子に殴る蹴るなどの暴力を振るうだけでなく、飼っていた雑種犬を木の棒で叩いたりしていましたよ。キャンキャン鳴いて必死で逃げる犬を、ヘラヘラ笑いながら兄弟で叩いてたんです。まだ2人とも小学校高学年くらいでしたけど、その残虐性には大人の私でも引いてしまいました。母親から虐待を受けていることも有名でしたから、問題児だけど可哀想な子たちって印象でした」
かつて一家が住んでいた集合住宅(撮影/集英社オンライン) 沙喜容疑者の同級生の父親も、今回の事件については思うところがあるようだった。 「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」 一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えた 大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
かつて一家が住んでいた集合住宅(撮影/集英社オンライン) 沙喜容疑者の同級生の父親も、今回の事件については思うところがあるようだった。 「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」 一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えた 大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
かつて一家が住んでいた集合住宅(撮影/集英社オンライン)
かつて一家が住んでいた集合住宅(撮影/集英社オンライン)

沙喜容疑者の同級生の父親も、今回の事件については思うところがあるようだった。 「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」 一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えた 大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
沙喜容疑者の同級生の父親も、今回の事件については思うところがあるようだった。
「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」 一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えた 大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」
一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えた 大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えた 大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。 「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
大地容疑者が小学生時代、女の子に大けがを負わせた「事件」もあったという。
「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。 大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「大地が足を引っかけて女の子が転んで、牛乳瓶が割れて女の子の腕に刺さって大けがしたんや。その子は腕が動かなくなるかもしらんくらいの大ごとで警察沙汰にもなって、お父さんが穂坂家に怒鳴り込んだんやけど、あそこのお母さんは謝りもせず追い返したんや。そもそもあのお母さんはしょっちゅう子供を怒鳴り倒して、それもヤクザが怒鳴ってるんかいうくらいの剣幕で罵声を浴びせとったんや。あんな言われ方されたら子供じゃなくて大人でもおかしくなるわ。
大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」 大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
大地が小学生くらいのころはきょうだい5人でよく遊んどったわ。鬼ごっこしたりかくれんぼしたり、どこもおかしくない子供らしい子供やった。上の子はわからんが4人とも特別支援学級に行ったとは聞いてるが、あのお母さんにいろいろやられておかしくなったとしか思えんわ」
大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
大地容疑者(本人とみられるSNSより) 大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
大地容疑者(本人とみられるSNSより)
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大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。 「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
大地容疑者の同級生の母親は、沙喜容疑者が幼いころから一家の母親役を担ってきたことに思いをはせた。
「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」 穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「お母さんはシングルマザーでたぶん仕事もされていなかったと思います。大地くんを含めてほかのきょうだいは挨拶もしないんだけど、沙喜ちゃんとはよく話しました。ここに越してきた当初、お母さんはよく夜に出かけていて、沙喜ちゃんがきょうだいの夜ごはんを作っていると聞きました。まだ沙喜ちゃんも小さかったので、ガスを使うのは危ないと思って『火だけは気をつけなね』というと『大丈夫』と返事をしてくれました」
穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。 「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
穂坂家では猫やウサギも飼っていたという。
「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。 とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」 違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「外でウサギを遊ばせているのを見たこともあります。そういった動物を飼っているので、部屋の中からケモノ臭が漏れ出ていました。沙喜ちゃんや男の子たちに比べ、双子たちだけはいつも綺麗な格好で、髪もきちんと結んでいました。学園都市の方で買い物しているお母さんをよく見かけましたが、連れているのはいつも双子だけでしたから、特別可愛がっていたのかもしれません。
とにかくあまり進んで関わりたいとは思えない家庭でした。なんらかのトラブルがあったみたいで団地内でも違う棟に引越しされて、その後はよくわからなくなりました」
違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。 中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
違う棟に引っ越したのは「追い出された」という話もある。前出の沙喜容疑者の同級生の父親はこう振り返った。
中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
中学時代の沙喜容疑者 「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
中学時代の沙喜容疑者
中学時代の沙喜容疑者

「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」 「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「3階の窓から生ゴミを放り投げとったから、地面に落ちて散らばった生ゴミに虫がたかってえらいことになってそれで追い出されたって話もあったしな。まあそんな環境やから子どもたちがおかしくもなっても仕方ないわな。あと、一番下の双子だけは特別扱いしとったように見えたな。お母さんのとこに男が出入りしとった時期があったんやけどな、その男がくると双子だけを連れて飯食い行っとったみたいや」
「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「警察に連絡して保護してもらいました」 周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。 第一発見者の60代男性が語る。 「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
周囲の人たちはおしなべて穂坂家の母親は、子育てには向いていないと感じていたようだ。そして6月20日の深夜、母親はかつて暮らした垂水区の公団の近くで車いすでたたずんでいるところを「保護」されることになる。
第一発見者の60代男性が語る。
「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」 この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「その日は買い物に出かけてバスで帰ったのですが、バス停で降りて徒歩で帰宅中、路上に車いすに乗った女性がひとりでいることに気づきました。午後11時は過ぎていました。福祉センターやUR住宅が近くにありますが、街灯もわずかしかなくて暗いし、この時間にひとりで車いすでいるなんて普通には見えませんでした」
この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。 母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
この第一発見者の男性によると、女性は白髪で70代くらいにしか見えなかったというが、後に報道で「57歳」と知って仰天したという。
母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン) 「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン)
母親が保護された現場(撮影/集英社オンライン)

「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」 近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「女性はつば広の帽子をかぶって半袖、膝丈くらいのスカートをはいていました。車いすの周りには青色のノート、ペット用のケージ、ペットボトルを入れるための布みたいのが散らばっていました。『こんなところにおったら危ないよ』と声をかけると、最初は反応が薄かったものの、何度か声をかけるうちに『大丈夫よ、家近いから』『昔あの辺に住んでいた』と言い出したんです」
近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。 「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
近づいて目をこらすと、女性の目のまわりに殴られたような茶色い跡があった。
「家で暴力を振るわれたりしてるんかなって思いました。ほかに目立った外傷はありませんでしたが、女性は車いすから立ち上がろうとして、そのまま2、3歩踏み出すと膝から崩れ落ちて倒れてしまったんです。私が車いすを押して近づくと、女性は自分で座り直しました。散らばっていた物も拾おうかと申し出たのですが、『大丈夫』と自分で拾って膝の上に乗せていました。いずれにせよ放っておくわけにはいかないので、警察に連絡して保護してもらいました」 第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。 いびつな家族の間で何が起こっていたのか、捜査の進展が待たれる。 警察に通報した男性のスマートフォン(撮影/集英社オンライン) ※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] Twitter @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
第一発見者によれば、女性は憔悴した様子ではあったものの、監禁された状態から命からがら逃げ出してきた、という雰囲気は感じられなかったという。
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