『東スポ』でお馴染みの東京スポーツ新聞社。同社取締役のX氏(52)が元婚約者の女性と金銭トラブルになり、その過程で公私混同の経費精算が明るみになっているという。
【書面入手】東スポ取締役が元婚約者を交わした“約束事”と題された契約書を見る49歳で取締役に抜擢 X氏は3年前、若くして東スポの取締役に就いた人物。「記者経験はありませんが敏腕で、40代前半で営業局長になり、49歳で取締役に抜擢された。社のイベントで表彰状を渡すこともあります」(東スポ社員)独自の切り口でお馴染みの『東スポ』だが…

このX氏と交際していたのが18歳年下のA子さんだ。A子さん本人が語る。「出会ったのは2016年8月です。共通の知人が経営する飲食店で隣の席になった時、東スポの紙面を広げながら話をしてくれて。盛り上げ上手な人で、面白いなと」 翌月には一緒にプロレスを観戦するなど、友人関係がスタートしたが、当時、X氏には妻がいた。「奥様は17年1月にご病気で亡くなられました。その後、熱心に連絡を貰い、8月に『(奥さんの)喪が明けた後に結婚しよう』と言われ、押しに負け、交際し始めました」(同前)2万円ほどの距離もタクシーチケットでお見送り 二人がデートで行くのは寿司屋、焼肉屋、ホテルのレストランなど高級店が多かったという。「彼は『会社の経費が使える』と言って、よく領収書を貰っていました。タクシーチケットで2万円ほどかかる私の家まで帰してもくれた。名古屋出張にも一緒に同行し、同じホテルに泊まりました」(同前) 彼から「自由に使っていい」と渡されたというタクシーチケットを確認すると、確かに社名とX氏の捺印がある。「彼に『近くに引っ越して欲しい。家賃補助として毎月2万円支払う』と言われました。結婚も控えていましたので、引っ越すことを決めました」(同前) だがその後、A子さんは徐々に精神的に追い詰められていってしまったという。『結婚したら毎日するから!』動画も撮られて「『結婚したら毎日するから!』『スワッピングしたい』など性的な発言が非常に多く、彼に合わせるのが辛くなってきたのです。動画も撮られたことがありました」(同前) 交際開始から1年後、彼女は副交感神経失調症が重症化し、半年間入院をした。退院後の19年6月、二人はA子さんの自宅で久しぶりの対面を果たした。「私から別れを切り出しました。その時、〈約束事〉という書面を作り、これまでの未払い分の家賃補助と引っ越し代、合わせて14万3000円、そして慰謝料200万円の支払いをお願いしました。彼は『分かった』と言ってサインをしてくれました」(同前) ところが――。その後、X氏からの支払いはなく、20年11月末からは連絡もつかなくなった。そして21年1月、A子さんの元にX氏の代理人弁護士から「通知書」が送られてきた。そこには〈法的な支払い義務は存しません〉とした上で、〈協議の申し入れがあるのであれば対応の検討の余地はあります〉とある。「弁護士から突然連絡がきたことに恐くなり、申し入れは出来ませんでした。しばらくは何もする気力が無かった。ただ結婚を約束していたから、彼の要求にも耐え続けたのに、この対応は酷いと思いました。他にも同じ目に遭う女性がいるかもしれない。それで今回、お話ししようと考えたのです」(同前)「経費の私的利用があった?」X氏は何と答えるのか X氏は何と答えるのか。電話で話を聞いた。――A子さんと結婚を前提とした真剣交際だった?「そうですね」――喪に服した後に結婚しようと言った?「『三回忌が終わるまでは』という話はしたと思います」――〈約束事〉にサインしたのに支払っていないと聞いている。「豹変した彼女の態度に身の危険を感じ、サインしました。自宅も知られているので」――経費の私的利用があったと聞いている。「どの店でも毎回領収書を貰うようにしています」――彼女とのデート分は提出していないということ?「いや、ちょっとごめんなさい。そこは分かりません」東スポの見解「出張費は社内規定の範囲内で精算」 東スポに確認すると、「婚約した事実はございません」とX氏の見解を翻した上で、法務・広報室は概ね次のように回答した。「(タクシーチケットは)チケットを渡した分の料金は会社に返金しており問題ありません。(会食の領収書は)会社に請求はしていません。(出張先で同じホテルに泊まったことは)ありますが、業務時間外でプライベートの領域。出張費は社内規定の範囲内で精算しており問題ございません」 東スポは昨年、約100人のリストラを断行したが、その裏でこんなトラブルが起こっていたのだった――。 このほか、A子さんとX氏の交際の経緯、X氏の詳細な弁明など、「週刊文春 電子版」で詳報している。(「週刊文春」編集部/週刊文春)
