名古屋「22歳頂き女子」にだまされたおじさん2人が特別対談「僕らがバカだった。若い女子がおじさんとの“餃子の王将デート”を喜ぶはずがない」

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マッチングアプリで出会った若い女性からカネをだまし取られる年配男性が増えている。おじさんたちはなぜ「頂き女子」の罠にかかってしまうのか。名古屋で活動していた”元女子大生頂き女子”加藤ありさ被告(22)から被害を受けたAさん(40代前半)とBさん(30代後半)にウェブ上で対談してもらった。前編【名古屋「22歳頂き女子」に新たな被害者「1カ月ラブラブLINEが続いた後、“お母さんの入院費が…”」学生証とあまりに違う「実物写真」】の続き
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【加藤容疑者の3変化】あまりに違いすぎる「学生証」「プロフィール写真」「実物」。「詐欺LINE」で判明した“新手口”も公開
Aさん 40代前半。東海地方在住。年収550万円、預貯金500万円。彼女いない歴3年。マッチングアプリPで加藤被告と知り合い、2023年6月9日に初デート。被害金額は73万円。
Bさん 30代後半。東海地方在住。年収500万円、預貯金200万円。彼女いない歴10年。マッチングアプリPで加藤被告と知り合い、23年7月26日に初デート。被害金額は15万円。
Aさん お互いひどい目にあった仲間ですね。よろしくお願いします。
Bさん こちらこそよろしくお願いします。
Aさん Bさんは加藤被告と会った際をスマホで撮影していたんですね。マッチングアプリの写真しか残っていなかったので、久しぶりにこんな女性だったと思い返しました。
Bさん 僕の方はAさんの記事を読んで学生証の写真が出てきたのでびっくりしました。加藤被告は私には「名古屋駅近くのアパレルショップの店員」と語っており、女子大生だったなんて知りませんでした。学生証を見ると実物の面影がありますね。
Aさん 僕が73万円だまし取られた1カ月後にBさんは15万円やられているんですね。警察には相談されたんですか?
Bさん はい。音信不通になって2カ月くらいしてから愛知県警の中警察署に。ただ、警察の方に相談しながら納得したんですが、僕は借用書を取っていないし、よく見たらLINEにも具体的に貸し借りの話は入っていないんです。しかも現金での手渡しだったから貸した証拠が全く残っていなかった。
Aさん 僕も同じです。50万円と“おかわり”の23万円、いずれも手渡しだった。警察や弁護士に何度も相談したんですがやっぱり厳しいですねって話になり…。報道されている被害者の方々に比べると、小さな金額なので泣き寝入りするしかありませんでした。
Bさん 僕なんて15万円ですから。勉強代と考えていますが、やはり借用書は取っておくべきだと反省しました。
Aさん そもそもちゃんと交際する前から、お金の話を持ち出す相手は絶対に信用してはいけませんね。
Bさん びっくりしたのは、彼女が本名を使って堂々と詐欺をしていたことです。
Aさん それには私も驚きました。きっと世の中をなめていたんでしょう。
Bさん 僕には「母が入院して」でAさんには「他界した母」ですからね。ただ本当の話も含まれているのではないかと思いました。Aさんの記事のLINEに妹の話が出てくるじゃないですか。僕にも妹がいると言っていて、最後にお金を貸すために会った時に写真まで見せられたんですよ。
Aさん そうなんですか。ちなみに彼女はどこの出身って言ってました? 僕には西尾市だと。
Bさん 僕にもそう言ってました! 全部が全部ウソじゃなかったのかもですね。
Aさん 僕は彼女の裁判を傍聴するつもりです。どこまでが嘘でどこまでが本当だったのか知りたい。73万円は結構な大金です。こちらは一度たりとも「対価」を得られていないんです。
記者 もし何度か男女関係があれば、ここまで怒っていないということですか?
Aさん 正直、そういうところはあるかもしれません。
Bさん 僕の方はそういう気持ちはなく、純粋に結婚相手となる女性だけを求めていたので、とにかくショックでした。音信不通になった後は1週間くらい落ち込みましたから。ただ、どこまでが真実だったのかは知りたいというAさんの気持ちはわかります。
記者 ちょうどAさんの記事を配信した時、新宿でストーカー刺殺事件が発生し、被疑者の男へ同情が集まりましたが、あのニュースを見てどう思いましたか。
Aさん もし仮にお金をだまし取られたのが事実だったとしても、人を殺めることなど絶対に許されない行為です。ただ、もし本当にだまし取られていたならば、恨み続ける気持ちはよくわかります。お金だけでなくプライドの問題でもあるんです。
Bさん 僕の場合、15万円程度の被害だったからすぐに立ち直れましたが、もし1000万円以上本当に貢いで対価を得られていなかったならば、あの男性と同じようにストーカーになっていたかもしれません。
記者 先に配信したAさんの記事の反響一つとっても、だました側が最も悪いがだまされる方も…という厳しい意見は少なくないです。20代の女子が10以上離れたおじさんと付き合うわけないだろうと。
Aさん その指摘はまさにその通りです。自分でもバカだったと思います。お恥ずかしい限りです。
Bさん 僕もその意見は素直に受け入れたいです。僕に合わせて「餃子の王将に行きたい」と何度も言うから、なんていい子なんだって感動していましたが、よく考えたらそんな20代の女の子がいるわけがない。これからは年齢が離れた女性を選ばないようにしようと反省しているところです。
Aさん 元々、マッチングアプリによっては10歳以上離れている相手を選ぶと「警告」が出るところもあるんです。プロの助言に従っておくべきでした。
記者 とすると、お二人とも懲りずにまだマッチングアプリを続けるつもりですか。
Aさん はい。そこしか出会いがないんです。職場には女性が大勢いますが、最近の職場ではちょっとでも食事に誘おうものなら「セクハラ」になってしまいます。
Bさん 僕はそもそも恋愛が全く期待できない職場で働いています。趣味もないのでアプリに頼らざるを得ません。
記者 こんなに嫌な目にあっても、ですか。そもそも、アプリには女性ユーザーでも投資案件を勧誘するサクラが多いと伺っていますが。
Aさん 6割くらいがそうなんじゃないですか。
Bさん 結婚相談所という手もあるんですが、入会金だけで5万円、成就するとさらにウン十万円も取られるので、僕らみたいな庶民は手を出せないのです。ちゃんとアプリに免許証などを提出している女性ユーザーには「認証マーク」が出るんですが、女性の場合そうしている方はほとんどいませんので、見極めていく必要があります。
Aさん 婚活を諦めるつもりはありません。外見や年収にとらわれずに人間性で判断してくれる女性がきっといるはずです。いいお嫁さんをもらって、いつか加藤被告を見返してやりたいと思っています。
Bさん 僕も同じ気持ちです。これからは身の丈にあった女性を候補に選ぶようにします。お互いがんばりましょう。
前編【名古屋「22歳頂き女子」に新たな被害者「1カ月ラブラブLINEが続いた後、“お母さんの入院費が…”」学生証とあまりに違う「実物写真」】を読む。
デイリー新潮編集部

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