「女性向けのハウツーサイト」をコンセプトとするネットメディア『ハウコレ』が、「マッチングアプリで知り合ったあり得ない男」の「vol.1」として、「マッチングした男性と待ち合わせしたら、60歳越えの “おじいさん” がやって来た」というエピソードを紹介していた。そのおおよそのあらすじは以下のとおりであった。
とある女性がアプリで「28歳・独身/自営業」というプロフィールの男性とマッチング。その男性を待ち合わせ場所で待っていると、やたら年輩の男性が近づいてきて…。道でも訪ねられるのかと思いきや、「アプリで約束した◯◯です」と話しかけてくる。見た目はどう見ても60歳を越えていたので、「28歳って言ってませんでしたか?」と尋ねてみると、「老け顔で年より上に見られる」とのこと。顔だけじゃなく手もしわしわで、仁丹くさいし、絶対おじいさんだよと思い、お断りしました。
さて。今回の記事中で、私が注目したい点は三つある。
まず一つ目は、マッチングアプリって、そんな簡単に30歳以上も年齢詐称ができるんだ……という事実である。私も今年還暦を迎えるのだが、まだマッチングアプリには手を出したことがない。だから、そこらへんの細かいシステム的な事情はよくわからない。なぜ「手を出さないのか?」と問われれば、「高齢者専門」のアプリとかがあるならともかく(※たぶん、あります…よね?)、「成人全般」と幅広い年齢層をターゲットとしている “ソレ” では、自分の実年齢である「(約)60歳」が、とても受け入れられるとは思えないからだ。
そして二つ目! まあ、イマドキは(掲載写真も含めた)そこらへんの情報を自由に改ざんできるユルいアプリもネット上にはウジャウジャ実在するとしよう。また、仮に改ざん者であるそのおじ(い)さんの類まれなる卓越した文章力で「会う約束」までこぎつけたとしよう。でも、(推定)60すぎの男性が「28歳」と偽ったまま相手と対面できたとして、そのあとは一体どーするつもりなのか?
どんなに若見えするヒトでも「老け顔で年より上に見られる」で誤魔化せるレベルのギャップではないだろう!? 私も相当若見えするタイプだったりはするのだけれど、それでもせいぜい「48歳」くらいが関の山……?
「48歳」で通りますw?
「会いさえすればなんとかなる」といった「自信過剰」と紙一重な楽観主義によるものなのか? それとも「会ったときの相手の戸惑いを見て楽しむ」といった悪趣味な遊びの一環なのか? いずれにせよ20代を期待して来た女性にとっては「無駄足&ぶんむくれ」以外の何物でもなく、ここからの巻き返しはほぼ不可能と言ってよかろう。
昨今は、マッチングアプリを利用して、とりあえずはどんな手段を使っても「会う約束」を取り付け、いざ「会ってから」は、すかさず「パパ活しませんか?」と具体的な金額を添えて相手に急激な方向転換のプレゼンテーションをするおじ(い)さんがにわか増えてきている……という噂を聞いたことがある。正式な(?)パパ活仲介業者にマージンを抜かれるのを避けてのこと……らしい。ただ、最初に致命的な……しかも会ったら最後、100%必ずバレる嘘をついて、相手を待ち合わせ場所まで引っ張り出したところで……ねえ? やはり、じつに割の悪い戦略でしかないと私は考えてしまうのだが……いかかだろう?