妻を殺害したとして殺人罪に問われたトルコ国籍の埼玉県草加市、無職クル・メメット被告(31)の裁判員裁判で、水戸地裁は2日、求刑通りの懲役14年の判決を言い渡した。
小川賢司裁判長は「人命軽視も甚だしい悪質な犯行だ」と述べた。
判決によると、クル被告は2021年8月11日、茨城県常陸太田市内で乗用車を運転していた妻の咲さん(当時25歳)の首を助手席から果物ナイフで2回突き刺して殺害した。
公判で被告はナイフを振り回しただけだと殺意を否認していたが、判決は「首を2回突き刺したことは偶然ではなく、人を死に至らせる危険性を分かった上で及んだ行為で、反省も見られない」と断じた。