アダルトサイト利用料名目に架空請求を繰り返した詐欺グループが逮捕された事件で、警視庁組織犯罪対策特捜隊などは詐欺の疑いで、指名手配していた住所不定、指定暴力団住吉会系幹部、神谷卓容疑者(22)を逮捕した。同隊によると、神谷容疑者は「身に覚えがない」と容疑を否認している。
同隊の調べによると、神谷容疑者は東京都荒川区東尾久、無職、堀内信一容疑者(41)=詐欺容疑で再逮捕=らと共謀し、昨年1月15日、山梨県の男性会社員(40)に電話をかけ、「(平成19年)12月24日にアダルトサイトを使ったと思いますが、未納金と延滞料、手数料が32万8000円になってます。今日中に払わないと60万円くらいになりますよ」と32万8000円を振り込ませ、だまし取った疑いが持たれている。
同隊によると、神谷容疑者らは19年5月から昨年2月までの間に、約3億円をだまし取ったとみられる。堀内容疑者が、アダルトサイトにアクセスした電話番号記録を知人のアダルトサイト経営者から入手し、架空請求を繰り返していた。だまし取った現金は飲食店の支払いや高級外車の購入などに充てていたという。