1か月で2度の豪雨に“心折れる”被災者「前よりもくちゃくちゃに…」石川・小松市

8月4日の記録的豪雨ですでに甚大な被害が出た石川県小松市は、21日未明、再び大雨に見舞われました。一からやり直しとなった復旧作業に、被災者は疲れ切っていました。
【写真を見る】床を張り替えたばかりの温泉旅館 また一からやり直し20日夜から大気の不安定な状態が続いていた石川県は、能登地方に続き、加賀地方でも再び激しい雨が降りました。4日の豪雨で氾濫した小松市の梯川(かけはしがわ)は、再びみるみるうちに水かさが増えていき、国土交通省などは一時、堤防が決壊するおそれがあるとして「氾濫警戒情報」を発表しました。

小松市中海町では、国土交通省が設置した雨量計で1時間に52ミリの非常に激しい雨を観測し、町内を流れる滓上川(かすかみがわ)では再び水が堤防を越え、住宅街に流れ込みました。川のすぐそばの住宅の男性は「もう少し降ったら、4日の豪雨と同じように、道路が川のようになっていた。つらいものがある。半分泣きそうになった。えー…と思いながら、夜の1時半ごろに品物を上げていた」と語りました。床を張り替えたばかりの温泉旅館 一からやり直しに滓上川の用水沿いにある赤穂谷温泉は、4日の豪雨で床上まで浸水しました。床板を張り替えたばかりの1階部分は21日未明、再び人のひざ下の高さまで水に浸かり、再建への道はさらに遠のきました。田島康之社長は「修復作業は結構進んでいて、その上にまたダーって流れ、泥がまた溜まってしまった。また一からやり直しみたいなところがまだいっぱいある」と疲れ切った様子でした。被害甚大の中ノ峠町 仮復旧の道路また流される4日の豪雨で滓上川が氾濫し、川沿いの道路がえぐり取られた小松市山間部の中ノ峠町。仮復旧が済んだ矢先に、道路や土のうが再び流され、住民は途方に暮れていました。集落に住む女性は「せっかくちょっとよくなったのに、前よりもくちゃくちゃになったので、心が折れるというか…。4日からの復旧である程度できていたところに、前よりも川の壁面が崩されたり、橋も落ちた」と話していました。水田にごみ… コメの品質は「収穫してみないとわからない」大雨から一転、青空が晴れ渡った22日、小松市中海町の水田では稲刈りをするコメ農家の姿もみられました。水田には川の水と共に多くの枯れ木やごみが流れ込みました。なんとか収穫作業にこぎ着けましたが、コメの品質は、収穫した後にならないとわからないといいます。農家の男性は「流れてきたがらくたが堆積して、除去するのが大変。コメへの影響がないように祈っている。一生懸命作っているコメなので、おいしいからたくさん食べてほしい」と話していました。再び被災地を襲った豪雨、日常を取り戻すための歩みはまだまだ続きます。
20日夜から大気の不安定な状態が続いていた石川県は、能登地方に続き、加賀地方でも再び激しい雨が降りました。
4日の豪雨で氾濫した小松市の梯川(かけはしがわ)は、再びみるみるうちに水かさが増えていき、国土交通省などは一時、堤防が決壊するおそれがあるとして「氾濫警戒情報」を発表しました。
小松市中海町では、国土交通省が設置した雨量計で1時間に52ミリの非常に激しい雨を観測し、町内を流れる滓上川(かすかみがわ)では再び水が堤防を越え、住宅街に流れ込みました。
川のすぐそばの住宅の男性は「もう少し降ったら、4日の豪雨と同じように、道路が川のようになっていた。つらいものがある。半分泣きそうになった。えー…と思いながら、夜の1時半ごろに品物を上げていた」と語りました。
滓上川の用水沿いにある赤穂谷温泉は、4日の豪雨で床上まで浸水しました。床板を張り替えたばかりの1階部分は21日未明、再び人のひざ下の高さまで水に浸かり、再建への道はさらに遠のきました。
田島康之社長は「修復作業は結構進んでいて、その上にまたダーって流れ、泥がまた溜まってしまった。また一からやり直しみたいなところがまだいっぱいある」と疲れ切った様子でした。
4日の豪雨で滓上川が氾濫し、川沿いの道路がえぐり取られた小松市山間部の中ノ峠町。仮復旧が済んだ矢先に、道路や土のうが再び流され、住民は途方に暮れていました。
集落に住む女性は「せっかくちょっとよくなったのに、前よりもくちゃくちゃになったので、心が折れるというか…。4日からの復旧である程度できていたところに、前よりも川の壁面が崩されたり、橋も落ちた」と話していました。
大雨から一転、青空が晴れ渡った22日、小松市中海町の水田では稲刈りをするコメ農家の姿もみられました。
水田には川の水と共に多くの枯れ木やごみが流れ込みました。なんとか収穫作業にこぎ着けましたが、コメの品質は、収穫した後にならないとわからないといいます。
農家の男性は「流れてきたがらくたが堆積して、除去するのが大変。コメへの影響がないように祈っている。一生懸命作っているコメなので、おいしいからたくさん食べてほしい」と話していました。
再び被災地を襲った豪雨、日常を取り戻すための歩みはまだまだ続きます。