「これはビックリだ」
そう苦笑するのは、全国紙政治部記者だ。
自民・維新連立による、高市早苗政権が10月21日に成立。そのウラである意味“衝撃的”な出来事が起こっていた。
10月15日、『NHKから国民を守る党』(以下、N国党)の立花孝志党首(58)が自身のXを更新し、
〈公表控えていましたが、正式に決まりました。 NHKから国民を守る党の参議院齊藤健一郎が、自民党会派に入ります〉
とポストした。共同通信が
〈新しい会派名は「自民党・無所属」となる〉
と報じていたが、参議院のホームページを見ると、たしかに会派名が『自民党・無所属』に変わっており、これまで100人だった会派の人数が101人になっている。そして並んでいる自民党参議院議員に続いてN国党の齊藤氏の名前が。
これには、唖然とした。SNSでは
〈自民党もそこまで落ちてしまったか〉
という声も上がっている。
両議院で過半数割れしている自民党が、少しでも“仲間”を増やそうとしているのはわからないでもない。しかし議院で、しかも、たった1人増えただけでなんのメリットがあるのだろうか。
「自民党の思惑はそこではない」
と話すのは、「選挙ウォッチャー」のちだい氏だ。そこで、同氏に話を聞いた。
「齊藤氏のほうから会派入りを希望したと明かしていますが、京都の自民党・西田昌司参議院議員が間を取り持ったと聞きました。最終決定を出したのは別の議員ですが、高市早苗総裁が知らないということはなく、“高市政権下じゃないとこんなことは起きないだろう”と言われています。自民党がN国党と会派を組むことに、数としての意味はそれほどない。参議院の1議席ですから……。
どんな意味があるのかといえば、一つは、N国党は旧統一教会(世界平和統一家庭連合)と仲がいいので、N国党が自民党と旧統一教会を結ぶパイプになるんじゃないかと勘繰ってしまいますね。それと齊藤氏は総務委員会の委員ですので、過激なN国党のメディア批判を総務委員会に持っていきたいというのがあるかもしれません。あとは立花氏は発信力がありますから、それを利用したいとか、N国党が人気があるから、それに乗れば、自民党の人気が上がると思っている人がいるんでしょう」(選挙ウォッチャー・ちだい氏)
N国党と旧統一教会の関係といえば、6月13日に開かれたN国党の定例会見で立花氏は、
「旧統一教会さん、家庭連合さんの応援をいただきます」
と語り、旧統一教会解散反対を明言している。
また、立花氏は3月には旧統一教会のイベントで講演もしており、N国党が旧統一教会と関係が深いことは、誰が見ても明らかだ。自民党がN国党と組むことで、旧統一教会との関係が復活する可能性が出てくることを懸念する声は多い。
N国党と組むことで、果たして自民党の人気が上がることはあるのだろうか。
「ネトウヨからも“いくら何でもN国党はない”という声が上がっているほどですから。彼らと手を組んで、人気が出るとは考えられません。実際、自民党議員の中からは疑問視するだけでなく、“リスクを抱えることになる”と、批判的な声が上がっています。全国の自民党員や昔から自民党を応援しているフラットな感覚を持った人たちが離れていくかもしれません。裏金議員の復活に加え、再び旧統一教会との関係が取りざたされるようになったら、党内の混乱は増すばかりでしょう」(前出・ちだい氏)
その結果、自民党の崩壊が加速する可能性もあるという。“NHKをぶっ壊す”前に自民党をぶっ壊してしまうのかーー。
取材・文:佐々木博之(芸能ジャーナリスト)