東京オリンピック・パラリンピックをめぐり、広告会社「大広」から賄賂を受け取ったとして逮捕された大会組織委員会の元理事が、電通の幹部にスポンサー1社との契約業務を「大広に回す」と伝えた疑いがあることがわかりました。
組織委員会元理事の高橋治之容疑者（78）は、大広側から「語学関連企業のスポンサー契約業務を行わせてほしい」などとの依頼を受け、およそ1500万円を受け取った疑いが持たれています。
その後の関係者への取材で、高橋容疑者は組織委員会の専任代理店だった電通の幹部に対し、「この件は大広に回す」と伝えた疑いがあることがわかりました。
関係者によりますと、電通の社内では反発する声もあったといいますが、大広は電通の「販売協力代理店」に選定され、スポンサー業務を担当していました。
高橋容疑者は、「語学関連企業は大広が獲得したスポンサーなので、“電通が業務を一手に引き受けるのはどうなのか”と伝えた」という趣旨の説明をしているということです。