2023年9月、宙組に所属する劇団員の女性が兵庫・宝塚市のマンションで死亡していたことが明らかになり、警察によると自殺とみられている。この件を受けて宝塚歌劇団は14日午後4時から会見を開き、外部の調査チームによる、調査結果を公表した。
会見に出席した木場健之理事長は冒頭、「ご遺族の皆さまには、大切なご家族を守ることができなかったことを心よりお詫び申し上げます。また、多くの宝塚歌劇ファンの皆さま並びにご関係の方々に多大なるご迷惑とご心配とおかけしておりますことをお詫び申し上げます」と謝罪。専務理事の村上氏、制作部長の井塲(いば)氏とともに頭を下げた。
理事らは、一部週刊誌が2月に“上級生が亡くなった女性の前髪を作るときに、高温のヘアアイロンを額に長く押しつけた”と報道した件について、改めて説明。
当時女性が劇団診療所に行った際、「看護師によると、痕には残らない程度のやけどと思われた、ヘアアイロンでやけどをすることは劇団内では日常的にあることであり、記録は残していない」とし、「故人は傷跡が残るか心配していたが、幸いにも傷は残らなかった」「目撃したほかの劇団員はいなかった」とした。
また、亡くなった女性が母親に送信したLINEの記載内容からは「故意に当てたのではないかと疑っていたことが認められる。しかし、劇団側に対しヘアアイロンの件に関する申し出がされることはなかった」と説明。
ヘアアイロンを当てたとする劇団員Aとの関係性についても、「宙組劇団員へのヒアリングにおいては故人がAからいじめられいたという供述はなかった」こと、様々なことを考慮すると「Aが故人をいじめていたとは認定できない」とした。
一方で、女性が亡くなる直前には、「客観的に、精神障害を発病させる恐れのある強い心理的負荷がかかっていた可能性が否定できない」と指摘した。
宝塚歌劇団は女性死亡後の10月7日に会見を開き、劇団員が死亡した経緯を調べるため、外部の弁護士による調査チームを立ち上げる考えを示していた。
女性が死亡する前の2023年2月、一部週刊誌が、亡くなった女性がいじめられていたことを報道。記事によると、上級生が前髪を作るときに高温のヘアアイロンを額に長く押しつけたという。
記事が出た後、宝塚歌劇団はHPで「当該報道の内容が全くの事実無根であることを当事者全員から確認」したと事実無根と否定していたが、7日の会見ではこの“いじめ疑惑”についても質問が飛んだ。
「上級生が下級生の前髪を作る時にヘアアイロンを長く押しつけたという報道があったが、ヒアリングの結果、本人たちも『そんなことはなかった』と。ただ、当たったという事実はございましたので、そこは確認をしております。誤ってそれ(へアイロン)が当たってしまったということはございましたが、“長く”とか報道されているような書き方、非常にそれが歪曲した表現で書かれてますので、そういったことに関しては否定させていただいております」と回答。
いじめ問題についても調査チームが「第三者の立場で外部からきちんと調べてもらう」としていた。
一方で、亡くなった女性の遺族の代理人弁護士は、11月10日に東京都内で会見。「1日わずか3時間程度の睡眠時間しか取れないほどの過重労働(過重業務)を余儀なくされた」と指摘。それに加えて、宙組の上級生から「下級生の失敗は、すべてあんたのせいや」「マインドが足りない。マインドがないのか!」「嘘つき野郎!」などの暴言を受けるなど、パワハラの被害を繰り返し受けた結果、心身の健康を損ない、死に至ったと主張していた。
また宝塚歌劇団については「劇団は、娘が何度も何度も真実を訴え、助けを求めたにもかかわらず、それを無視し捏造隠蔽を繰り返しました」として、不信感を露わにしていた。