「お年玉は普通の家の10分の1」「友達はDSだけど、僕だけファミコンを…」12人家族の息子たちが明かす、テレビには映らない大家族の“リアル” から続く
熊本県民テレビ(日本テレビ系列)が、20年以上にわたって密着取材を続けている7男3女の大家族「岸家」。
【画像】出産立会いから実家全焼まで…12人大家族のこれまでを見る
20代になった岸家の子どもたちが発信する「大家族あるある」がSNSで反響を呼んでいる。TikTokのフォロワー数が16万人を超えるアカウント「岸野郎(10人兄弟)」のメンバーである四男・大我さん(26)、五男・日向さん(24)、七男・不動さん(20)に、大家族ならではのエピソードやこれまでに受けてきた誹謗中傷などについて話を聞いた。(全2回の2回目/前編を読む)
お父さん、お母さんと息子たち。今回は四男・大我さん(一番右)、五男・日向さん(一番左)、七男・不動さん(左から3人目)に話を聞いた
◆ ◆ ◆
ーー先ほど一番上と末っ子の年の差は17歳だとおっしゃっていましたが、第10子で末っ子の不動さんが生まれた時にお母さんは46歳。多感な子どもの頃だと、周りと比べて何か思うこともあったのでしょうか。
不動 幼稚園の時に友達から、「不動くんはお母さんがいないの?」って聞かれたことがありました。母のことをおばあちゃんだと思ったみたいで。その時に初めて、自分の母が周りより年齢が高いことを知りましたね。
思春期の頃は、それがすごく恥ずかしかったです。授業参観とかでみんなにどう思われるんだろうと気にしてしまって。でも、大人になるにつれて高齢出産の危険性だったり、育児の大変さを改めて感じて、今では感謝の気持ちしかないです。
ーー2001年に不動さんが生まれる前から、長年にわたって「岸家」は密着取材されています。子どもの頃から身近にテレビカメラがあるという状況はいかがでしたか。不動 母が先生から「ご懐妊です」って言われるシーンから放送されているので、不思議な気持ちですね。自分の生まれたシーンをテレビで見るってなかなかないじゃないですか。家族の思い出が動画として残っているのは、素直に嬉しいことだと思います。 それに地元では、プチ有名人だったので、子どもの頃は少し自慢げだったと思いますね(笑)。学校で「あ、岸家だ!」と言われることもあって。 周りの友達から直接「テレビ見たよ」って言われると少し恥ずかしかったですけど、「あのシーンすごく良くて泣いたよ」って言われたりもして。誰かに少しでも前向きな影響を与えることができているんだって、感動したのを覚えています。大我 僕の場合は、取材されていることに対して何か思うことはなかったですね。ファミリービデオを回しているくらいの感覚で。日向 カメラマンやディレクターのことは、親戚のおじさんくらいに思っていました。カメラがあるからといって特に変わることもなく、普通の日常生活をただ撮られている感じで。ヤラセとかも一切なかったです。基本的には、イベントごとがあると熊本県民テレビのスタッフさんから連絡が来るんですけど、僕が以前白血病になってしまった時は、こっちから連絡して取材に来てもらいました。 その時に、今までの僕の記録が残っているのって、生きてきた証としてすごく大切なものだなって感じましたね。治療して症状は落ち着いていますが、当時は生きるか死ぬかの瀬戸際だったので、自分の今を撮ってほしいなって思ったんです。あとからこれまでの自分たちの記録を見ることができるのは、取材されている特権だなと感じました。ネットに書かれた両親への誹謗中傷ーーテレビの取材を受けていて、嫌な思いはしなかったのでしょうか。大我 なかったですね。ただ、中学生くらいの時にスマホで初めてエゴサをしたら、いろんな書き込みをされているのを見てしまって。その時はショックでした。「子どもがかわいそう」「親のエゴだ」というコメントがあって。でも当人の本人たちはすごく幸せに暮らしている。なんで見ず知らずの他人に、自分の親を悪く言われなくちゃいけないんだって、すごく悲しかったです。