新型コロナの死者数が過去最多を更新する中、患者を病院に搬送するまでに10時間かかったケースもあったことが判明し、救急体制のひっ迫が深刻化しています。
全国の新型コロナの死者数は28日、29日と過去最多を更新し、総務省消防庁によりますと、「救急搬送困難事案」は先週は6800件と、こちらも過去最多となりました。
東京消防庁によりますと、先週、都内の新型コロナ患者の救急要請は1万9000件にのぼり、病院に搬送するまで5時間以上かかったものは49件と、先月のおよそ5倍に急増しています。
東京消防庁の関係者によりますと、今月には、感染後重症化した90代の男性を病院に搬送するまで10時間かかったケースがあったということです。
関係者は「救急車の出動率は常にほぼ100%でトイレに行く時間もなく現場は疲弊している」と救急体制のひっ迫を訴えています。