宮崎県串間市の都井岬に生息する国の天然記念物「御崎馬」の1頭が後ろの左脚の骨を折るけがをしている状態で見つかった。
車と接触したとみられるという。大型連休中は多くの観光客が岬を訪れるとみられ、御崎馬を管理する都井御崎牧組合は岬を車で走行する際は、馬に接触しないよう注意してほしいとしている。(長嶺知穂)
同組合によると、けがをしたのは4歳の雌で、4月30日昼過ぎ、けがをしているのを組合の関係者が確認した。馬がいたのは「駒止の門」と呼ばれる門を過ぎて、岬をさらに先に進んだ所で、近くの路上には車の一部とみられるプラスチック片や金属片があった。近くにいた人の話などから同日正午頃、車と馬が接触したとみられ、組合の関係者が訪れた際は接触した可能性のある車はその場になかったという。
馬は左脚を引きずっており、骨折していて、腫れもみられる。現在、都井岬内で隔離されており、治療について検討している。
同組合では、都井岬に車で入場する人に時速30キロ以下で走行し、馬が急に飛び出すことがあるので注意して運転するよう呼びかけてきた。
馬は現在、約100頭いるといい、同組合の迫田幸四郎組合長は「車で訪れる際は脇見をせずにしっかり前を見て、馬の動きなどに注意してほしい」と話している。