今にも動き出しそうな「ニホンマムシ」のレプリカがふるさと納税に出品されている。体の模様や鱗まで忠実に表現されたリアルな品物だ。年末が近づき「ふるさと納税」への関心が高まる中、SNSでちょっとした話題になった。
レプリカを出品したのは、鳥取県の自然遺産・大山(だいせん)の魅力を伝えることを目的に結成された「大山ブランド会」。J-CASTニュースは関係者らに出品のねらいを取材した。
ニホンマムシレプリカは、自然史系博物館の展示物なども手掛けるカエル工房(鳥取県西伯郡)が制作した。鳥取県江府町の返礼品として出品しており、寄付額は73万円。このほかレプリカではニホンヒキガエルも出品しており、米子市や伯耆町などで取り扱われている。
輸出入業経営者の石武丈嗣さんが「3度見返した」「なんかすごいふるさと納税しているんだね。。。」などとツイッターで紹介したことで注目を集めた。
出品した「大山ブランド会」は、地元の食品メーカーをはじめとする複数業者が大山の魅力を伝えるために集った団体だ。大山の開山1300年に合わせて結成された。ふるさと納税での販売は米子島屋が手掛けている。同店の担当者によれば、取り扱いを始めたのは2018年から19年ごろだったという。
カエル工房の桶本溝さんは、取材に対し次のように出品のねらいを説明する。
カエル工房は、博物館に収める模型やレプリカを制作する傍らで、一般向けのグッズも制作している。ふるさと納税では、レプリカのほかにカエルのフィギュアを出品している。
桶本さんは、リアルでかわいい商品を作るために日ごろから大山周辺で生き物やキノコなど観察をしているという。
ふるさと納税に出品した品々は、どれも動きのある生き生きとした表現をするよう心掛けているという。桶本さんは「そっと置いておくだけで癒しを感じていただけると思います」と自負する。
米子島屋の担当者によれば、ふるさと納税をきっかけにカエル工房の商品に興味を持つ人もいるという。
桶本さんによれば、実際に寄付者が店舗に訪れたこともあったそうだ。