日向 俺らがこんなに幸せなのにってね。親の悪口を言われるのってすごく辛いんですよ。でもそういう声に対して、こっちから発信する機会もないんで。もやもやする気持ちをすごく持っていました。 あとは「テレビに子どもを出すなんて」というコメントもありましたね。たしかにそれは難しい話ではあると思うんですけど、僕たち兄弟に限っては、自分たちのこれまでを振り返ることができるので有難かったなって思います。不動 「子どもはその環境でしか育ってないから、幸せを感じれたとしても、結局ひとりっ子の方が幸せだ」という声も結構あったんですけど、そんなの誰もわからないじゃないですか。僕はひとりっ子になりたくてもなれないので、自分の置かれた状況の中でいかに楽しむかが重要だと思います。それに、そもそも親がそう思わせなかったことに一番感謝してます。ーー今はSNSを使って、そういった思いも発信できるようになったのでは。大家族に対する先入観や偏見不動 そうなんです。自分たちの気持ちを発信しようと思って始めたわけではなかったんですけど、たまたま投稿した動画がバズって、それから本格的に動画投稿をはじめました。僕たちも新鮮なんですよ。岸家では当たり前のことだけど、他の家にはないこととかもあって。なかでも家に業務用のたこ焼き機があることには、フォローしてくれている人からびっくりされました。大我 みんなからのリアルな質問に答えたり、僕たちの率直な気持ちを伝えることで、大家族の子ども側の意見が伝わるのは良かったよね。日向 大家族って一括りにされがちなんですよ。大家族=不幸とか、貧乏とか、家が汚いとか。でも、家庭の数だけいろんな形があると思うんです。そういう先入観や偏見が少しでもなくなれば嬉しいですね。 大家族だと「ご飯は争奪戦で少ないんでしょ」とか「全部お下がりで、服はボロボロなんでしょ」と聞かれるんですけど、別にそうではなかったですし。ご飯もおかずは多くなかったですけど、争奪戦ではなかったよね。みんなマイペースに食べていた。普通の家にはないであろうサイズの寸胴なべはありましたけど(笑)。ーーたしかに大家族というだけで、観る側が先入観を持ってしまうことはありますよね。固定観念に基づいたイメージをなくすためにこれからも発信を続けていくと。大我 そうですね。ただ、勘違いして欲しくないのは「大家族が最高」と言いたいわけではないということです。大家族でも、ひとりっ子でも、子どもがいなくても、結婚していなくても、それぞれの幸せの形があるわけで。一部分を見ただけで、その家庭のことはわからないということですね。人の幸せを他人が決めるなっていう、結局その一言に尽きるかなって思います。日向 僕もいろんな家族の形があるということを知ってほしいと思っています。よく「1人を育てるより、10人を育てる方が立派だ」と言われることもあるんですけど、それは違うと思っています。1人だろうが10人だろうが、自分ができる最大限の愛情をかけてあげるのが、一番子どもに伝わると思いますね。不動 両親の姿を見てきて、僕も将来子どもがほしいなと思っています。10人も育てられる自信はないですが(笑)。でも、もし子どもを授かった時は両親が僕たちにしてくれたことをしてあげたいと思っています。 そしてこれからも僕たちの日常を投稿していきたいですね。一つの家族の形として、みなさんに楽しんでもらえたら嬉しいです。INFORMATION映画『人生ドライブ』公式HPhttps://jinsei-drive.com/【上映予定スケジュール】▽8月27日(土)~シネマ尾道(広島県)▽9月9日(金)~宇都宮ヒカリ座(栃木県)▽9月30日(金)~横川シネマ(広島市)▽10月1日(土)ゴトゴト ※1日限定・複数回上映(「文春オンライン」編集部)
ーー2001年に不動さんが生まれる前から、長年にわたって「岸家」は密着取材されています。子どもの頃から身近にテレビカメラがあるという状況はいかがでしたか。
