新しい小学校の建設に向け、急ピッチで進められる工事。
しかし、想定外の問題に直面し、4月の入学式に間に合わない事態が決定的となっている。
この危機に陥っているのは、岐阜・中津川市の4月に開校予定の福岡小学校。
当初の予定では2月末の完成予定だったが、まだ工事は続いている。
建設途中の校舎には足場が組まれ、作業員が動き回る様子が確認できる。
今回の計画は児童の減少などにともない、同じ地区にある3つの小学校を統合して新たな場所に木造2階建ての新校舎を建設するというもの。
2月末には完成し、この春289人の子どもたちが学ぶピカピカの小学校としてスタートする予定だった。
それがなぜ、間に合わなくなってしまったのだろうか。
工務店の責任者「ロシアのウクライナ侵攻にともなって、世界的な資材の不足が起こりまして、ほとんどが特注の材料でして、ものができてからも、取り付ける職人たちが本当に集まらなくて、日本中探してやっているが、どうしても遅れてしまった」
ロシアによるウクライナ侵攻の影響で、窓のサッシをはじめ、建設資材の調達に苦戦。
さらに、コロナの影響による慢性的な人手不足が追い打ちをかけたという。
中津川市民は、入学する子どもたちへの影響を気にかけていた。
中津川市民「普通なら計画通り余裕を持って(建設予定を)組んでいると思うけど、子どもたちのため(教育に影響が出ないか)に気になるところかなと」、「楽しみが遠くなっちゃうから、早く(新校舎が)できればいいなと」、「入学する子たちは新しい気持ちでいっぱいで、待ちくたびれていると思うので、間に合ってほしいなと」
工事を発注した中津川市は、新校舎ができるまでは現在の福岡小学校を仮校舎として使い、新学期をスタートさせる考え。
市の教育委員会の担当者「子どもたちが仮校舎でしっかりと安全・安心に生活し、授業を学ぶことを最優先に進めている」
市の教育委員会の担当者は、教育に影響が出ないよう、子どもたちのケアに努めたいとしているが、新しい校舎にいつ引っ越せるかは、まだ見通せていない。