横断歩道渡っていた88歳女性を乗用車ではねて死亡させ逃走か…51歳男を逮捕 東京・板橋区 容疑を否認

先月5日、東京・板橋区の路上で横断歩道を渡っていた88歳の女性を乗用車ではねて死亡させ、そのまま逃走したとして51歳の男が逮捕されました。 ひき逃げなどの疑いで逮捕された板橋区の会社員・牧野利充容疑者(51)は、先月5日の午後1時半すぎ、板橋区の路上で、徒歩で横断歩道を渡っていた近くに住む塩井久美子さん(88)を乗用車ではねて死亡させ、そのまま逃走した疑いがもたれています。 警視庁によりますと、塩井さんは1人で歩いていたところ、牧野容疑者の乗用車にひかれて頭を強く打ち、事故から10日後に死亡しました。 防犯カメラなどの捜査で逮捕に至ったということで、牧野容疑者の乗用車の左前方部分には人とぶつかったような傷があったということです。 取り調べに対し、牧野容疑者は「歩行者にぶつかってはいません」と容疑を否認しています。

「自分は絞首刑になってしまう。長くつらく苦しいのでそういう死に方は嫌だ」【中野4人殺害事件】証人尋問 被告の母親が出廷 事件発生直後の母親とのやりとり明らかに【長野】

おととし、中野市で警察官を含む男女4人を殺害した罪に問われている青木政憲被告の裁判員裁判。5日は証人尋問が行われ出廷した被告の母親が「銃撃戦に備えてうろうろしていた」と事件当日の状況を語りました。殺人と銃刀法違反の罪に問われている中野市江部の農業青木政憲被告34歳。
おととし5月、散歩中だった近くに住む竹内靖子さんと村上幸枝さんをナイフで突き刺すなどして殺害。さらに通報を受けて駆け付けた中野警察署の池内卓夫さんと玉井良樹さんをハーフライフル銃やナイフで殺害したとされています。

4日の初公判で起訴内容について「黙秘します」と述べた青木被告。2日目の5日は証人尋問が行われ、被告の母親が出廷しました。法廷に入った後、遺族の席に向かって深々と頭を下げてから証言台に立ちました。事件発生直後、自宅に戻った母親。検察側からその時の状況を問われると…。
「息子は銃撃戦に備えてうろうろしていた。ショックを受けて息子を守ってあげたいと、そばに寄り添っていた」青木被告に自首を促すと「自分は絞首刑になってしまう。長くつらく苦しいのでそういう死に方は嫌だ」とハーフライフル銃で自殺を試みましたが未遂に終わりました。今回の裁判の争点は被告の刑事責任能力の程度とそれに伴う量刑です。検察側は被告に妄想症の精神疾患はあるが判断能力に問題はないとして「完全責任能力」があったと主張。一方、弁護側は妄想の強い支配下で犯行が行われ、判断力が著しく低下していた「心神耗弱」状態にあったと争う姿勢を示しています。
幼少期には多動の疑いを指摘され、人と目を合わせて話すことができなかったという青木被告。大学生の頃に「ぼっち・きもい」と言われネットいじめがあると被告から聞いていた母親は、「軽い心の病だと思い家族の愛情で何とか回復していく」として通院はしなかったと述べました。また、午後からは父親も出廷。事件発生翌日、青木被告が投降する前に電話で話した際、「もうやめるわ」と話していたことを明かしました。次回の裁判は来週10日で引き続き父親の証人尋問と被告人質問が行われる予定です。