不動 母が先生から「ご懐妊です」って言われるシーンから放送されているので、不思議な気持ちですね。自分の生まれたシーンをテレビで見るってなかなかないじゃないですか。家族の思い出が動画として残っているのは、素直に嬉しいことだと思います。
それに地元では、プチ有名人だったので、子どもの頃は少し自慢げだったと思いますね(笑)。学校で「あ、岸家だ!」と言われることもあって。
周りの友達から直接「テレビ見たよ」って言われると少し恥ずかしかったですけど、「あのシーンすごく良くて泣いたよ」って言われたりもして。誰かに少しでも前向きな影響を与えることができているんだって、感動したのを覚えています。大我 僕の場合は、取材されていることに対して何か思うことはなかったですね。ファミリービデオを回しているくらいの感覚で。日向 カメラマンやディレクターのことは、親戚のおじさんくらいに思っていました。カメラがあるからといって特に変わることもなく、普通の日常生活をただ撮られている感じで。ヤラセとかも一切なかったです。基本的には、イベントごとがあると熊本県民テレビのスタッフさんから連絡が来るんですけど、僕が以前白血病になってしまった時は、こっちから連絡して取材に来てもらいました。 その時に、今までの僕の記録が残っているのって、生きてきた証としてすごく大切なものだなって感じましたね。治療して症状は落ち着いていますが、当時は生きるか死ぬかの瀬戸際だったので、自分の今を撮ってほしいなって思ったんです。あとからこれまでの自分たちの記録を見ることができるのは、取材されている特権だなと感じました。ネットに書かれた両親への誹謗中傷ーーテレビの取材を受けていて、嫌な思いはしなかったのでしょうか。大我 なかったですね。ただ、中学生くらいの時にスマホで初めてエゴサをしたら、いろんな書き込みをされているのを見てしまって。その時はショックでした。「子どもがかわいそう」「親のエゴだ」というコメントがあって。でも当人の本人たちはすごく幸せに暮らしている。なんで見ず知らずの他人に、自分の親を悪く言われなくちゃいけないんだって、すごく悲しかったです。日向 俺らがこんなに幸せなのにってね。親の悪口を言われるのってすごく辛いんですよ。でもそういう声に対して、こっちから発信する機会もないんで。もやもやする気持ちをすごく持っていました。 あとは「テレビに子どもを出すなんて」というコメントもありましたね。たしかにそれは難しい話ではあると思うんですけど、僕たち兄弟に限っては、自分たちのこれまでを振り返ることができるので有難かったなって思います。不動 「子どもはその環境でしか育ってないから、幸せを感じれたとしても、結局ひとりっ子の方が幸せだ」という声も結構あったんですけど、そんなの誰もわからないじゃないですか。僕はひとりっ子になりたくてもなれないので、自分の置かれた状況の中でいかに楽しむかが重要だと思います。それに、そもそも親がそう思わせなかったことに一番感謝してます。ーー今はSNSを使って、そういった思いも発信できるようになったのでは。大家族に対する先入観や偏見不動 そうなんです。自分たちの気持ちを発信しようと思って始めたわけではなかったんですけど、たまたま投稿した動画がバズって、それから本格的に動画投稿をはじめました。僕たちも新鮮なんですよ。岸家では当たり前のことだけど、他の家にはないこととかもあって。なかでも家に業務用のたこ焼き機があることには、フォローしてくれている人からびっくりされました。大我 みんなからのリアルな質問に答えたり、僕たちの率直な気持ちを伝えることで、大家族の子ども側の意見が伝わるのは良かったよね。日向 大家族って一括りにされがちなんですよ。大家族=不幸とか、貧乏とか、家が汚いとか。でも、家庭の数だけいろんな形があると思うんです。そういう先入観や偏見が少しでもなくなれば嬉しいですね。 大家族だと「ご飯は争奪戦で少ないんでしょ」とか「全部お下がりで、服はボロボロなんでしょ」と聞かれるんですけど、別にそうではなかったですし。