先月5日、東京・板橋区の路上で横断歩道を渡っていた88歳の女性を乗用車ではねて死亡させ、そのまま逃走したとして51歳の男が逮捕されました。 ひき逃げなどの疑いで逮捕された板橋区の会社員・牧野利充容疑者(51)は、先月5日の午後1時半すぎ、板橋区の路上で、徒歩で横断歩道を渡っていた近くに住む塩井久美子さん(88)を乗用車ではねて死亡させ、そのまま逃走した疑いがもたれています。 警視庁によりますと、塩井さんは1人で歩いていたところ、牧野容疑者の乗用車にひかれて頭を強く打ち、事故から10日後に死亡しました。 防犯カメラなどの捜査で逮捕に至ったということで、牧野容疑者の乗用車の左前方部分には人とぶつかったような傷があったということです。 取り調べに対し、牧野容疑者は「歩行者にぶつかってはいません」と容疑を否認しています。
「死んでしまったことを信じたくない。寂しいので公園に探しに行った」当時7歳の息子を交通事故で亡くした母親 子どもたちに伝えたいこと【岡山】
当時7歳の息子を事故で亡くした母親が、岡山県備前市の小学校で講演会を開きました。子どもたちに、交通安全を呼びかける取り組みです。
【写真を見る】亡くなった謙真くん
(高田 香さん)「正しい知識と正しい行動で、交通事故を無くしたい」備前市立伊部小学校で開かれた講演会で講師を務めたのは、東京に住む高田 香さんです。「親しみやすいように」と、高田さんはセーラー服を着て、講演に臨みました【画像①②】。
高田さんは9年前、当時7歳だった息子の謙真くん【画像③】を交通事故で亡くしました。
(高田 香さん)「いなくなってしまったこと、死んでしまったことを信じたくないから信じない。寂しいので、謙ちゃんとよく遊びに行った公園に探しに行ったりしていました」
謙真くんが事故に遭ったのは、小学校の帰り道。青信号の横断歩道を歩いて渡っていたところ、右折してきた大型トラックにはねられました【画像⑤】。
交通事故の被害者をこれ以上増やしたくない…。高田さんはその一心で、全国の子どもたちに交通ルールを守ることの重要性を伝えています。(高田 香さん)「子どもたちに、『自分の命は自分で守る』という強い意志を持ってほしいのと、危機管理能力=『ここは危ないな』と察知する能力を身につけてほしいな、という思いで話しています」高田さんの講演を聞いた子どもたちは、改めて命の大切さを感じていました。(講演を聞いた小学生)「車にはねられて亡くなることが、怖いと思いました」「信号が青になっても、右左をちゃんと確認して渡りたいです」「自転車や、大人になって車に乗る時も、この話を思い出して生かしていきたいと思いました」
高田さんは、交通事故の被害者ゼロを目指して、今後も講演を続けていきたいと話しています。