4日にドバイから帰国し、逮捕されたガーシー容疑者。5日から取り調べが本格化していますが、脅迫の矛先が著名人の家族にも向かっていたことが新たに分かりました。逮捕前、ガーシー容疑者を取材した記者が語る「人物像」とは。
■脅迫の矛先“著名人の家族”にも
4日夕方、滞在していたドバイから帰国。その後、逮捕された元参議院議員のガーシーこと東谷義和容疑者(51)。逮捕後に1時間接見したという弁護士が様子を明かしました。
ガーシー容疑者と接見、高橋裕樹弁護士:「『僕はもう子どものころから、ずっとジャンプを読んでいたので、差し入れができるんだったら、ジャンプをお願いします』と言われました。正直、いつも通りでした。強い人だなと思いました」
動画配信サイトで著名人ら3人を常習的に脅迫した疑いが持たれているガーシー容疑者。その後の取材で、脅迫の矛先は著名人の家族にも向かっていたことが新たに分かりました。
ガーシー容疑者:「俺は、誹謗(ひぼう)中傷も暴言もOKやと思ってる。それをお前らの家族にも向けて」
■取材記者語る「ガーシー容疑者」芸能界に人脈
世間を騒がせ続けているガーシー容疑者とは一体どんな人物なのでしょうか。逮捕前の今年3月に容疑者を取材したジャーナリストの石戸氏は…。
逮捕前にガーシー容疑者を取材、ジャーナリスト・石戸諭氏:「大阪のベッドタウンである(兵庫県)伊丹市で生まれて大阪の大学に進学している。そこでイベントサークルを主催していて、徐々に交友関係を広げていった」
ガーシー容疑者の著書によると、その後、都内でバーを経営し、芸能人らとの人脈を拡大。徐々に生活は変化していったといいます。
逮捕前にガーシー容疑者を取材、ジャーナリスト・石戸諭氏:「ギャンブルに手を出して、多額の借金を抱えていた」
ギャンブルにつぎ込んだ借金の返済に充てるため、ガーシー容疑者はあるトラブルを起こします。
ガーシー容疑者:「俺が知り合った女の子たちから、合計数千万円に上る現金を集めていたことは事実や」
「アイドルに会わせる」と知人女性たちから大金を集め、使い込んだといいます。
逮捕を恐れたガーシー容疑者は犯罪人の引き渡し条約が結ばれていないUAE=アラブ首長国連邦のドバイへ…。
ガーシー容疑者:「まあ、皆見といて下さい。ほんまに戦々恐々。色んな起業家や芸能人の方々、それぞれ皆、覚悟しておいて下さい」
ドバイへ渡ると、交流のある著名人とのプライベートを明かす「暴露系ユーチューバー」として活動を始めます。そして、去年7月、旧NHK党から参院選に出馬し当選。
ガーシー容疑者:「ハリセン持って、国会議事堂に行きます。国会で寝ているおっさん議員、全員たたき起こしますから」
そんな強気の発言もむなしく、国会に一度も姿を見せることはなく、3月に除名処分に…。
翌日、警視庁は逮捕状を請求しました。青いTシャツに短パン、そしてサンダル…。捜査関係者によると、着の身着のままで戻ってきたそうです。
■ガーシー容疑者“笑顔の理由”
4日にドバイから帰国し、逮捕されたガーシー容疑者。何度も浮かべた笑顔の理由…。
ガーシー容疑者と接見、高橋裕樹弁護士:「急転直下のところはあるので、本人としてどうかと話をしたけど、すっきりしたという気持ちと、ほっとしたという気持ちが強いと。マスコミすごいですねと警察と話している時に、顔がほころんでしまったと」
ガーシー容疑者:「久しぶりにこんな大勢の人に囲まれて…」
“一生帰国しない”と豪語していたガーシー容疑者。
逮捕前にガーシー容疑者を取材、ジャーナリスト・石戸諭氏:「(長期滞在可能な)ゴールデンビザを持っているという話はしていた。収入は全く困っていないと言っていました」
なぜ、突然の帰国になったのでしょうか。逮捕状が出た後、ガーシー容疑者を取り巻く環境が変わったことを指摘する声もあります。
ガーシー容疑者の近況を知る男性:「支援者はすごく多かったが、やっぱり刑事罰くらってまで(支援者は)一斉にひきました。相当資金がきつくなったので、多分(帰国が)そろそろと、かいわいでは噂されて」
捜査関係者によると、UAE側から「この便で帰国させる」と外務省経由でガーシー容疑者の帰国について連絡が来たということです。強制送還ということなのでしょうか。
今後の捜査について、ガーシー容疑者は警察にこう話しているといいます。
ガーシー容疑者と接見、高橋裕樹弁護士:「協力姿勢でいきますと話をしていた」