ご飯もおかずは多くなかったですけど、争奪戦ではなかったよね。みんなマイペースに食べていた。普通の家にはないであろうサイズの寸胴なべはありましたけど(笑)。ーーたしかに大家族というだけで、観る側が先入観を持ってしまうことはありますよね。固定観念に基づいたイメージをなくすためにこれからも発信を続けていくと。大我 そうですね。ただ、勘違いして欲しくないのは「大家族が最高」と言いたいわけではないということです。大家族でも、ひとりっ子でも、子どもがいなくても、結婚していなくても、それぞれの幸せの形があるわけで。一部分を見ただけで、その家庭のことはわからないということですね。人の幸せを他人が決めるなっていう、結局その一言に尽きるかなって思います。日向 僕もいろんな家族の形があるということを知ってほしいと思っています。よく「1人を育てるより、10人を育てる方が立派だ」と言われることもあるんですけど、それは違うと思っています。1人だろうが10人だろうが、自分ができる最大限の愛情をかけてあげるのが、一番子どもに伝わると思いますね。不動 両親の姿を見てきて、僕も将来子どもがほしいなと思っています。10人も育てられる自信はないですが(笑)。でも、もし子どもを授かった時は両親が僕たちにしてくれたことをしてあげたいと思っています。 そしてこれからも僕たちの日常を投稿していきたいですね。一つの家族の形として、みなさんに楽しんでもらえたら嬉しいです。INFORMATION映画『人生ドライブ』公式HPhttps://jinsei-drive.com/【上映予定スケジュール】▽8月27日(土)~シネマ尾道(広島県)▽9月9日(金)~宇都宮ヒカリ座(栃木県)▽9月30日(金)~横川シネマ(広島市)▽10月1日(土)ゴトゴト ※1日限定・複数回上映(「文春オンライン」編集部)
周りの友達から直接「テレビ見たよ」って言われると少し恥ずかしかったですけど、「あのシーンすごく良くて泣いたよ」って言われたりもして。誰かに少しでも前向きな影響を与えることができているんだって、感動したのを覚えています。
大我 僕の場合は、取材されていることに対して何か思うことはなかったですね。ファミリービデオを回しているくらいの感覚で。
日向 カメラマンやディレクターのことは、親戚のおじさんくらいに思っていました。カメラがあるからといって特に変わることもなく、普通の日常生活をただ撮られている感じで。ヤラセとかも一切なかったです。基本的には、イベントごとがあると熊本県民テレビのスタッフさんから連絡が来るんですけど、僕が以前白血病になってしまった時は、こっちから連絡して取材に来てもらいました。
その時に、今までの僕の記録が残っているのって、生きてきた証としてすごく大切なものだなって感じましたね。治療して症状は落ち着いていますが、当時は生きるか死ぬかの瀬戸際だったので、自分の今を撮ってほしいなって思ったんです。あとからこれまでの自分たちの記録を見ることができるのは、取材されている特権だなと感じました。
ネットに書かれた両親への誹謗中傷ーーテレビの取材を受けていて、嫌な思いはしなかったのでしょうか。大我 なかったですね。ただ、中学生くらいの時にスマホで初めてエゴサをしたら、いろんな書き込みをされているのを見てしまって。その時はショックでした。「子どもがかわいそう」「親のエゴだ」というコメントがあって。でも当人の本人たちはすごく幸せに暮らしている。なんで見ず知らずの他人に、自分の親を悪く言われなくちゃいけないんだって、すごく悲しかったです。日向 俺らがこんなに幸せなのにってね。親の悪口を言われるのってすごく辛いんですよ。でもそういう声に対して、こっちから発信する機会もないんで。もやもやする気持ちをすごく持っていました。 あとは「テレビに子どもを出すなんて」というコメントもありましたね。たしかにそれは難しい話ではあると思うんですけど、僕たち兄弟に限っては、自分たちのこれまでを振り返ることができるので有難かったなって思います。