X氏は3年前、若くして東スポの取締役に就いた人物。
「記者経験はありませんが敏腕で、40代前半で営業局長になり、49歳で取締役に抜擢された。社のイベントで表彰状を渡すこともあります」(東スポ社員)
独自の切り口でお馴染みの『東スポ』だが…
このX氏と交際していたのが18歳年下のA子さんだ。A子さん本人が語る。
「出会ったのは2016年8月です。共通の知人が経営する飲食店で隣の席になった時、東スポの紙面を広げながら話をしてくれて。盛り上げ上手な人で、面白いなと」
翌月には一緒にプロレスを観戦するなど、友人関係がスタートしたが、当時、X氏には妻がいた。
「奥様は17年1月にご病気で亡くなられました。その後、熱心に連絡を貰い、8月に『(奥さんの)喪が明けた後に結婚しよう』と言われ、押しに負け、交際し始めました」(同前)
二人がデートで行くのは寿司屋、焼肉屋、ホテルのレストランなど高級店が多かったという。
「彼は『会社の経費が使える』と言って、よく領収書を貰っていました。タクシーチケットで2万円ほどかかる私の家まで帰してもくれた。名古屋出張にも一緒に同行し、同じホテルに泊まりました」(同前)
彼から「自由に使っていい」と渡されたというタクシーチケットを確認すると、確かに社名とX氏の捺印がある。
「彼に『近くに引っ越して欲しい。家賃補助として毎月2万円支払う』と言われました。結婚も控えていましたので、引っ越すことを決めました」(同前) だがその後、A子さんは徐々に精神的に追い詰められていってしまったという。『結婚したら毎日するから!』動画も撮られて「『結婚したら毎日するから!』『スワッピングしたい』など性的な発言が非常に多く、彼に合わせるのが辛くなってきたのです。動画も撮られたことがありました」(同前) 交際開始から1年後、彼女は副交感神経失調症が重症化し、半年間入院をした。退院後の19年6月、二人はA子さんの自宅で久しぶりの対面を果たした。「私から別れを切り出しました。その時、〈約束事〉という書面を作り、これまでの未払い分の家賃補助と引っ越し代、合わせて14万3000円、そして慰謝料200万円の支払いをお願いしました。彼は『分かった』と言ってサインをしてくれました」(同前) ところが――。その後、X氏からの支払いはなく、20年11月末からは連絡もつかなくなった。そして21年1月、A子さんの元にX氏の代理人弁護士から「通知書」が送られてきた。そこには〈法的な支払い義務は存しません〉とした上で、〈協議の申し入れがあるのであれば対応の検討の余地はあります〉とある。「弁護士から突然連絡がきたことに恐くなり、申し入れは出来ませんでした。しばらくは何もする気力が無かった。ただ結婚を約束していたから、彼の要求にも耐え続けたのに、この対応は酷いと思いました。他にも同じ目に遭う女性がいるかもしれない。それで今回、お話ししようと考えたのです」(同前)「経費の私的利用があった?」X氏は何と答えるのか X氏は何と答えるのか。電話で話を聞いた。――A子さんと結婚を前提とした真剣交際だった?「そうですね」――喪に服した後に結婚しようと言った?「『三回忌が終わるまでは』という話はしたと思います」――〈約束事〉にサインしたのに支払っていないと聞いている。「豹変した彼女の態度に身の危険を感じ、サインしました。自宅も知られているので」――経費の私的利用があったと聞いている。「どの店でも毎回領収書を貰うようにしています」――彼女とのデート分は提出していないということ?「いや、ちょっとごめんなさい。そこは分かりません」東スポの見解「出張費は社内規定の範囲内で精算」 東スポに確認すると、「婚約した事実はございません」とX氏の見解を翻した上で、法務・広報室は概ね次のように回答した。「(タクシーチケットは)チケットを渡した分の料金は会社に返金しており問題ありません。(会食の領収書は)会社に請求はしていません。(出張先で同じホテルに泊まったことは)ありますが、業務時間外でプライベートの領域。出張費は社内規定の範囲内で精算しており問題ございません」 東スポは昨年、約100人のリストラを断行したが、その裏でこんなトラブルが起こっていたのだった――。 このほか、A子さんとX氏の交際の経緯、X氏の詳細な弁明など、「週刊文春 電子版」で詳報している。(「週刊文春」編集部/週刊文春)
