夏になると後を絶たないのが、海や川での水難事故です。日本財団「海と日本PROJECT」が公表している、『「海のそなえ」水難事故に関する調査サマリー』によれば、年間の水難者数は約1600人、死者・行方不明者数は約800人にのぼり、死者・行方不明者のうち約51%が海で発生しているという結果が出ています。
さらにこの時期になると、子どもが水難事故に巻き込まれる痛ましい報道を目にすることも少なくありません。特にお子さんがいる家庭にとっては、決して他人事とは言えない深刻な問題でしょう。
では、どうすれば子どもの海での水難事故を防げるのでしょうか? 公益財団法人・日本ライフセービング協会の田村憲章さんに、今回は「海で子どもの命を守るための“鉄則”」を聞きました。子どもを連れて海に出かける前に、ぜひ大人も子どももみんなでチェックしてみてください。
◆7歳、14歳の子どもに水難事故が起きやすい理由
田村:お子さんがいる場合は、ライフジャケットの着用が必須です。ライフジャケットは命を守るための基本装備ですが、サイズが合っていないと海中で脱げてしまったり、正しい姿勢が保てなかったりして、非常に危険です。購入時には必ず試着をして、着用の際はベルトをしっかり締めましょう。