スマホを肌身離さない彼氏の“真意”に「ふざけるな!」。入籍しない派カップルの末路

とても嬉しい提案や出来事だったはずが、相手の真意を知った途端に怒りや悲しみに変わってしまうこともあるかもしれない。そんな経験をした横田千里さん(仮名・29歳)だが、「相手の真意を知ることができてよかった」と言い、詳細について教えてくれた。◆知りたくなかった彼氏の真意
千里さんとTさん(男性・37歳)の出会いは、ボードゲームカフェ。千里さんが子供の頃から大好きだったボードゲームができるカフェに通うようになったとき、同じぐらいのタイミングで店に通いはじめたのがTさんだった。
「やりたい仕事があって転職を決め、他県の会社に就職。けれど仕事が落ち着くと、ホームシック状態に陥りました。ただ、地元で同じような仕事をしたり、いまのようなポジションで働いたりすることは難しいため、地元へ戻るかどうかすごく悩んでいた時期です」
Tさんは明るくて話しやすい人柄で、千里さんと同じように1人での来店。頭脳を使うボードゲームでは健闘し、勝つことも結構あった。そんなTさんとの対戦は楽しく、何度か同じボードゲームを楽しむうちに意気投合し、LINEも交換。
◆やさしい言葉や心遣いが沁みた
「最初はボードゲームの話題で盛り上がり、だんだんとプライベートなことも話すようになっていきました。2人とも会社員だったので、仕事のこととか。地元が恋しいと相談したときには、Tのやさしい言葉や気遣いがホームシック気味な私の心に沁みました」
Tさんと出会ったときから相性のよさを感じていた千里さんは、「付き合おう」などという言葉こそなかったものの、ボードゲームカフェの前後に食事をするようになり、いつ頃からかお互いにヤキモチを焼くようにもなったとか。
「その後は、ケンカなどをすることもなく楽しく過ごしてきました。私が以前から憧れていた“お互いに縛らない、縛られない自由で大人な付き合い方”に、Tが賛同してくれたことも大きかったです。これまでは、そんな大人な男性はいませんでした」
◆結婚式くらいは挙げておきたい
お互いの仕事を優先でデートをすることが暗黙の了解。「子供ができるまで籍は入れない。同棲もしない」と話し合い、関係を続けてきた。けれど付き合って2年が経った頃、千里さんの心境に変化が起きる。
「ある日、鏡を見たら細かいシワやシミがやたらと目についたのです。いちど気になったら、結構気になってしまって…。『結婚式ぐらいは挙げておきたい』『もうすでに歳だけど、まだシワの少ないうちにウェディングドレスで写真を撮っておきたい』とTに相談しました」
Tさんが快く承諾してくれたため、2人は式を挙げて写真を撮ることに決め、さっそく予定を立てることに。そんなとき、普段はロマンチックなことなどまったく興味のないTが、「2人だけのナイトウェディングはどうだろう?」と提案してきたのだ。
◆「既婚者とかではないよね?」親友の一言に
「Tが提案してくれたのは、地方にある地中海を彷彿とさせるリゾートホテルでのナイトウェディング。空いっぱいに広がる星空を眺めながら、2人だけでしっとりと祝う大人の結婚式です。想像しただけで気持ちが盛り上がり、ハイテンションで了承しました」
次の日、昔からの親友にウキウキしながらナイトウェディングのことを報告。無意識にお祝いの言葉を期待した千里さんだったが、「タイミングを見計らって前から聞こうと思っていたんだけど、Tって、既婚者とかではないよね?」と、ポロリとつぶやかれてしまう。
「Tが既婚者だなんて、そんなこと、頭の片隅にもありませんでした。でも、これまでのTの言動を思い出したら、ハッとすることばかり。お泊りデートが月1回ぐらいしかないこと、そして、スマホを肌身離さずお風呂にまで持って行くところも怪しいと思いました」
◆既婚者かどうかスマホを見たら…
千里さんは、確かめずにはいられなくなる。そしてある日、チャンスはやってきた。Tさんが、スマホを持ったままスヤスヤと眠り込んだのだ。珍しく、まだロックもかかっていない。千里さんはすかさずスマホを抜き取り、LINEや通話履歴を早速チェック。
「すると、Tが既婚者だという証拠が次々に露呈したのです。しばらくしてムクっと起き上がってきたTは、怒り心頭の私とスマホを見て察したのか、すぐに平謝り。でも、『奥さんとは別れる気がない』と言われ、遊ばれていたことに気づき、かなりショックを受けました」
慰謝料をもらって泣く泣く手を打ったという千里さんは、「入籍を拒む人のなかには、既婚者もいるかもしれない。気をつけてほしい」と話してくれた。多様化する恋愛や結婚に救われる人がいる一方、そのような背景を利用する悪いヤツもいる。注意しておきたいものだ。
<TEXT/山内良子>