横断歩道渡っていた88歳女性を乗用車ではねて死亡させ逃走か…51歳男を逮捕 東京・板橋区 容疑を否認

先月5日、東京・板橋区の路上で横断歩道を渡っていた88歳の女性を乗用車ではねて死亡させ、そのまま逃走したとして51歳の男が逮捕されました。 ひき逃げなどの疑いで逮捕された板橋区の会社員・牧野利充容疑者(51)は、先月5日の午後1時半すぎ、板橋区の路上で、徒歩で横断歩道を渡っていた近くに住む塩井久美子さん(88)を乗用車ではねて死亡させ、そのまま逃走した疑いがもたれています。 警視庁によりますと、塩井さんは1人で歩いていたところ、牧野容疑者の乗用車にひかれて頭を強く打ち、事故から10日後に死亡しました。 防犯カメラなどの捜査で逮捕に至ったということで、牧野容疑者の乗用車の左前方部分には人とぶつかったような傷があったということです。 取り調べに対し、牧野容疑者は「歩行者にぶつかってはいません」と容疑を否認しています。

「ネクタイ2色買い」「制服に7万円」家計を圧迫する“隠れ教育費”のリアル…慶應大教授が指摘「学校指定品は適正な競争行われず高い金額に」「シャツ、靴下、バッグは市販品でいいのでは」