不動 「子どもはその環境でしか育ってないから、幸せを感じれたとしても、結局ひとりっ子の方が幸せだ」という声も結構あったんですけど、そんなの誰もわからないじゃないですか。僕はひとりっ子になりたくてもなれないので、自分の置かれた状況の中でいかに楽しむかが重要だと思います。それに、そもそも親がそう思わせなかったことに一番感謝してます。ーー今はSNSを使って、そういった思いも発信できるようになったのでは。大家族に対する先入観や偏見不動 そうなんです。自分たちの気持ちを発信しようと思って始めたわけではなかったんですけど、たまたま投稿した動画がバズって、それから本格的に動画投稿をはじめました。僕たちも新鮮なんですよ。岸家では当たり前のことだけど、他の家にはないこととかもあって。なかでも家に業務用のたこ焼き機があることには、フォローしてくれている人からびっくりされました。大我 みんなからのリアルな質問に答えたり、僕たちの率直な気持ちを伝えることで、大家族の子ども側の意見が伝わるのは良かったよね。日向 大家族って一括りにされがちなんですよ。大家族=不幸とか、貧乏とか、家が汚いとか。でも、家庭の数だけいろんな形があると思うんです。そういう先入観や偏見が少しでもなくなれば嬉しいですね。 大家族だと「ご飯は争奪戦で少ないんでしょ」とか「全部お下がりで、服はボロボロなんでしょ」と聞かれるんですけど、別にそうではなかったですし。ご飯もおかずは多くなかったですけど、争奪戦ではなかったよね。みんなマイペースに食べていた。普通の家にはないであろうサイズの寸胴なべはありましたけど(笑)。ーーたしかに大家族というだけで、観る側が先入観を持ってしまうことはありますよね。固定観念に基づいたイメージをなくすためにこれからも発信を続けていくと。大我 そうですね。ただ、勘違いして欲しくないのは「大家族が最高」と言いたいわけではないということです。大家族でも、ひとりっ子でも、子どもがいなくても、結婚していなくても、それぞれの幸せの形があるわけで。一部分を見ただけで、その家庭のことはわからないということですね。人の幸せを他人が決めるなっていう、結局その一言に尽きるかなって思います。日向 僕もいろんな家族の形があるということを知ってほしいと思っています。よく「1人を育てるより、10人を育てる方が立派だ」と言われることもあるんですけど、それは違うと思っています。1人だろうが10人だろうが、自分ができる最大限の愛情をかけてあげるのが、一番子どもに伝わると思いますね。不動 両親の姿を見てきて、僕も将来子どもがほしいなと思っています。10人も育てられる自信はないですが(笑)。でも、もし子どもを授かった時は両親が僕たちにしてくれたことをしてあげたいと思っています。 そしてこれからも僕たちの日常を投稿していきたいですね。一つの家族の形として、みなさんに楽しんでもらえたら嬉しいです。INFORMATION映画『人生ドライブ』公式HPhttps://jinsei-drive.com/【上映予定スケジュール】▽8月27日(土)~シネマ尾道(広島県)▽9月9日(金)~宇都宮ヒカリ座(栃木県)▽9月30日(金)~横川シネマ(広島市)▽10月1日(土)ゴトゴト ※1日限定・複数回上映(「文春オンライン」編集部)
ーーテレビの取材を受けていて、嫌な思いはしなかったのでしょうか。
大我 なかったですね。ただ、中学生くらいの時にスマホで初めてエゴサをしたら、いろんな書き込みをされているのを見てしまって。その時はショックでした。
「子どもがかわいそう」「親のエゴだ」というコメントがあって。でも当人の本人たちはすごく幸せに暮らしている。なんで見ず知らずの他人に、自分の親を悪く言われなくちゃいけないんだって、すごく悲しかったです。
日向 俺らがこんなに幸せなのにってね。親の悪口を言われるのってすごく辛いんですよ。でもそういう声に対して、こっちから発信する機会もないんで。もやもやする気持ちをすごく持っていました。
