迷子の男児を交番まで送り届けたとして、埼玉県警浦和東署は22日、さいたま市立中尾小学校(緑区)の児童3人に感謝状を贈呈した。
受け取ったのはいずれも4年生の男児2人と女児1人。
7月11日午後、4年生の男児が2人で下校していると、プールバッグや水筒など多くの荷物を抱えた、別の小学校に通う3年生の男児と出会った。重たそうだと思った4年生は「がんばってね」と声をかけた。
「僕の家知ってる?」
3年生の男児から返ってきたのは予想外の言葉だった。後から合流した4年生の女児も一緒に詳しく話を聞くと、いつも一緒に下校している姉がこの日は先に帰ってしまい、一人で記憶を頼りに歩き続けたら迷ったとのこと。
4年生の3人は男児の荷物を持つのを手伝いながら、近くの交番に送り届けた。警察官は不在だったが、備え付けの電話で呼び、男児を保護してもらった。
3人は感謝状を手に「困っている子を助けてあげたいという一心だった」と照れくさそうに笑った。吉野保浩署長は「児童が事件に巻き込まれるケースが多い中、同じ小学生が勇気ある行動をとった。立派な子たちだ」と褒めたたえた。