消防用設備の施工などを手がける青木防災(大阪市)は2023年4月1日、従業員が公式ツイッターで「特定の方の人権を傷つける不適切な投稿を行っていた」として謝罪した。
同社のアカウントは、ネコのいる職場の紹介で人気で、6万人超のフォロワーを抱える。謝罪文では、どの投稿が不適切だったかは明示していないが、一部ユーザーへのリプライの内容が物議を醸していた。
青木防災はツイッターで3月30日、「よくある質問」に対する答えとして、職場で飼育している茶白のオス猫「タマスケ」の脱走対策を紹介した。「社畜は逃げません」という文言とともに、動画でタマスケの様子を伝える。
動画は、タマスケの目の前にあるドアを開けたままし、反応を見るという内容だ。タマスケはおそるおそるあたりを見回すが、車が近づくような大きな音がすると、室内に走り去った。
この動画に対し、あるツイッターユーザーが31日、怖がっているように見えるなどと疑問を呈した。他の猫の飼い主が真似することへの懸念も訴えている。
青木防災はこの投稿を引用し、次回から「絶対にマネしないでください」などの文言を入れるなどと意見を汲む。そのうえで、自社や猫の心配はありがたいが、まずは「ご自身の将来の心配をされたほうがいい」と告げた。ユーザーのプロフィールに記されたプライベートの悩みについて引用し、それに対する「助言」だと述べた。
さらにこのツイッターユーザーに対し、次のリプライを送った。
青木防災は4月1日、「弊社従業員のSNS上における不適切な投稿に関するお詫び」を公式サイトとツイッターで発表した。3月31日付で、文責は青木誠代表取締役となっている。
この件について、多くの意見が寄せられたとして「真摯に受け止めております」としている。
同社の管理体制が不十分だったとしてお詫びし、さらなる調査を実施したうえで、従業員に対して厳重に処分を下すという。
またタマスケの飼育環境については、外に出ないよう日頃から安全策を講じているものの、人々の意見を受けて、より徹底すると述べた。
青木防災の「助言」だとするツイートは4月3日までに削除されているが、ブロックを伝える投稿は閲覧できる状態のままだとなっている。