あとは「テレビに子どもを出すなんて」というコメントもありましたね。たしかにそれは難しい話ではあると思うんですけど、僕たち兄弟に限っては、自分たちのこれまでを振り返ることができるので有難かったなって思います。
不動 「子どもはその環境でしか育ってないから、幸せを感じれたとしても、結局ひとりっ子の方が幸せだ」という声も結構あったんですけど、そんなの誰もわからないじゃないですか。僕はひとりっ子になりたくてもなれないので、自分の置かれた状況の中でいかに楽しむかが重要だと思います。それに、そもそも親がそう思わせなかったことに一番感謝してます。ーー今はSNSを使って、そういった思いも発信できるようになったのでは。大家族に対する先入観や偏見不動 そうなんです。自分たちの気持ちを発信しようと思って始めたわけではなかったんですけど、たまたま投稿した動画がバズって、それから本格的に動画投稿をはじめました。僕たちも新鮮なんですよ。岸家では当たり前のことだけど、他の家にはないこととかもあって。なかでも家に業務用のたこ焼き機があることには、フォローしてくれている人からびっくりされました。大我 みんなからのリアルな質問に答えたり、僕たちの率直な気持ちを伝えることで、大家族の子ども側の意見が伝わるのは良かったよね。日向 大家族って一括りにされがちなんですよ。大家族=不幸とか、貧乏とか、家が汚いとか。でも、家庭の数だけいろんな形があると思うんです。そういう先入観や偏見が少しでもなくなれば嬉しいですね。 大家族だと「ご飯は争奪戦で少ないんでしょ」とか「全部お下がりで、服はボロボロなんでしょ」と聞かれるんですけど、別にそうではなかったですし。ご飯もおかずは多くなかったですけど、争奪戦ではなかったよね。みんなマイペースに食べていた。普通の家にはないであろうサイズの寸胴なべはありましたけど(笑)。ーーたしかに大家族というだけで、観る側が先入観を持ってしまうことはありますよね。固定観念に基づいたイメージをなくすためにこれからも発信を続けていくと。大我 そうですね。ただ、勘違いして欲しくないのは「大家族が最高」と言いたいわけではないということです。大家族でも、ひとりっ子でも、子どもがいなくても、結婚していなくても、それぞれの幸せの形があるわけで。一部分を見ただけで、その家庭のことはわからないということですね。人の幸せを他人が決めるなっていう、結局その一言に尽きるかなって思います。日向 僕もいろんな家族の形があるということを知ってほしいと思っています。よく「1人を育てるより、10人を育てる方が立派だ」と言われることもあるんですけど、それは違うと思っています。1人だろうが10人だろうが、自分ができる最大限の愛情をかけてあげるのが、一番子どもに伝わると思いますね。不動 両親の姿を見てきて、僕も将来子どもがほしいなと思っています。10人も育てられる自信はないですが(笑)。でも、もし子どもを授かった時は両親が僕たちにしてくれたことをしてあげたいと思っています。 そしてこれからも僕たちの日常を投稿していきたいですね。一つの家族の形として、みなさんに楽しんでもらえたら嬉しいです。INFORMATION映画『人生ドライブ』公式HPhttps://jinsei-drive.com/【上映予定スケジュール】▽8月27日(土)~シネマ尾道(広島県)▽9月9日(金)~宇都宮ヒカリ座(栃木県)▽9月30日(金)~横川シネマ(広島市)▽10月1日(土)ゴトゴト ※1日限定・複数回上映(「文春オンライン」編集部)
不動 「子どもはその環境でしか育ってないから、幸せを感じれたとしても、結局ひとりっ子の方が幸せだ」という声も結構あったんですけど、そんなの誰もわからないじゃないですか。僕はひとりっ子になりたくてもなれないので、自分の置かれた状況の中でいかに楽しむかが重要だと思います。それに、そもそも親がそう思わせなかったことに一番感謝してます。