義務教育であるはずの公立小中学校をはじめ、学校に通う子どもを持つ家庭で“隠れ教育費”の負担が重いと話題になっている。制服やランドセル、部活動の備品、修学旅行代など、思いがけないところでかさむ出費に対して、多くの保護者がモヤモヤを抱えているのが現状だ。
【映像】“隠れ教育費”の具体例と驚きの金額
ニュース番組『わたしとニュース』では、家計を圧迫する“隠れ教育費”の実態や学校指定品をめぐる独占問題について、慶應義塾大学の中室牧子教授とともに考えた。
隠れ教育費のモヤモヤについて街で話を聞くと、多くの不満や疑問の声が。
「一番びっくりしたのは部費です。ユニフォーム代、シューズ、Tシャツ。『(Tシャツを)学年によって揃えたい』と言ってさらにかかったりとか。部費の方は10万ちょっと超えましたね。修学旅行も13万かかりましたね。ネクタイも1種類でいいのに2色あるんですよ。だからネクタイも2色買ったり」(中学生と高校生を持つ母親)
「1人目の時は驚きました。公立なのに制服代とか備品にお金がかかっちゃって。近所の指定した用品店で買わない。地元のそういう絡みがあって高くついたかな」(大学生と大学院生の母親)
「(部活の)靴とかすぐにサイズアウトしちゃうので、買い替えは結構あったかな。意外と買って使わなかったものとかもあったのかな。教育費がなかったら普通に高級車2台くらい買えているんじゃないの?みたいな。(Q.それも含めて未来への投資?)そうですね。物よりも未来に投資した方が良いかなと思って」(大学院生を持つ母親)
この春に関東の公立高校に息子が進学したというAさんも、“隠れ教育費”にため息が止まらない一人だ。息子の高校受験のために支払っていた月数万円の塾代を終えたものの、今度は高校の制服代やパソコン代、指定衣類代などでカードの引き落としが毎月のように高額になっていたという。
「4月に制服7万、学校用パソコンに6万かかり、約束していた入学祝いのゲーム機を先延ばしにしていた。ようやくプレゼントできた翌月に、修学旅行費11万円の請求が来た」(Aさん)
中でもモヤモヤするのが学校指定の衣類関係だという。「中学校はカーディガンの色も冬のアウターもほぼ自由だったが、高校の校則が厳しく、サイズは合っているのに中学で使っていたものが使えない。中学校はカーディガンは6、7色くらいから選べたが、高校は4色でシンプルなものしかダメ」。さらに、「水着を中学の時のサーフパンツタイプからフィットタイプに買い直さなければならなず、『こんなピチピチ水着、学校でしか使えない』と息子も不満気だった」と、買い直しの実態を明かした。
千葉工業大学の福嶋尚子准教授によると、“隠れ教育費”は、元々は義務教育の公立小中学校に通う子どもにかかる保護者負担を指していたが、現在は幼稚園から高校、大学まで、通学に伴う予想以上の高額な費用全般を“隠れ教育費”と感じる人が増えているという。
番組スタッフからも“隠れ教育費”と感じるモヤモヤなアイテムが続出。「子どもが小学生の時に買わされた彫刻刀。双子だから2つ買ったが、その後全く使っていない」「体育で数回しか使わない“柔道着”にモヤモヤ」「市販のTシャツなら500円程度で買えるものが体育着になると2900円もする」。
この“隠れ教育費”について、中室氏は「隠れ教育費は経済学の中で研究対象になっていることも多い。“隠れ教育費”の中で高額な指定品を買えないために子どもが登校を渋り、出席率が低下するという研究結果もある。学校は同調圧力が強いから、みんな同じものを持っている中で自分だけ違うものを持っていると、それは行きづらくなっちゃう。保護者に過度な負担がかかっていないか、そして例えば経済的な事情で全部きちんと揃えられない家庭があった時に、その人たちを救済するような方法がちゃんとあるかはすごく気になる」と懸念を示した。
また、学校指定品の価格が市販品に比べて高額である点について、公正取引委員会が2017年に行った調査を挙げて解説。「公正取引委員会が調べるのはどういう時なのかというと、適正な市場競争が行われていないのではないかという疑いがある時。指定品の金額を見ると明らかに適正な競争が行われているとは言い難い。要するに市販されているものよりもはるかに高い金額で学校指定品は売られている。指定販売店が1店しかなく独占状態にある場合、販売店は価格を下げるインセンティブがないため価格が高く据え置かれやすい」と言及し、「コンペ、入札、相見積もり、それからメーカー指定は本当必要なのか、シャツ、靴下、バッグ、上履きなどは市販品で良いのではないか」と提案した。
その結果、「2023年の調査では学校指定品の平均価格が約7%下がった。やはり適正な競争が重要であり、より安価な市販品で代替できるのであれば、より積極的に切り替えていくことが、この“隠れ教育費”を減らす上では重要だと思う」と指摘した。
“隠れ教育費”の負担軽減は、国際的な課題でもあると中室氏はいう。「アイルランドで面白い事例があり、学校指定品がは、学校のバッジや校章などオリジナルのものがついた時に高くなる傾向があるため、バッジや校章は後付けできるようにした。市販のシャツの上に学校のワッペンを貼れば良いという形に切り替えて、学校の“隠れ教育費”を減らした国もある」。
こうした中、国内では、“隠れ教育費”へ独自の支援に乗り出す自治体も出始めている。東京23区では葛飾区が所得制限なしで修学旅行費などの実質無償化を先んじて開始。港区では海外の企業や大使館などがあることから、中3の修学旅行先を海外のシンガポールとしているが、約38万円かかるところを保護者負担は一律5万円(+パスポート代等)、残りの約33万円を区が公費負担している。足立区でも、公立・私立を問わず、小中学校に入学予定の子どもがいる世帯に一律10万円の「入学準備金」を支給している。ただ、こうした手厚い補助ができる自治体とそうでない自治体との間で、新たな「教育費の格差」が生まれることも懸念される。
この状況について、中室氏は「これは注意しなければいけない」と問題点を指摘。「格差が広がるだけでなく、『ヤードスティック競争』と言って、自治体間の競争が広がっていくこともあるのではないか。要するに『港区でシンガポールに修学旅行に行っています。お隣の区はどうしますか』と言われると、子どもが流れていくのを防ごうと、隣接する区が『うちもシンガポールとは言えないが海外も…』となり、本当に教育上不可欠な活動なのかを問うことなく広がってしまうのではないか。本当に教育上不可欠かどうかは問わなければいけない」と、単にサービスを競い合うのではなく、その活動の本質を見極めるべきだと提言した。
(『わたしとニュース』より)