「彼に『近くに引っ越して欲しい。家賃補助として毎月2万円支払う』と言われました。結婚も控えていましたので、引っ越すことを決めました」(同前) だがその後、A子さんは徐々に精神的に追い詰められていってしまったという。『結婚したら毎日するから!』動画も撮られて「『結婚したら毎日するから!』『スワッピングしたい』など性的な発言が非常に多く、彼に合わせるのが辛くなってきたのです。動画も撮られたことがありました」(同前) 交際開始から1年後、彼女は副交感神経失調症が重症化し、半年間入院をした。退院後の19年6月、二人はA子さんの自宅で久しぶりの対面を果たした。「私から別れを切り出しました。その時、〈約束事〉という書面を作り、これまでの未払い分の家賃補助と引っ越し代、合わせて14万3000円、そして慰謝料200万円の支払いをお願いしました。彼は『分かった』と言ってサインをしてくれました」(同前) ところが――。その後、X氏からの支払いはなく、20年11月末からは連絡もつかなくなった。そして21年1月、A子さんの元にX氏の代理人弁護士から「通知書」が送られてきた。そこには〈法的な支払い義務は存しません〉とした上で、〈協議の申し入れがあるのであれば対応の検討の余地はあります〉とある。「弁護士から突然連絡がきたことに恐くなり、申し入れは出来ませんでした。しばらくは何もする気力が無かった。ただ結婚を約束していたから、彼の要求にも耐え続けたのに、この対応は酷いと思いました。他にも同じ目に遭う女性がいるかもしれない。それで今回、お話ししようと考えたのです」(同前)「経費の私的利用があった?」X氏は何と答えるのか X氏は何と答えるのか。電話で話を聞いた。――A子さんと結婚を前提とした真剣交際だった?「そうですね」――喪に服した後に結婚しようと言った?「『三回忌が終わるまでは』という話はしたと思います」――〈約束事〉にサインしたのに支払っていないと聞いている。「豹変した彼女の態度に身の危険を感じ、サインしました。自宅も知られているので」――経費の私的利用があったと聞いている。「どの店でも毎回領収書を貰うようにしています」――彼女とのデート分は提出していないということ?「いや、ちょっとごめんなさい。そこは分かりません」東スポの見解「出張費は社内規定の範囲内で精算」 東スポに確認すると、「婚約した事実はございません」とX氏の見解を翻した上で、法務・広報室は概ね次のように回答した。「(タクシーチケットは)チケットを渡した分の料金は会社に返金しており問題ありません。(会食の領収書は)会社に請求はしていません。(出張先で同じホテルに泊まったことは)ありますが、業務時間外でプライベートの領域。出張費は社内規定の範囲内で精算しており問題ございません」 東スポは昨年、約100人のリストラを断行したが、その裏でこんなトラブルが起こっていたのだった――。 このほか、A子さんとX氏の交際の経緯、X氏の詳細な弁明など、「週刊文春 電子版」で詳報している。(「週刊文春」編集部/週刊文春)
「彼に『近くに引っ越して欲しい。家賃補助として毎月2万円支払う』と言われました。結婚も控えていましたので、引っ越すことを決めました」(同前)
だがその後、A子さんは徐々に精神的に追い詰められていってしまったという。
「『結婚したら毎日するから!』『スワッピングしたい』など性的な発言が非常に多く、彼に合わせるのが辛くなってきたのです。動画も撮られたことがありました」(同前)
交際開始から1年後、彼女は副交感神経失調症が重症化し、半年間入院をした。退院後の19年6月、二人はA子さんの自宅で久しぶりの対面を果たした。
「私から別れを切り出しました。その時、〈約束事〉という書面を作り、これまでの未払い分の家賃補助と引っ越し代、合わせて14万3000円、そして慰謝料200万円の支払いをお願いしました。彼は『分かった』と言ってサインをしてくれました」(同前)