ーー今はSNSを使って、そういった思いも発信できるようになったのでは。
不動 そうなんです。自分たちの気持ちを発信しようと思って始めたわけではなかったんですけど、たまたま投稿した動画がバズって、それから本格的に動画投稿をはじめました。僕たちも新鮮なんですよ。岸家では当たり前のことだけど、他の家にはないこととかもあって。なかでも家に業務用のたこ焼き機があることには、フォローしてくれている人からびっくりされました。
大我 みんなからのリアルな質問に答えたり、僕たちの率直な気持ちを伝えることで、大家族の子ども側の意見が伝わるのは良かったよね。
日向 大家族って一括りにされがちなんですよ。大家族=不幸とか、貧乏とか、家が汚いとか。でも、家庭の数だけいろんな形があると思うんです。そういう先入観や偏見が少しでもなくなれば嬉しいですね。 大家族だと「ご飯は争奪戦で少ないんでしょ」とか「全部お下がりで、服はボロボロなんでしょ」と聞かれるんですけど、別にそうではなかったですし。ご飯もおかずは多くなかったですけど、争奪戦ではなかったよね。みんなマイペースに食べていた。普通の家にはないであろうサイズの寸胴なべはありましたけど(笑)。ーーたしかに大家族というだけで、観る側が先入観を持ってしまうことはありますよね。固定観念に基づいたイメージをなくすためにこれからも発信を続けていくと。大我 そうですね。ただ、勘違いして欲しくないのは「大家族が最高」と言いたいわけではないということです。大家族でも、ひとりっ子でも、子どもがいなくても、結婚していなくても、それぞれの幸せの形があるわけで。一部分を見ただけで、その家庭のことはわからないということですね。人の幸せを他人が決めるなっていう、結局その一言に尽きるかなって思います。日向 僕もいろんな家族の形があるということを知ってほしいと思っています。よく「1人を育てるより、10人を育てる方が立派だ」と言われることもあるんですけど、それは違うと思っています。1人だろうが10人だろうが、自分ができる最大限の愛情をかけてあげるのが、一番子どもに伝わると思いますね。不動 両親の姿を見てきて、僕も将来子どもがほしいなと思っています。10人も育てられる自信はないですが(笑)。でも、もし子どもを授かった時は両親が僕たちにしてくれたことをしてあげたいと思っています。 そしてこれからも僕たちの日常を投稿していきたいですね。一つの家族の形として、みなさんに楽しんでもらえたら嬉しいです。INFORMATION映画『人生ドライブ』公式HPhttps://jinsei-drive.com/【上映予定スケジュール】▽8月27日(土)~シネマ尾道(広島県)▽9月9日(金)~宇都宮ヒカリ座(栃木県)▽9月30日(金)~横川シネマ(広島市)▽10月1日(土)ゴトゴト ※1日限定・複数回上映(「文春オンライン」編集部)
日向 大家族って一括りにされがちなんですよ。大家族=不幸とか、貧乏とか、家が汚いとか。でも、家庭の数だけいろんな形があると思うんです。そういう先入観や偏見が少しでもなくなれば嬉しいですね。
大家族だと「ご飯は争奪戦で少ないんでしょ」とか「全部お下がりで、服はボロボロなんでしょ」と聞かれるんですけど、別にそうではなかったですし。ご飯もおかずは多くなかったですけど、争奪戦ではなかったよね。みんなマイペースに食べていた。普通の家にはないであろうサイズの寸胴なべはありましたけど(笑)。
