東京五輪・パラリンピック汚職事件で、贈賄の罪で起訴され、出版大手「KADOKAWA」の会長・角川歴彦被告が、会長職を辞める意向であることが分かった。さきほど弁護団を通じて、コメントを発表した。
コメントの中で、角川被告は、「私だけではなく、KADOKAWAの社員2名が逮捕・起訴されたという事態は大変重いものと受け止め、その責任を取る必要があると考えました。今回の事件は、KADOKAWAにとって大変な試練であり、これを乗り越えていくには、新体制で臨む必要があると思います」と述べている。
角川被告は、大会スポンサーの選定で便宜をうけた見返りなどとして、大会組織委員会・元理事の高橋治之容疑者に、およそ6900万円の賄賂を渡した罪で起訴された。東京地検特捜部は、高橋容疑者への資金提供がスポンサー選定のほか契約の迅速化についても便宜を図ってもらった謝礼だったなどと判断した。
角川被告は事実関係を否認していて、コメントの中で、「汚職に関与したことなど一切ありませんので、刑事裁判において、真相を解明し、私が無実であることを明らかにしていきたい」と述べた。