郵便受けから盗んだ配達通知書を使って配達記録付き郵便物をだまし取ったとして、警視庁目黒署と日本郵政公社東京南部監査室の合同捜査本部は3日までに、住所不定、建築業関矢晃弘(38)と東京都羽村市五ノ神1丁目、飲食店経営川崎健二(58)の両容疑者を窃盗と詐欺などの容疑で逮捕した。同様の手口の被害は都内で相次いでおり、合同捜査本部は同封されることが多いカードを狙ったとみている。

調べによると、2人は3月、東京都港区虎ノ門にあるマンションの郵便受けから、配達記録付き郵便物が届いたことを示す配達通知書を盗んだ疑い。さらに、この通知書と偽造した受領委任状を、管轄の芝郵便局に持参し、郵便物をだましとった疑い。受け取った郵便物の中身は美術館の入館証だった。

配達記録付き郵便物は、クレジットカードやキャッシュカードなど貴重品を送る場合に使われることが多い。受取人が不在だと、郵便物の代わりに配達通知書が配られる。合同捜査本部によると、東京南部だけでも、芝郵便局と目黒郵便局で同様の被害がほかに計2件あり、うち1件はクレジットカードがだまし取られていたという。