のどかな風景の中を走るのは、よみがえった“国鉄色”の列車。
しかし取材班がそこで目撃したのは、“撮り鉄”による線路ギリギリでの“危険な撮影”。そして私有地への無断侵入などの“迷惑行為”でした。
ここは鳥取県日野町にある“撮り鉄”の聖地とも言われる通称「ネウクロ」。レンズの先にあるのは、復刻された「特急やくも」です。
岡山県と山陰地方を結ぶ列車として1972年に誕生した「特急やくも」。去年、運転開始50年を記念してクリーム色に赤のラインが入った“国鉄色”などとなって復活しました。
ただ来年から新型車両が導入されるため、このレトロな列車もまもなく見納めに。連休中の聖地には多くのファンが駆け付けました。
一方で危険な撮影を行う“撮り鉄”も。ガードレールを越えてカメラを構える4人の男性。すると。
番組スタッフ:あっ!男性たちのすぐ横を特急やくもが通過していきます
列車までの距離はわずか2メートルほど。事故にも繋がりかねない危険な撮影です。さらに線路に立ち入り、そのまま横断していく姿も捉えられていました。
こうした危険な撮影をしていた撮り鉄に直撃すると驚きの答えが返ってきました。番組スタッフ:今、ガードレールの中に入りましたよね?危険な撮影をした撮り鉄:(ガードレールの)外だと思った
線路ギリギリでカメラを構える“撮り鉄”は他にも。番組スタッフ:あちらの男性!立ち入りが禁止された場所で撮影を行っていますね
立入禁止のテープを越えて撮影をする男性。この場所はJR西日本の敷地内で“不法侵入”に当たります。男性に話を聞くと悪びれる様子もなく、「ある主張」をしました。
無断侵入した撮り鉄:ここは撮影はいいんですよ、一応(テープが)張っているけど。線路に入らなければ、運転士的には問題ないと言われた。
この男性の主張についてJR西日本に確認したところ、この場所での撮影は一切禁止でした。地元の住民によると農道に勝手に車を止められたり、さらには田んぼを踏み荒されるなどの被害があったといいます。
地元の住民:人の土地に勝手に入って行っちゃう。道路の通り道にカメラの三脚を立てて人が溜まる。こんなことを言うと怒られるけど邪魔な感じ。
こうした状況についてJR西日本は「鉄道ファンに盛り上げていただくことはありがたいが安全にマナーを守って撮影に臨んでほしい」とコメントしています。
(「イット!」5月3日OA)