ビッグモーターの店内で繰り広げられていたのは、社員が客に悪態をつく様子。
社員「アホくさいんすよ、お客さんの言ってることは。納得して書いてるやつなんだろ!」社員「めんどくさいですねほんとに。なかなかいないタイプですよね」
FNNが入手したのは、車の買い取りをめぐるトラブルの音声。
実際の買い取り金額が査定の時と比べ、説明もなく20万円以上も下げられていたという。
買い取りトラブルを訴えるCさん「もちろん謝罪する気は毛頭なさそうで、巻き舌で言われてしまいましたね」
トラブルのきっかけは、およそ3年前。東海地方に住むCさんの家族が、車を買い替えるため、当時乗っていた車の査定を複数の業者に依頼。
すると…。
買い取りトラブルを訴えるCさん「ビッグモーターさんがダントツというか、20万円ぐらいほかに比べて高い、買い取りの値段をつけてくれました」
ビッグモーターが提示した買い取り価格は、他社を大きく上回る138万5,000円。
Cさんたちは、ビッグモーターへの売却を決め、複数の書面に記入・なつ印した。
ところが、待てど暮らせど、お金は振り込まれない。
買い取りトラブルを訴えるCさん「6カ月強、振り込み全くなく連絡もなく、こちらから連絡して」
Cさんは娘とともに、車を売却した時の担当だったビッグモーターの社員A氏に事情を聴くと、驚きの答えが。なんと、契約書が見当たらず、振り込みができなかったというのだ。
Cさん「契約書はないの? 契約書の保管はないの? おたくの店は」社員A氏「お店に…はなかったんです、契約書が、お客さまの契約書が…ちょっと」Cさん「たまたまうちの分だけないの? 振り込む気がないやんってなるやん? 銀行口座知らないって…」社員A氏「こういう場合は聞くんです、振込先を…」Cさん「でも半年間は放置されてるけどね」
ビッグモーターのずさんな対応にあきれるCさん親子。しかしこのあと、さらなる驚きの事態が。
半年以上も待って振り込まれた額が、提示された額と大きな隔たりがあったのだ。
買い取りトラブルを訴えるCさん「22万5,000円ほど少なかったですね」
当初、提示された買い取り額は138万5,000円だったが、実際の買い取り額は116万円。
実はCさん親子は、138万円の契約書とは別に、116万円の契約書にも気づかぬ間にサインをしていたのだ。
Cさん「同じような書類と画面で、パソコンでここにサインしてくださいって。説明がなければ(値段の変更は)わからない」
ビッグモーター側は、138万5,000円の契約書は見当たらないとする一方、116万円の契約書はパソコン上に残っていると説明。
Cさん「うちらに都合の良い書類はなくて、おたくたちに都合の良い書類だけがある。そんなことあり得る?」社員A氏「基本的にはないんです」Cさん「じゃあ改ざんの可能性もなくはないよね?」社員A氏「まあ…正直、はい」
そこでCさん親子は、社員A氏から作業を引き継いでいたという別の社員B氏に話を聞こうとした。
すると…。
社員B氏「アホくさいんすよ、お客さんの言っていることは。納得して書いてるやつなんだろ!」Cさん「あ、どう喝!」社員B氏「面倒くさいですねホンマに」
気づかぬ間にサインしていたとする書面を盾に、社員B氏はCさん親子を「アホくさい」、「面倒くさい」呼ばわり。
そして…。
社員B氏「納得して契約書、書いてるから」Cさん「そこ納得してないから。これは…」社員B氏「それは後の祭りです」
ビッグモーター側はFNNの取材に、「ご指摘の事案について社内で確認しましたが、特定ができませんでした」とコメントしている。