自民党の薗浦健太郎衆院議員(50)=千葉5区=の複数の政治団体が、政治資金パーティー収入を政治資金収支報告書に計約4千万円少なく記載した疑惑を巡り、薗浦氏が21日に議員辞職願を提出することが分かった。
併せて党も離党する。複数の関係者が明らかにした。東京地検特捜部は政治資金規正法違反の罪で略式起訴する方向で詰めの捜査を進めている。
党関係者によると、薗浦氏は既に辞職の意向を伝えている。公選法の規定では、来年3月15日までに辞職すれば、衆院千葉5区の補欠選挙は4月に実施される見通し。自民は、薗浦氏の辞職を受け、補選候補の選定に着手する。
政治資金規正法は収支報告書の不記載罪などについて、禁錮5年以下または罰金100万円以下の罰則を定めている。罰金刑が確定した場合、原則5年間公民権が停止されるが、刑事処分前に辞職し、争わない姿勢を強調することで、停止期間を短縮してもらう狙いとみられる。
薗浦氏は東大法学部卒。読売新聞記者などを経て平成17年衆院選で初当選し、現在は5期目。自民党麻生派に所属し、外務副大臣や首相補佐官などを歴任。現在は衆院法務委員会筆頭理事を務める。