小学生の10%が「家族を世話」 ヤングケアラー実態調査 愛媛

家族の介護や世話をする子ども「ヤングケアラー」について、愛媛県は16日、2022年度に初めて実施した独自実態調査の結果を公表した。小学生は10・4%(9・6人に1人)▽中学生は4%(25人に1人)▽全日制高校生は2・3%(43・5人に1人)――が「世話をしている家族がいる」と回答。政府の20、21年度の調査結果の6・5%▽5・7%▽4・1%――と比べ、小学生は割合がより大きく、一定程度の子どもが家族のケアに追われる実態が判明した。
東山紀之さん「僕はヤングケアラーだった」 重圧、貧困語る アンケートは7月に県内の公立の小学5年から高校3年の児童生徒約7万人を対象にウェブ上で実施し、87%の6万人超が回答した。 「世話をしている家族がいる」と回答した子どもの中で、「ヤングケアラーの自覚がある」と回答した割合は中学生13・3%(全国16・3%)、全日制高校生16%(同15%)だった。平日1日に3時間以上世話に費やしていると回答したのは、小学生29・2%(同29・9%)▽中学生26・8%(同33・5%)▽全日制高校生25・2%(同35・1%)――と全国より少ないものの3割近くに上った。 また、学校や大人に助けてほしいことを尋ねると、「自由に使える時間がほしい」が全ての校種で最高で、「話を聞いてもらいたい」や勉強・進路の相談関連も多かった。県子育て支援課の担当者は「愛媛でも一定数いる実態が分かった。必要な支援施策を早急に検討していく」と述べた。 一方、ヤングケアラーの認知度は「聞いたことがあり、内容も知っている」との回答が、中学生21・8%(同6・3%)、全日制高校生34・5%(同5・7%)と全国よりも高かった。県の調査時期が政府の1年半後で、その間に関心が高まったためとみられる。今後詳細な分析を進める。【山中宏之】
アンケートは7月に県内の公立の小学5年から高校3年の児童生徒約7万人を対象にウェブ上で実施し、87%の6万人超が回答した。
「世話をしている家族がいる」と回答した子どもの中で、「ヤングケアラーの自覚がある」と回答した割合は中学生13・3%(全国16・3%)、全日制高校生16%(同15%)だった。平日1日に3時間以上世話に費やしていると回答したのは、小学生29・2%(同29・9%)▽中学生26・8%(同33・5%)▽全日制高校生25・2%(同35・1%)――と全国より少ないものの3割近くに上った。
また、学校や大人に助けてほしいことを尋ねると、「自由に使える時間がほしい」が全ての校種で最高で、「話を聞いてもらいたい」や勉強・進路の相談関連も多かった。県子育て支援課の担当者は「愛媛でも一定数いる実態が分かった。必要な支援施策を早急に検討していく」と述べた。
一方、ヤングケアラーの認知度は「聞いたことがあり、内容も知っている」との回答が、中学生21・8%(同6・3%)、全日制高校生34・5%(同5・7%)と全国よりも高かった。県の調査時期が政府の1年半後で、その間に関心が高まったためとみられる。今後詳細な分析を進める。【山中宏之】