コロナウイルス感染の「第8波」到来が懸念される中、海外では、新たな変異株が猛威をふるっています。
シンガポールなどで流行しているのが、「グリフォン」と呼ばれる「XBB」。オミクロン株の新たな変異株です。感染が拡大しているシンガポールのレオング・ホエ・ナム医師は「グリフォンは今、コロナ感染者数の50~60%を占めている。悪い知らせだが、日本でも非常に速く拡大すると確信している」と言います。
アメリカを中心に拡大している「ケルベロス」と呼ばれる変異株と共に、世界で猛威を振るう2つの変異ウイルス。一体どのような特徴を持っているのでしょうか?
オミクロン株の新たな変異ウイルス「ケルベロス」と「グリフォン」。国立感染症研究所の資料によると、免疫から逃れる力が高く、感染力も高いとされています。
オミクロン株「BQ.1.1」通称「ケルベロス」
国立感染症研究所によると、「ケルベロス」は9月にナイジェリアで報告があり、アメリカ・イギリス・フランスなどの48カ国で確認。日本国内では、10月17日時点で6件が確認されています。
アメリカでは、9月の感染者数の割合はわずか0.1%足らずだったにもかかわらず、10月には7.2%まで上昇。今後も上昇することが懸念されています。
オミクロン株「XBB」通称「グリフォン」
「グリフォン」も9月、シンガポールで報告され、現在はバングラデシュやインドなど21カ国で確認されています。日本では、検疫で7件確認されているものの、国内では確認されていません。シンガポールで急速に拡大しており、9月に確認されて以降、現在は半分近くが「グリフォン」に置き換わっているとみられます。
名古屋工業大学・平田晃正教授の東京都の新規感染者数予測データによると、2023年1月を過ぎたところで第8波のような波がくると予測されています。しかし、これはあくまでも、「新たな変異株の流行などは考慮していない」上での予測になります。
東邦大学感染制御学の小林寅(こばやし・いんてつ)教授は、「オミクロン株なので、高齢者や基礎疾患のない人では重症化リスク低い」とした上で、「ウイルスは一般的に弱体化していくが、引き続き感染対策が必要」と感染対策の重要さを指摘しています。
(めざまし8 10月27日放送)