5月8日、一斉にマスクを外すと宣言した星野佳路氏(写真・時事通信)
5月8日、新型コロナの感染症法上の位置づけが変わる。これまでは「2類」と位置づけられていたが、季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行することになる。
「これによって、公費による支援が終了するため、これまで無料だった検査費用が自己負担に、新型コロナによる入院も自己負担になります。また、全数把握の必要もなくなります。
マスクの着用はすでに3月13日以降、原則として、個人の判断にゆだねられています。それでも実際にはマスクを着用する人が多かったのですが、5類への引き下げで、“ノーマスク派” が増えるかもしれません」(週刊誌記者)
同じ考えなのか、4月28日、全国でホテルや旅館を運営する星野リゾートの星野佳路代表は自身のツイッターを更新。
《コロナウィルス感染症が2類から5類に変更される5月8日、昼の12時から星野リゾートは全員でマスクを外すことにしました。接客サービスで笑顔は大切な要素。待ちに待ったこの機会に、いち早くマスクを外し、笑顔で皆様をお迎えしようと考えています》
投稿には、従業員と思しき男性や女性がマスクを外した笑顔の写真が添付されている。これに対し、
《ありがとうございます。口が見えるの最高》
《素晴らしい決断です。応援しています》
と賛同する声が寄せられた一方で、猛烈な批判も呼んでいる。
《星野リゾート行くことはないな》
《マスク外したい従業員は自由にしたらいいと思うけど、全員外します!はちょっとついていけない》
《反マスクだったのか星野リゾート かなしいわ》
《上からマスク外せ、って強制される会社はイヤだね》
「《全員でマスクを外すことにしました》という書き方に違和感を持つ人が多いようです。たとえば『セブン-イレブン』と『ファミリーマート』は、これまで従業員のマスク着用を “推奨” としてきましたが、5月8日以降は『個人の判断に委ねる』と発表しています。
とくに接客業では、3月13日の “マスク自由化” 以降も着用を推奨する企業が多く、5類への移行を機に “完全な自由化” を目指すところが多いようです。
しかし、星野氏の書き方はまるで従業員に対し、マスクしないことを強要するような書き方になっています」(同)
現在も新型コロナの感染者数はゼロになったわけではなく、厚生労働省はマスクの着用は個人の判断としつつ、
《自分が感染した場合に重症化するリスク、家族に感染を広げてしまった場合のリスク、マスクによって表情がわかりにくくなって意思疎通がしにくい、息苦しくなる、顔の皮膚がかぶれるといったマスクの弊害など、マスクをするプラス面とマイナス面のバランスを考え、着用するかどうか判断する必要性があります》
とホームページに記載している。
「一連のコロナ禍を通じて、極端な “マスク反対派” と “マスク着用派” が生まれました。マスク着用の是非やワクチン接種の是非をめぐってネット上で日々お互いを非難しあう状況はいまも続いており、星野氏の件もこうした争いに巻き込まれた形です。
さらに星野リゾートが高級であることも相まって、『もう行かない』と宣言する人に対し、『どうせ行けないだろう』と反論する人も出てくる始末です」(ネットライター)
誰もがマスクの存在を忘れるほど感染者が減ればいいのだが……。