兵庫県豊岡市教育委員会は18日、市立中学校に勤務する主幹教諭の男性(41)が無免許で車を運転し、人身事故を起こしたと発表した。
学校側の聞き取りに対し、16年間にわたって無免許運転をしていたことを認めているという。県警豊岡署は、道路交通法違反(無免許運転)容疑で調べている。
発表などによると、男性教諭は10日午前6時40分頃、同市河谷の県道交差点で、乗用車同士の衝突事故を起こし、勤務校の校長に無免許運転であったことを申告してきた。教諭は通勤途中だった。
2005年に教諭として採用されたが、大学在学中に運転免許は失効していた。09年に同市内の中学校に転任した後は、車で通勤していたという。顧問を務める部活動で大会などの送迎時に生徒を同乗させた可能性について、市教委は「(部員らの送迎は)現在は原則認めていないが、過去はわからない」としている。
市教委では通勤届などの書類を通じ、免許証の番号と有効期限を自己申告させていた。ただ、現物の確認はしておらず、教諭は妻の免許証番号を記入していた。
市役所で記者会見した嶋公治教育長は「ルールを守りましょうと生徒に教えている立場のものが無免許運転をしたことは大きな問題と考えている」と陳謝。再発防止策として、運転免許証の現物確認を年内に各校で実施するとした。