東証マザーズ上場のトランクルーム管理業、パルマの公表前の第三者割当増資の情報でインサイダー取引に関与したとして、証券取引等監視委員会は1日、同社の元管理部次長、津岡伸輔氏(40)と知人の会社員、平山真一朗氏(40)を金融商品取引法違反の疑いで東京地検に告発した。

パルマは2018年4月17日、事業拡大のために日本郵政キャピタルを割当先とする第三者割当増資を行うと公表した。監視委によると、津岡氏の告発容疑は17年12月中旬ごろ、職務上で増資の情報を知り、利益を得させる目的で平山氏に伝達した疑い。

平山氏は伝達を受け、18年1月上旬から同年4月中旬ごろまでの間、パルマ株3000株を約1100万円で買い付けた疑いが持たれている。関係者によると、2人は容疑を認めているという。

18年4月17日のパルマ株の終値は887円だったが、翌18日には1062円に急騰。その後、さらに上昇する局面もあった。

パルマはレンタル収納スペースの集金や清掃などの管理業務などを手掛ける。15年8月に東証マザーズに上場し、18年9月期の単独決算は売上高が約26億円だった。