〈まさかスープに入れてないよね、、、〉人気の麻辣湯店『楊國福』で「厨房の床で牛骨叩き割り」動画が拡散、店舗オーナーが語った実情「当日、料理長がいなくて」

〈まさかスープに入れてないよね、、、〉──心配するコメントとともにSNS上で出回っているのは、飲食店の厨房と思しき場所を映した動画。撮影者は客とみられ、暖簾で仕切られた先の厨房で、従業員らしき人物が床に置いた牛骨のようなものを包丁で叩く様子が映っており、暖簾には「YANGGUOFU 楊國福」という店名とロゴマークが描かれている。
【写真】「まさかスープに入れてないよね、、、」物議を醸した「牛骨を厨房の床で叩き割る動画」
飲食チェーンに詳しいライターが解説する。
「『楊國福』は麻辣湯を中心とした、中国発の飲食チェーン。本社は上海ですが、中国本土で事業を拡大する中、日本にも上陸。いま若い女性に大人気です。行列ができているのを見たことがあるという人も多いのではないでしょうか」
そんな「楊國福」だが、7月はじめに投稿された冒頭の動画が拡散され、物議を醸しているのだ。牛骨を叩き割る「ガンッガンッ」という音まで動画に収まっており、〈衛生観念やばすぎ〉〈やばい絶対入れてるやん〉などとコメントが殺到している。
飲食店における衛生管理の問題は近年、SNSを通じてたびたび話題になっている。たとえば牛丼チェーン「すき家」では今年、みそ汁にネズミの死骸が混入し、発生から約2か月後に公表するという騒動があった。また、焼肉食べ放題が売りの外食チェーン「焼肉きんぐ」では、泥酔客が店から貰ったゴミ袋をテーブルに広げて嘔吐し続けたということが問題視された。
「『すき家』にしろ『焼肉きんぐ』にしろ、店側の対応が問題視される部分も大きかった。今回の『楊國福』の床で牛骨叩き割り疑惑に関しては、もしかしたら廃棄するために牛骨を割っていたのかもしれませんが……廃棄物であろうと飲食スペースから見える場所で作業を行ったことには落ち度があるかもしれません」(前出・飲食チェーンに詳しいライター)
NEWSポストセブンが取材を進めると、動画が撮影された『楊國福』の店舗は中国の本社と直接フランチャイズ契約を結ぶ、名古屋市内の店舗であると判明。日本で多くの『楊國福』店舗を展開するチェーンとは違う運営母体だった。動画の現場となった名古屋市内の店舗のオーナーに電話をかけると、憔悴した様子で取材に応じた。
「(動画を認識したのは)7月1日です。当日は料理長が休みの日で、床で牛骨を割っていたのは店に来てまだ間もないスタッフでした。本人に聞き取りをしたところ、『割った牛骨は調理鍋には入れてない』と言っていました。ただそれも本当だと断定できないし、周囲の従業員を含めていま厳しく聞き取りをしています。
口に入るものですから、床で作業なんてとんでもないことです。私も毎日のように麻辣湯を食べていますが、そんなことは考えられない。中国の本部ともやりとりをしまして、それはもう厳しく怒られました。今後は衛生管理を徹底しますし、このようなことがないようにします」
該当の従業員は、中国から技能ビザで来た従業員だという。
「本人は朝から落ち込んで、憔悴しきっています。もちろん悪いことをしたことは間違いないけど、クビになったら本土に帰らないといけない。わからないこともあっただろうし、今後や処遇についてはできるだけ慎重に検討したいです。改めて、皆さんにはご迷惑と心配をおかけして申し訳ございませんでした」
今後はどんな時も客が安心して飲食できる店であってほしいと願うばかりだ。