台風や前線の影響による大雨から一夜明けた3日、和歌山県内では土砂崩れや浸水被害の復旧作業が続けられ、2人が行方不明となった真国川では朝から捜索が再開された。
和歌山2人不明、捜索続く 2日から行方不明となっているうちの1人は、紀の川市中鞆渕の酒井寿夫さん(72)。自治会長を務めるなど地域のリーダー的存在で、近隣住民は「責任感のある優しい人」と口をそろえる。酒井さんは真国川の水があふれてきた2日昼過ぎ、川沿いの住宅に残っている人を助けようとロープを手に高台の自宅を出て、その後濁流にのまれたという。

妻の清子さん(69)は「人助けしたいという思いが人一倍強い人。警察や消防の方が必死に捜してくれているので、今は連絡を待つしかない」と話す。堺市でクリーニング店を営んでいた酒井さん夫婦は1995年に紀の川市に引っ越してきた。今は近くの川沿いの畑で夫婦で渋柿や黒豆を育て、穏やかに暮らしている。 真国川は県内でも有名なホタルの観賞スポット。清子さんは「4日に友人が自宅まで見に来るのを楽しみにしていたのに」と声を絞り出した。近所に住む女性は「この辺りの人は、みんな酒井さんに何かしら助けてもらっている。どうか見つかってほしい」と願っていた。【安西李姫】
2日から行方不明となっているうちの1人は、紀の川市中鞆渕の酒井寿夫さん(72)。自治会長を務めるなど地域のリーダー的存在で、近隣住民は「責任感のある優しい人」と口をそろえる。酒井さんは真国川の水があふれてきた2日昼過ぎ、川沿いの住宅に残っている人を助けようとロープを手に高台の自宅を出て、その後濁流にのまれたという。
妻の清子さん(69)は「人助けしたいという思いが人一倍強い人。警察や消防の方が必死に捜してくれているので、今は連絡を待つしかない」と話す。堺市でクリーニング店を営んでいた酒井さん夫婦は1995年に紀の川市に引っ越してきた。今は近くの川沿いの畑で夫婦で渋柿や黒豆を育て、穏やかに暮らしている。
真国川は県内でも有名なホタルの観賞スポット。清子さんは「4日に友人が自宅まで見に来るのを楽しみにしていたのに」と声を絞り出した。近所に住む女性は「この辺りの人は、みんな酒井さんに何かしら助けてもらっている。どうか見つかってほしい」と願っていた。【安西李姫】