天候や時間に左右されずに使えるランドリールームに、注目が集まっています。しかし、限られた家づくりの予算のなか、建築費がアップする可能性も。2年前に地元工務店で高気密高断熱住宅を建てた日刊住まいライターは、1坪ほどのランドリールームをつくったところ、洗濯家事が苦にならなくなり大満足。反面、ここに窓や換気扇をつけたことで後悔しています。詳しくレポート。
筆者は2年前に地元工務店で家を建てました。妻と子ども2人(建築当時7歳と4歳)の4人で暮らしています。家づくりの際には、なるべく予算を抑えたいと思っていました。
この予算を抑えるという点で悩んだのが、ランドリールームをつくるかでした。ランドリールームをつくると、当然、建築面積は増え、建築費もアップするからです。
ランドリールームはつくらず、脱衣所か洗面所に洗濯機を置いて、リビングなどで室内干しすることも検討しました。結果的には、つくって大正解だったと思っています。
とはいえ、後悔している点も。詳しく紹介していきます。

間取りを考えていた過程で、もしランドリールームをつくらないなら、2階のフリースペース(写真の赤枠部分)か1階のリビングに、部屋干ししようと筆者は考えていました。
しかし、水分を含んだ重い洗濯物を2階に運ぶのは大変。リビングで干すのも、生活感が出過ぎてしまうので避けたい。また、リビングに干すと、急な来客であわてて隠さないといけなくなる可能性もあります。
検討を重ね、結局、洗面&脱衣所の近くにランドリールームをつくることにしました。

これは1階の平面図です。そして、赤枠の部分がランドリールーム。1800×1700mmで、面積は約1坪です。
ランドリールームのおかげで、洗濯物を干したり、しまったりするたびに、1階と2階を行き来する必要なし。洗濯がかなりラクにできています。

こちらはランドリールームの様子。洗剤の収納、ガス衣類乾燥機(乾太くん)の設置のために造作棚を設置しました。引き出し式の作業台があって、ここで乾いた洗濯物をたたむことができます。

ランドリールーム内の天井には室内物干しユニット「ホシ姫サマ」を設置しました。洗濯したら、ここに干す。乾いたら作業棚でたたむ。すべての作業が同じ場所で完結。時短になります。
わが家が採用した室内物干しユニットは、手軽に手動で竿を天井部に収納したり、高さを変えたりできて便利。使いやすいです。

家づくりでランドリールームをつくろうという結論になったあと、ランドリールームの中にスロップシンクをつけるか悩みました。
子どもの上靴や部活や遊びで泥だらけになったものを洗う、専用のシンクがあった方がいいと思ったからです。しかし、スロップシンク自体の費用もかかることや、水道の数をもう1つ増やす必要があって、費用が膨らみます。スペースも限りがあったことから、設置しないことに。
つけずに2年過ごしていますが、必要なかったと思っています。あれば便利だと思いますが、通常の洗面台のシンクを利用していて、不都合は感じていません。利用する頻度もそこまで多くないので、わが家には不要でした。
ランドリールームには、すぐにウッドデッキに洗濯物が干せるよう、勝手口がついています。さらに明り取り用に窓(縦70×横50僉砲鬚弔りました。これ以外にも、湿気対策のために換気扇も設置しています。
1坪のスペースに大きな勝手口と窓、さらには換気扇もあることで、熱が逃げやすい部屋となっています。冬ともなれば、10℃以下になることも。
湿気については、ジメジメすると感じたことがなく、換気扇は一度も利用していません。ウッドデッキへ出る勝手口は使用していますが、照明をつけてランドリールームを使うことが多いので、明り取りに設置した窓はめったにあけません。
筆者の家は、高気密高断熱にこだわり、実績のある工務店で建てました。その工務店からは、こんなアドバイスをされていました。
「窓は熱が逃げるので大きくし過ぎない方がいい。換気扇についても、高気密の家は乾燥するので、つけない人が多いです。もし住んでみて必要と感じれば、除湿機を置けばことたりますよ」
それなのに…。「通風と明り取りには大きな窓が必要なはず。それに湿気がたまったらイヤだな」と思い、大きめの窓と換気扇の両方を設置してしまったのでした。
一般的には、窓と換気扇で風通しをよくした方がいいという考えだと思いますが、わが家の場合は、工務店のアドバイスに従うのが正解でした。
ランドリールームをつくったことで、洗濯という日々の家事はかなりラクにできています。しかし、窓や換気扇については、かなり後悔しているのも事実。
私の経験が、これから家づくりをする方たちの参考になれば幸いです。