国会対応を優先して林外相がG20(主要20カ国・地域)外相会合を欠席したことについて、5日のフジテレビ「日曜報道 THE PRIME」に出演した自民党の甘利前幹事長、国民民主党の玉木代表から疑問や批判があがった。
林外相は、国会での来年度予算案審議に対応するため、1日、2日にインドで開かれたG20外相会合を欠席している。
この対応について問われた甘利氏は、事前に政府側が国会に対し、林外相のG20会合の出席に向けて「もっと一生懸命、説明していればよかった。理解してもらえたと思う」と述べた。
甘利氏は、林外相の会合欠席に繋がった参院・予算委における来年度予算案の基本的質疑について「全閣僚が出るのが慣例だ」としつつ、自身がTPP(環太平洋経済連携協定)の交渉担当の閣僚を務めていた際に「唯一、出張が許された。国益を優先するというということで、与野党が合意した」との経緯を披露。
そして、「議長国のインドは、インド太平洋地域で重要なパートナーだ」として、出席に向けた政府側の十分な説明があれば、国会の承認を得られた可能性を指摘した。
一方、リモートで番組に出演した玉木氏は、林外相のG20会合欠席を「あり得ない」と厳しく非難し、「我々は野党だが、議院運営委員会で(会合に)行くべきだと主張した」と述べた。
さらに1日の国会で林外相の答弁時間が53秒にとどまったことについて、「朝から晩まで(国会に)張り付けて、G20できちんと日本の主張をできないというのは、国益に反している」と指摘した。
さらに、参議院の自民党の対応について、「むしろ、行くべきだとして、与野党の理解を得る申し出や交渉ができなかったのか。非常に謎だ」と語った。