東大名誉教授で社会学者の上野千鶴子氏が11日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。公明党が自民党との連立政権から離脱する方針を決めたことを受け、混迷する政局と今後の政界再編に向けて「野党を束ねる豪腕フィクサーはいないのか」などと見解を綴った。
【写真】自民党総裁の椅子に笑顔で座る高市早苗総裁
上野氏は10日に更新したXで「公明の政権離脱。おもしろくなってきた。」と切り出し、「参院選で得票を減らした公明党。このままでは存在感がなくなると危惧したのだろう。政権与党の『蜜の味』を味わったのに、骨のある決断をしたものだ。」と指摘。その上で、同氏は「次に『蜜』に群がるのは誰か?こういう時に野党を束ねる豪腕フィクサーはいないのか。」と綴った。
上野氏は、自民党総裁選で高市早苗氏が小泉進次郎氏に決選投票で勝利し、女性として初の総裁となってから一夜明けた5日付のXで「初の女性首相が誕生するかもしれない、と聞いてもうれしくない。来年は世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数で日本のランキングが上がるだろう。だからといって女性に優しい政治になるわけではない」と投稿し、ネット上で反響を呼んでいた。
さらに、同氏は「これで選択的夫婦別姓は遠のくだろう。ご本人は同じ男性との離婚、再婚を通じて、『高市』姓を取り戻した。そんなに苦労しているのに別姓に反対するのは誰に忖度しているのだろう?」「日本版サッチャーを自認する高市新総裁。サッチャーをいただいたイギリスのフェミニストは、女がトップに立つことに何の幻想も抱いていない。」(5日付X)と、フェミニストの第一人者として厳しい意見を連続投稿した。
また、上野氏は「党内融和を最優先したすべての自民党総裁候補者。石破首相もしかり。結果、思うような政策をなにひとつ実現できなかった。政権与党であることにだけ価値がある自民党にとっては党を割る選択肢などないのだろう。」(5日付X)との見解も示していた。
(よろず~ニュース編集部)