大阪府箕面市内の元飲食店経営者の男性が、買い集めてきた金の延べ板29キロと、プラチナの延べ板1キロを寄贈した。
市によると2億8000万円相当の価値があるという。市は男性の意向に沿って高規格救急車や資機材の購入、市の観光振興などに充てる予定。
寄贈したのは、同市箕面の中嶋夏男さん(87)。石川県出身の中嶋さんは、京都府内で調理師として修業。1960年に箕面市の料理旅館で腕を磨き、66年に独立して市内に牛肉料理「銀なべ」を開店し、約20年前に引退した。金とプラチナは将来への投資として買い集めてきたものだという。
20日、市役所を訪れた中嶋さんに、上島一彦市長「市の発展に生かしたい」と述べて感謝状を贈呈。中嶋さんは「年も取ってきたし、市に恩返しをしようと寄贈することにした」と笑顔を見せた。