ところが――。その後、X氏からの支払いはなく、20年11月末からは連絡もつかなくなった。そして21年1月、A子さんの元にX氏の代理人弁護士から「通知書」が送られてきた。そこには〈法的な支払い義務は存しません〉とした上で、〈協議の申し入れがあるのであれば対応の検討の余地はあります〉とある。「弁護士から突然連絡がきたことに恐くなり、申し入れは出来ませんでした。しばらくは何もする気力が無かった。ただ結婚を約束していたから、彼の要求にも耐え続けたのに、この対応は酷いと思いました。他にも同じ目に遭う女性がいるかもしれない。それで今回、お話ししようと考えたのです」(同前)「経費の私的利用があった?」X氏は何と答えるのか X氏は何と答えるのか。電話で話を聞いた。――A子さんと結婚を前提とした真剣交際だった?「そうですね」――喪に服した後に結婚しようと言った?「『三回忌が終わるまでは』という話はしたと思います」――〈約束事〉にサインしたのに支払っていないと聞いている。「豹変した彼女の態度に身の危険を感じ、サインしました。自宅も知られているので」――経費の私的利用があったと聞いている。「どの店でも毎回領収書を貰うようにしています」――彼女とのデート分は提出していないということ?「いや、ちょっとごめんなさい。そこは分かりません」東スポの見解「出張費は社内規定の範囲内で精算」 東スポに確認すると、「婚約した事実はございません」とX氏の見解を翻した上で、法務・広報室は概ね次のように回答した。「(タクシーチケットは)チケットを渡した分の料金は会社に返金しており問題ありません。(会食の領収書は)会社に請求はしていません。(出張先で同じホテルに泊まったことは)ありますが、業務時間外でプライベートの領域。出張費は社内規定の範囲内で精算しており問題ございません」 東スポは昨年、約100人のリストラを断行したが、その裏でこんなトラブルが起こっていたのだった――。 このほか、A子さんとX氏の交際の経緯、X氏の詳細な弁明など、「週刊文春 電子版」で詳報している。(「週刊文春」編集部/週刊文春)
ところが――。その後、X氏からの支払いはなく、20年11月末からは連絡もつかなくなった。そして21年1月、A子さんの元にX氏の代理人弁護士から「通知書」が送られてきた。そこには〈法的な支払い義務は存しません〉とした上で、〈協議の申し入れがあるのであれば対応の検討の余地はあります〉とある。
「弁護士から突然連絡がきたことに恐くなり、申し入れは出来ませんでした。しばらくは何もする気力が無かった。ただ結婚を約束していたから、彼の要求にも耐え続けたのに、この対応は酷いと思いました。他にも同じ目に遭う女性がいるかもしれない。それで今回、お話ししようと考えたのです」(同前)
X氏は何と答えるのか。電話で話を聞いた。
――A子さんと結婚を前提とした真剣交際だった?
「そうですね」
――喪に服した後に結婚しようと言った?
「『三回忌が終わるまでは』という話はしたと思います」
――〈約束事〉にサインしたのに支払っていないと聞いている。
「豹変した彼女の態度に身の危険を感じ、サインしました。自宅も知られているので」
――経費の私的利用があったと聞いている。「どの店でも毎回領収書を貰うようにしています」――彼女とのデート分は提出していないということ?「いや、ちょっとごめんなさい。そこは分かりません」東スポの見解「出張費は社内規定の範囲内で精算」 東スポに確認すると、「婚約した事実はございません」とX氏の見解を翻した上で、法務・広報室は概ね次のように回答した。「(タクシーチケットは)チケットを渡した分の料金は会社に返金しており問題ありません。(会食の領収書は)会社に請求はしていません。(出張先で同じホテルに泊まったことは)ありますが、業務時間外でプライベートの領域。出張費は社内規定の範囲内で精算しており問題ございません」 東スポは昨年、約100人のリストラを断行したが、その裏でこんなトラブルが起こっていたのだった――。 このほか、A子さんとX氏の交際の経緯、X氏の詳細な弁明など、「週刊文春 電子版」で詳報している。(「週刊文春」編集部/週刊文春)
――経費の私的利用があったと聞いている。
「どの店でも毎回領収書を貰うようにしています」
――彼女とのデート分は提出していないということ?
「いや、ちょっとごめんなさい。そこは分かりません」
東スポに確認すると、「婚約した事実はございません」とX氏の見解を翻した上で、法務・広報室は概ね次のように回答した。
「(タクシーチケットは)チケットを渡した分の料金は会社に返金しており問題ありません。(会食の領収書は)会社に請求はしていません。(出張先で同じホテルに泊まったことは)ありますが、業務時間外でプライベートの領域。出張費は社内規定の範囲内で精算しており問題ございません」
東スポは昨年、約100人のリストラを断行したが、その裏でこんなトラブルが起こっていたのだった――。
このほか、A子さんとX氏の交際の経緯、X氏の詳細な弁明など、「週刊文春 電子版」で詳報している。
(「週刊文春」編集部/週刊文春)