【独自】「給料0円」社員へ厳しい罰則 上司が「知らねーよ」音声入手 ビッグモーター元店長が証言

連日、問題が発覚するビッグモーター。新たに浮き彫りになったのが、社員への厳しすぎるペナルティーの実態。
FNNは、給料をめぐり、ビッグモーター社内で交わされたやり取りの音声を入手した。
Aさん(当時店長)「勝手に従業員の給料止めるってことは、それは法律上、許されているのでしょうか?」担当社員「え? 止まったの? 何時までに入れないといけない? 法律に触れる?」
当時、店長だったAさんが、給料日に目にしたのは、支給額が「0円」という驚愕(きょうがく)の給与明細だった。
元店長 Aさん「振込額ゼロ円って書いていて、どういうことって思って」
2022年、ビッグモーターのある店舗で、給料支給日に起きた「給料ゼロ円騒動」。
店長だったAさんが残していた当時の明細を見ると、出勤日数は22日。ところが、支給額は「0円」になっていた。
Aさんは、エリアを統括する直属の上司に事情を聴こうとした。
ところが…。
Aさん「いまだに給料が全額振り込まれないのですが、確認の結果はいつ教えていただけるのでしょうか?」、「なぜわたしの電話もLINEも全て無視されるのでしょうか」
直属の上司に無視された形のAさんは、別の担当社員にも、自身の給料が0円だと訴えた。
その日の午後に給料は振り込まれたが、これまでの支給額の半分ほどを占めていた“歩合給”は、すべてカットされていたという。
Aさんが、担当社員と交わしていたやり取りでは…。
担当社員「給料は給料日に払ってるから止めてねーし」Aさん(当時店長)「止まっているという指摘を受けてから動かれましたよね」担当社員「知らねーよ」
いったい何が原因で、給料が一時0円になったのか。
担当社員は給料カットの理由について、Aさんが店長を務めていた店舗で不祥事が起きたことを挙げ、その監督責任を取ってもらうため、との趣旨の発言をしたという。
担当社員「店を任される長だから、そこに関わるものなら、全部自分の責任だろう?」
さらに、担当社員は「不祥事を見抜けなかった」として、Aさんを「計画経営書の教えを守っていない」と問い詰めた。
担当社員「経営計画書には、身内が敵だとも書いてあります。そういう教えがあって毎日読み合わせしているはずです。毎日朝礼でやってる? やってないよね」Aさん(当時店長)「やってないです」担当社員「やってないよね。やれと言われているのに。何のための経営計画書なの?」
Aさんは、ビッグモーターの社風を「弁解の場面とか、そんなのまったくない。ただ会社の決定事項に従わざるを得ない。こんなよくない会社は、はやくなくなって、新しい会社に生まれ変わればいい」と振り返った。
さまざまな問題が明らかになる、ビッグモーター。全容の解明が急がれる。