ーーたしかに大家族というだけで、観る側が先入観を持ってしまうことはありますよね。固定観念に基づいたイメージをなくすためにこれからも発信を続けていくと。大我 そうですね。ただ、勘違いして欲しくないのは「大家族が最高」と言いたいわけではないということです。大家族でも、ひとりっ子でも、子どもがいなくても、結婚していなくても、それぞれの幸せの形があるわけで。一部分を見ただけで、その家庭のことはわからないということですね。人の幸せを他人が決めるなっていう、結局その一言に尽きるかなって思います。日向 僕もいろんな家族の形があるということを知ってほしいと思っています。よく「1人を育てるより、10人を育てる方が立派だ」と言われることもあるんですけど、それは違うと思っています。1人だろうが10人だろうが、自分ができる最大限の愛情をかけてあげるのが、一番子どもに伝わると思いますね。不動 両親の姿を見てきて、僕も将来子どもがほしいなと思っています。10人も育てられる自信はないですが(笑)。でも、もし子どもを授かった時は両親が僕たちにしてくれたことをしてあげたいと思っています。 そしてこれからも僕たちの日常を投稿していきたいですね。一つの家族の形として、みなさんに楽しんでもらえたら嬉しいです。INFORMATION映画『人生ドライブ』公式HPhttps://jinsei-drive.com/【上映予定スケジュール】▽8月27日(土)~シネマ尾道(広島県)▽9月9日(金)~宇都宮ヒカリ座(栃木県)▽9月30日(金)~横川シネマ(広島市)▽10月1日(土)ゴトゴト ※1日限定・複数回上映(「文春オンライン」編集部)
ーーたしかに大家族というだけで、観る側が先入観を持ってしまうことはありますよね。固定観念に基づいたイメージをなくすためにこれからも発信を続けていくと。
大我 そうですね。ただ、勘違いして欲しくないのは「大家族が最高」と言いたいわけではないということです。大家族でも、ひとりっ子でも、子どもがいなくても、結婚していなくても、それぞれの幸せの形があるわけで。一部分を見ただけで、その家庭のことはわからないということですね。人の幸せを他人が決めるなっていう、結局その一言に尽きるかなって思います。
日向 僕もいろんな家族の形があるということを知ってほしいと思っています。よく「1人を育てるより、10人を育てる方が立派だ」と言われることもあるんですけど、それは違うと思っています。1人だろうが10人だろうが、自分ができる最大限の愛情をかけてあげるのが、一番子どもに伝わると思いますね。不動 両親の姿を見てきて、僕も将来子どもがほしいなと思っています。10人も育てられる自信はないですが(笑)。でも、もし子どもを授かった時は両親が僕たちにしてくれたことをしてあげたいと思っています。 そしてこれからも僕たちの日常を投稿していきたいですね。一つの家族の形として、みなさんに楽しんでもらえたら嬉しいです。INFORMATION映画『人生ドライブ』公式HPhttps://jinsei-drive.com/【上映予定スケジュール】▽8月27日(土)~シネマ尾道(広島県)▽9月9日(金)~宇都宮ヒカリ座(栃木県)▽9月30日(金)~横川シネマ(広島市)▽10月1日(土)ゴトゴト ※1日限定・複数回上映(「文春オンライン」編集部)
日向 僕もいろんな家族の形があるということを知ってほしいと思っています。よく「1人を育てるより、10人を育てる方が立派だ」と言われることもあるんですけど、それは違うと思っています。1人だろうが10人だろうが、自分ができる最大限の愛情をかけてあげるのが、一番子どもに伝わると思いますね。
不動 両親の姿を見てきて、僕も将来子どもがほしいなと思っています。10人も育てられる自信はないですが(笑)。でも、もし子どもを授かった時は両親が僕たちにしてくれたことをしてあげたいと思っています。
そしてこれからも僕たちの日常を投稿していきたいですね。一つの家族の形として、みなさんに楽しんでもらえたら嬉しいです。
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映画『人生ドライブ』公式HPhttps://jinsei-drive.com/
【上映予定スケジュール】▽8月27日(土)~シネマ尾道(広島県)▽9月9日(金)~宇都宮ヒカリ座(栃木県)▽9月30日(金)~横川シネマ(広島市)▽10月1日(土)ゴトゴト ※1日限定・複数回上映
(「文春オンライン」編集部)