全国各地で発覚した、近畿日本ツーリストによる新型コロナワクチン接種業務の過大請求について、警察は詐欺の疑いがあるとして、強制捜査に着手した。
大阪府警は現在、大阪や静岡にある近畿日本ツーリストの支店などで家宅捜索を行っている。
近畿日本ツーリストは、大阪府や静岡・焼津市など、全国86の自治体から請け負ったワクチン接種業務で、実際に勤務した人数以上の人件費を請求するなど、あわせて最大16億円の過大請求があった。
業務をコールセンターの会社などに再委託する段階で、請け負った人数より少なく発注したうえ、中には、幹部社員らが再委託先に文書を偽造させ、虚偽の報告を行ったケースも明らかになっていた。
近畿日本ツーリストは、背景に旅行業の苦境などから担当者が業績目標を達成したい思いがあったと説明していて、警察は詐欺の疑いで調べている。