2011年に母親らと共謀し、父親(当時77歳)を殺害したとして殺人罪に問われた、元医師、山本直樹被告(45)に対する裁判員裁判の論告求刑公判が20日、京都地裁(川上宏裁判長)であった。検察側は「医療知識を悪用し、綿密に計画した」として懲役20年を求刑した。弁護側は改めて無罪を求めて結審した。判決は2月7日に言い渡される。
ALS嘱託殺人被告の元医師 父殺害の起訴内容否認 起訴状によると、山本被告は母淳子(78)、医師の大久保愉一(よしかず)(44)の両被告と共謀して11年3月5日、東京都内のアパートなどで父靖さんを殺害したとされる。

靖さんは同日、精神疾患で入院していた長野県内の病院を退院したばかりだった。これまでの公判で、検察側は、山本被告らが入退院を繰り返していた靖さんを「厄介払い」するため薬液を投与して殺害したと主張し、弁護側は、山本被告は中止を求めたが、大久保被告が単独で殺害したと主張してきた。 この日の論告で検察側は、山本被告が靖さんをうその理由で退院させ、偽造した死亡診断書を使って火葬するなど、被告間のメールに記載された事前の計画通りに行動したと指摘。山本被告が中心的役割を果たしたと主張した。 また、山本被告が事件後、大久保被告と「打ち上げ」を行っていた上「先生お世話になりました」などとメールしていたとして「意思に反して大久保被告が勝手に殺害したというのは不自然だ」と述べた。 一方、弁護側は、山本被告が靖さんを弱らせるためにインスリンを注射する予定だったが、淳子被告から殺害中止を求められて取りやめたと主張。高齢者の延命治療を敵視した大久保被告が単独で殺害したとして、「計画は中止され、3人の共謀は成立しない」と改めて無罪を訴えた。 山本、大久保両被告は、19年に筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患っていた女性の依頼を受け、薬物を投与して殺害したとする嘱託殺人罪でも起訴されている。【千金良航太郎】
起訴状によると、山本被告は母淳子(78)、医師の大久保愉一(よしかず)(44)の両被告と共謀して11年3月5日、東京都内のアパートなどで父靖さんを殺害したとされる。
靖さんは同日、精神疾患で入院していた長野県内の病院を退院したばかりだった。これまでの公判で、検察側は、山本被告らが入退院を繰り返していた靖さんを「厄介払い」するため薬液を投与して殺害したと主張し、弁護側は、山本被告は中止を求めたが、大久保被告が単独で殺害したと主張してきた。
この日の論告で検察側は、山本被告が靖さんをうその理由で退院させ、偽造した死亡診断書を使って火葬するなど、被告間のメールに記載された事前の計画通りに行動したと指摘。山本被告が中心的役割を果たしたと主張した。
また、山本被告が事件後、大久保被告と「打ち上げ」を行っていた上「先生お世話になりました」などとメールしていたとして「意思に反して大久保被告が勝手に殺害したというのは不自然だ」と述べた。
一方、弁護側は、山本被告が靖さんを弱らせるためにインスリンを注射する予定だったが、淳子被告から殺害中止を求められて取りやめたと主張。高齢者の延命治療を敵視した大久保被告が単独で殺害したとして、「計画は中止され、3人の共謀は成立しない」と改めて無罪を訴えた。
山本、大久保両被告は、19年に筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患っていた女性の依頼を受け、薬物を投与して殺害したとする嘱託殺人罪でも起訴されている。【千金良航太郎】