岐阜県各務原市などで、くみ上げた地下水からある化学物質が検出されました。この物質、一部で健康への影響も指摘されています。
各務原市が16日から始めた水質調査。 市内の水源地から、国の暫定目標値を超える化学物質が検出されていたことを受けて実施されました。 その化学物質とはPFAS(ピーファス)です。 数千種類あるとされる「有機フッ素化合物」の総称で、このうち、一部の物質には発がん性などの有害性が指摘されています。 「三井水源地では、国の目標値の2倍を超えるPFASが検出されていました」(記者) 国の暫定目標値は1リットル当たり50ナノグラムですが、2020年11月の検査では99ナノグラム。 2022年11月には130ナノグラムに。 7月の検査では56ナノグラムと、いずれも目標値を超えています。 PFASはかつて泡消火剤などに使用されていましたが、現在は使用が規制されています。
今回、なぜPFASが検出されたのか。 原因は特定できていないものの、土壌に残ったものが地下水として流れ出している可能性もあるとしています。 「一応浄水器が家についているので引き続き使用している。そこまでシビアにしていなかったけど話を聞いて意識は高まっている」(各務原市に住む男性) 「子どもがそれを飲んで大丈夫かなとは思う。小学校とかのお水もそういうふうになっているってことですもんね。ちょっと心配」(各務原市に住む女性) この水源地からの水道水は、各務原市の人口の約半分にあたる7万2000人が利用しています。 「不安を感じたり 心配したりすることなく安心して水道水を使える環境を整備する」(各務原市 加藤壽志教育長) 市は、このエリアの公立学校に浄水器を設置するほか、水源地に活性炭を導入して、PFASの除去を始める方針です。
PFASの問題は各務原市から約17km離れた愛知県豊山町でも…。 豊山町の水道を管理する豊山配水場では2年前にPFASが検出され、現在水道を停止しています。 この配水場での地下水のくみ上げは2021年から停止されていますが、一部住民の不安の声から、7月、市民団体が周辺住民54人の血液検査を行いました。 その結果―― 「今回の結果というのは国内においては 高い部類に入るだろうと」(調査結果をまとめた 京都大学 原田浩二准教授) 54人中25人のPFASの血中濃度がアメリカの学術機関が定める指針値を超えていたといいます。
調査結果をまとめた京都大学の原田浩二准教授は、今回の値に対してすぐに健康被害が出る可能性はほとんどないとした上で、汚染源の特定や継続的なモニタリング調査が必要としました。 「別に心配はしていない。何年間もこの水を飲んでいる」(豊山町に住む男性) 「子どものミルクとかずっと水を使っていたので大丈夫かなと」(豊山町に住む女性) Q.すでに別の配水場からの水に切り替わっているが?(記者) 「それも知っていますけど、今までの蓄積ですよね。今後10年後20年後にどういう影響を与えるのか気になります」(豊山町に住む女性) 大村知事は――。 「不安があろうかと思いますので、県としては国の動向を踏まえながら必要であれば迅速に調査も対応もしていくと」(愛知県 大村秀章知事)
豊山町などでの調査に協力した原田准教授は、PFASによる健康被害のリスクについて、こう説明します。 「現状の摂取量から直ちに影響が出てくるものではない。全ての方がそういった病気になるという意味ではないが、長期的にみてそういったことがないよう対策が考えられている」(原田准教授) 体内に入ってしまった場合、体の外に出すことはできるのでしょうか。 「PFASは『永遠の化学物質』と呼ばれることもある。環境中では分解されずに長期的に残ると言われている。体の中から徐々に排出されるものではある。体の中にずっと残り続けるわけではないが、(濃度が)高い状況であるならそれを減らしていくことが大事」(原田准教授)
原田准教授は、行政が積極的に調査を進める必要があるといいます。 「(PFASが)非常にたくさんの用途で使われてきた背景からすればまだまだ気づかれていないような場所もあるかと思う。国も汚染の可能性がある場所をしっかり例示していくことが必要」(原田准教授) (8月18日15:40~放送メ~テレ『アップ!』より)